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ケベック新鋭シンフォ・デュオELIPHASZをご紹介&現代ケベック・シーンで活躍する新鋭たちをピックアップ!

こんにちは、カケレコ・スタッフ佐藤です。

今回は新入荷のケベック・シンフォ新鋭ELIPHASZを筆頭に、現在活躍中のケベック・プログレ勢をご紹介してまいります。

このELIPHASZは、ケベック出身の男女による新鋭シンフォ・デュオ。男女のシンフォ・デュオと言えば、現代シンフォ通の方ならオランダのLIFE LINE PROJECTを想像されるのではないかと思いますが、彼らがファンタジックで開放的なシンフォニック・ロックを演奏するのに対し、このグループはよりメランコリーかつシリアスな曲調とエッジの効いたハードな演奏を特徴に持ちます。

19分の大曲は、ピアノ、フルートによるケベックらしい切なさ溢れるサウンドと、ポーランドのMILLENIUMあたりを思わせる陰影とデジタルな音響とが見事に調和する前半、そしてMIKE OLDFIELDの初期作に通じる神秘的なトラッド調展開にハードなギターが絡む後半と、隙のない構築性で一気に聴かせる名曲。

それ以外の曲も、MILLENIUMかドイツのRPWLかというほどの完成度の高いメロディアスなシンフォニック・ロックを展開。男女ヴォーカルの味わい深いメランコリーな歌唱が、ただでさえ叙情味に溢れた楽曲を一層ドラマティックに彩っていきます。

うん、これは名作ですね。ケベックらしいメランコリーに、MIKE OLDFIELDからMILLENIUM、RPWLなど古今の様々なバンドと通じるセンスを融合させた逸品。今後の展開が楽しみです。

続いては、現代のケベックでは筆頭と言うべきシンフォ・バンドであるQWAARNの07年作をご紹介。

フレンチ・プログレにも通じるうっすらとダークでミステリアスなアンサンブルで幕を開け、次第にエネルギッシュな演奏へと発展していくアンサンブルが素晴らしい一曲です。英語詞ながらも、ケベックの歌い手らしく独特のエレガンスが感じられ、これがまた趣き深いんですよね。

作品としても静動両パートを通じて、波打つような叙情美を感じさせる演奏がじわじわと胸に迫ってくる、シンフォ・ファンにとっては必殺の一枚と言うべき作品です。

お次はただ今大プッシュ中のケベック新鋭、MAHOGANY FROGの12年作2ndをピックアップいたしましょう!

SOFT MACHINEの3rd辺りを思わせるアヴァンなオルガンが、シンフォニックな高揚感を孕んだアンサンブルへと溶けこんでいく冒頭の展開だけでもう傑作の香りが漂ってきます。

オルタナ調のエッジを効かせたギターとファンタジックながらも捻くれたフレージングが特徴のキーボードとのコンビネーションは、数ある現代プログレの中でも随一と言えるテンションを誇ります。

全体にガシャガシャとやかましい系のサウンドではあるのですが、ヴィンテージなサウンドと現代的なサウンドとの配合比率がここまで絶妙なバンドってそうはいません。

難しいことは考えずに浴びるように聴きたい、そんなサウンドですよね。やはりこれは絶品です~。

さて、ここまでケベック・プログレ新鋭3タイトルをご紹介いたしました。70年代のケベック勢と比較して感じるのは、現在はケベック特有のサウンドというよりはヨーロッパのプログレ・バンドからの強い影響のもとでバンド独自のサウンドを練り上げているという点。

自らの遺伝子に備わったケベック・プログレ特有のサウンドと外部から持ち込んだサウンドとの化学反応によって、新しいプログレ作品を生み出そうとする気概がどのバンドからもひしひしと感じられます。ケベック・プログレもちゃんと進化を続けているというわけですね。どのようなサウンドが飛び出してくるのか予想できない現代ケベックシーン、これは今後が大いに楽しみです。

70年代のケベックらしさ満点のプログレ作品も聴きたい?
ならばこちらのジュークボックスをどうぞお楽しみください!在りし日のケベック・シーンを彩った知られざる名作たちが勢揃いしておりますよ♪

色彩豊かなポップ性からクラシカルなエレガンスまで、70’sケベック・プログレにフォーカス!

ケベック・プログレ〜フランス語を公用語とするカナダはケベックで生まれた気品ある70sプログレをピックアップ!

MANEIGE

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ケベックを代表するグループと言えばMANEIGE!最高傑作とされるのが76年作3rd!キャメルがカンタベリー出身だったら?そんな想像をしてしまう、技巧的で精緻でファンタスティックなサウンドが特徴。オリジナリティ溢れる好グループです。

POLLEN

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ケベック産シンフォを代表する傑作。めくるめく変拍子、ドラマティックなキメ、フックに富んだメロディ。イエスやジェネシスやジェントル・ジャイアントのファンならグッときっぱなしでしょう!

OPUS5

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POLLENと並んでプログレ・ファンに人気のケベック産グループ。ピアノやフルートによる叙情美、キレのある変拍子を自在に操るテクニック、そして10分ほどの曲を一気に聴かせる構成力。ファンタスティックなシンフォとして一級品!

BREGENT

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アレアばりにエネルギッシュなジャズ・ロックあり、マグマばりの混声コーラスあり、ムーディーな哀愁あり、幽玄なフォークあり、このグループは一筋縄ではいきません!個性溢れる名作。

MANMADE

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ピンク・フロイドに通ずるメロウなサウンドを土台に、ハモンドやソリーナやピアノやフルートがプログレッシヴに彩るというスタイル。東欧プログレにも通ずる沈み込むような雰囲気と秘境感がたまりません。

CONVENTUM

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ケベックらしいチェンバー・ロック。ヴァイオリン、サックス、ヴィオラが行き交い、その中を男女混成の演劇的なヴォーカルが舞う、実験と伝統の交錯する、非常に鋭い知性を感じさせる一枚。ただただクール!

L’ENGOULEVENT

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リリシズムの中にトラッドの静謐さや芯の太さを感じさせる雄大なヴァイオリン、流れるように美しいクラシカルなピアノ。センチメンタルな男性ヴォーカルと格調高く優美なメロディ。美しくも格調高い名作。

OFFENBACH

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重厚なハモンド、荒々しくアクの強いヴォーカル、そしてブルージーでエモーショナルなギター。クラシックとトラッドが絶妙にブレンドした華麗かつ芯の太い逸品。

CHAMPIGNONS

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ジャケはおどろおどろしいけど、音は、初期キャラヴァンやトントン・マクートあたりに通じる愛すべき木漏れ日ジャズ・ロック。気品と牧歌性はいかにもケベック産。サックス/フルートやオルガン奏者を含む好グループです。

MORSE CODE

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後にYESタイプのバンドとして活動するケベックの代表バンドの一つ。この69年デビュー作では60年代末期の空気をいっぱいに含んだ軽やかでスウィートなポップスが印象的です。引きずるようなハード・ロック調の楽曲との対比が何とも痛快!

FRANCK DERVIEUX

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KEY奏者を中心としたシンフォ・バンド72年作。浮遊感たっぷりの幻想パートからスピーディーに畳みかけるパートまで縦横無尽な曲展開が魅力ですが、そこに一貫して漂うクラシカルな気品こそケベック・プログレたる所以。

W.D.FISHER

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個人的にケベックの秘宝的一枚と言ってしまいたいのがこちら。ジャジーさが香る洗練のアンサンブルに、ハスキーなヴォーカル&豊かなハーモニーが乗るプログレッシヴ・ロックを展開。この時代らしいオルガンのスモーキーな音色もたまりません。

VOS VOISINS

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ケベック最初期のプログレ・グループ、71年唯一作。シアトリカルなヴォーカルが強烈なオルガン・ハードからVDGGばりのダークなヘヴィ・プログレ、そしてこよなく美しい壮大なシンフォニック・ロックまで、多彩で洗練されたサウンドを聴かせるハイレベルな逸品!

SLOCHE

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多彩なキーボードをフィーチャーした歯切れの良いアンサンブルが気持ちいい、ケベック・ジャズ・ロック75年作。ほんのり香るファンタジーとエキゾチシズムは、さながらYESとRETURN TO FOREVERをミックスした感じでしょうか。

CONNEXION

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ヌケの良いギター・サウンドを中心に展開するエネルギッシュなハード・ロックが特徴のケベック・ハード。見せ場を心得た巧みなリズム・チェンジが抜群に決まっております。これぞハード・ロックの中のハード・ロック!

UNGAVA

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ケベック出身のギター・トリオ・バンドによる77年唯一作。流麗なフージョン・タッチのギターを中心に時に軽やかに時にドラマティックに展開するジャズ・ロック。運動性の高いベースにも注目。

BEAU DOMMAGE

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男女二人のヴォーカルを擁するケベックのプログレ・ポップ・グループ。ケベックらしい詩情とリリカルさに包まれつつ、カントリー・ロック風だったりフレンチ・ガール・ポップ風だったり緻密な変拍子パートがあったり、一筋縄ではいかないサウンドが魅力。

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