2021年1月21日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
スタッフ佐藤です。
ジャズの帝王がマイルス・デイヴィスなら、ロック界の帝王は?という疑問はロック好きなら一度は思い至ったことがあるかもしれません。
有力候補として挙げられるのはやはりフランク・ザッパではないでしょうか。
ロックに、ジャズ/クラシック/前衛音楽/実験音楽などを変幻自在に結びつけ、ロックの可能性を大きく押し広げた功績はあまりに偉大ですよね。
そんなザッパの影響は、英米のみならず勿論ユーロ圏まで及んでいます。
そんなわけで今回は、ザッパの影響が確かに感じられるユーロ・ロック作品をピックアップ!
エイドリアン・ブリューやテリー・ボジオも弾けまくりの、露悪的パロディやおフザケを満載したザッパ流テクニカル猥褻ロック決定盤。
天下のボブ・ディランまでコケにするなんてザッパしかできませんよね。
オーバーダブを自在に駆使した魔法のような編集技術にも注目したい79年発表の傑作!
そんな『シーク・ヤブーティ』が堪らない!という方には、フランスのこのマイナー作品をおすすめ☆
ザッパの『シーク・ヤブーティ』がお好きなら、この1曲目は絶対ニヤリとしちゃうはず!
他の曲ではカンタベリーな芳醇さまで香り立ってくるし、こんな素晴らしいバンドが一枚しかアルバムを残さなかったとは…。
こちらは『ホット・ラッツ』を聴きまくったんだろうなーと思わせる展開が散りばめられたスイスの逸品!
CANや60sザッパのアヴァンな作品がお好みなら要注目の、スイス産アヴァン・ジャズ・ロック73年作!
雑踏、さざ波、鳥の鳴き声、ラジオ音声などをコラージュしたミュージック・コンクレートと、ジャズの素養をベースとするフリーフォームなアンサンブルを対比させた、実験性に富むサウンドを形成。
バンド・サイドでは「Hot Rats」ばりにスリリングなエレキ・ヴァイオリンのプレイが聴きもの!
デンマークにもザッパばりの強烈な演奏で駆け抜けるバンドがいました。
トラッド色醸し出しつつ吹きすさぶサックス、アヴァンギャルドに切り込むギター、そしてザッパばりの諧謔精神!
こんな凄いバンドがデンマークに眠っていたとは…。視聴是非!
いかがだったでしょうか。
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デンマーク産ジャズ・ロック・バンド、77年作1st。こ、これは凄いです…。北欧トラッド感漂うフレーズを吹き鳴らすサックスとアヴァンギャルドなギターが変拍子織り交ぜつつ疾走、かと思えば突如洒脱でムーディーなジャズ・ロック・パートに突入し、ヴォーカルが入れば人を食ったようにファンキーなサウンドに変貌し…。本格的なジャズの素養を感じさせるしなやかな技巧性と、ザッパやSAMLA MAMAS MANNAを思わせる諧謔精神が交わった変幻自在のアンサンブルは、とても無名とは信じられぬほどの完成度。とにかくキレのあるサックスが出色で、幻想的なエレピや強靭に歪んだギターと絡み合うナンバーはクリムゾンやHENRY COW好きにもグッと来ること間違いなしでしょう。COMPANYIA ELECTRICA DHARMAのファンにもオススメです!視聴是非。
ギタリストChristian Oestreicherを中心に結成された、スイス出身アヴァン・サイケ・ジャズ・ロック・バンドの73年唯一作。雑踏、さざ波、鳥の鳴き声、ラジオ音声などをコラージュしたミュージック・コンクレートと、ジャズの素養をベースとするフリーフォームなバンド・アンサンブルを対比させた、クラウト・ロック勢にも通じる実験性に富むサウンドを形成。演奏面の核となるのがギターとヴァイオリンで、自在にリズムを変化させながら手数多く刻むジャジーなリズム隊をバックに、クリーントーン主体ながらサイケデリックな熱量を感じさせるギター、ひんやりしたトーンでスリリングに切り込んでいくエレキ・ヴァイオリンが、アヴァンギャルドに交差するアンサンブルはかなりのカッコよさ。ジャズ由来の洒脱なタッチで舞い踊るピアノ/エレピのプレイにも注目です。コラージュを多用した実験的パートと、バンド・アンサンブルのパートは大体曲ごとに別れており、混沌とした雰囲気はなく聴きやすいのも好印象。CANなどクラウト・ロック、60sザッパのアヴァンギャルドな作品などがお好きな方にはオススメの作品です!
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