2020年11月25日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
コケティッシュな女性歌手パスカル・ソン擁するベルギーの名ジャズ・ロック・グループ、COS。
カンタベリー・タッチの流麗なアンサンブルに妖艶な女性スキャットが交わり合う個性豊かな作風が魅力で、中でも78年作『BABEL』はキレのあるジャズ・ロックとストレンジ&アヴァンギャルドなポップ・センスがバランス良く共存した代表作的名盤です。
本日はそんな『BABEL』が好きな方にお勧めのジャズ・ロック作品をカケレコ棚よりピックアップしてまいりました!
まずはスペインからこちらの75年作。女性ヴォーカルのスキャットもフィーチャーし、「RETURN TO FOREVERへのスペインからの回答」と言えるたおやかなアンサンブルから、ベルギーのCOSあたりに通じる暗黒カンタベリー的アンサンブルまで、とにかく演奏が芳醇なこと!ユーロ・ジャズ・ロック屈指の名作。
2010年にようやく日の目を浴びた幻のサンフランシスコ産ジャズ・ロック・グループ、なんと70年代活動時の音源を収録した20年2ndが登場!「COS×マハヴィシュヌ」というべきキレ味鋭いアンサンブルを繰り広げていて、これはジャズ・ロック・ファン注目ですよ。
現代にもセンス溢れるジャズ・ロック・バンドが登場しております!
MAGMAの暗黒感とロバート・ワイアットの幽玄さに、洒脱でどこか退廃的なビッグバンド・ジャズの要素を加えたようなアンサンブルが格好良すぎ…。2人の女性Vo.によるスキャットが妖艶に絡み合う、一筋縄ではいかない仏ジャズ・ロック新鋭!
キッチュで、コケティッシュで、ほんのりゴシック…。COSやスラップ・ハッピー、アクサク・マブールがお好きなら、このアルゼンチンのチェンバー・バンドはいいですよ~。危うさとキュートさを孕んだフィメール・ヴォイスも魅惑的!
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スペインはバルセロナ出身、60年代にPIC-NICというポップ・バンドで活躍し、70年代にはギタリストのToti Solerとともにスペインのジャズ・ロック・シーンの祖を築いたとも言われる名グループOMを結成したことで知られるピアニスト。Edigsa/Zelesteレーベルより75年にリリースされた2ndソロ。ピアノとエレピを基本にした前作とは異なり、バンド編成で録音。OMで一緒だった名ギタリストToti SolerとベースのManolo Eliasをはじめ、元JARCAのギタリスト、後にORQUESTRA MIRASOLで活躍するドラマーなどがサポート。女性ヴォーカルのスキャットもフィーチャーし、「RETURN TO FOREVERへのスペインからの回答」と言えるたおやかなアンサンブルから、ベルギーのCOSあたりに通じる暗黒カンタベリー的アンサンブルまで、とにかく演奏が芳醇なこと!ピアノやエレピはもちろんのこと、フィル・ミラー的な滑らかに緊張感あるフレーズからゴリゴリとアグレッシヴに弾き倒すフレーズまで縦横無尽なエレキも特筆。パーカッシヴなフラメンコ・ギターとの対比も見事です。15分を越えるオープニングの組曲はユーロ・ジャズ・ロック屈指と言える名曲。
米サンフランシスコのジャズ・ロック・グループ。74〜76年にライヴ・シーンなどで活動しつつ、アルバムを残さず解散。2010年にようやく、当時の録音を集めた1st『REVEAL THE FANTASTIC』が発表されました。それから10年後の2020年、なんと彼らの残りの録音を集めた2ndにしてラスト・アルバムが登場!「COSがマハヴィシュヌ・オーケストラをプレイしたよう」とのレーベル・インフォの文言通り、妖艶&アヴァンギャルドな女性スキャットとキレ味鋭いバンド・アンサンブルが交わった、高水準のジャズ・ロックを展開しています。1stが気に入った方はもちろん、COSやカンタベリー・ジャズ・ロックのファンも要チェックの逸品!
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