2010年10月8日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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仄暗い背景に浮かび上がるシルエット。内省的なジャケットがその音像を示唆する、ややシアトリカルで静謐なアンサンブルが特徴の南アフリカ4人組アシッド・フォーク/ロック・バンドの70年作1st、ドイツSHADOKSからのリイシュー盤。アコースティック・ギター、ジャズ/ブルース・フィーリングのエレキ・ギター、柔らかいエコーのかかったフルート、朴訥としたパーカッション、時折絡むフリーキーなサックスやハープシコード等で紡ぎだされる楽曲群は、かのDave Brubeck作によるウエストコースト・ジャズの大定番「Take Five」からインスパイアを受けたと思われし「Ain’t Necessarily So – Take Five」や、副題に”アシッド・ラーガ”と銘打たれたシタール曲「Total Totum」等、ある一定の含蓄と先人からの影響を吸収した”70’sサイケ”の特徴を十二分に露にしたサウンド。パーカッションの乾いた音色が醸し出すアフリカ/大陸的な匂いとともに、気怠いヴォーカル然り、英国トラッド「Scarborough Fair」のカヴァー然り、英国フォークに通じる湿った感触を内包した独特の手触りが希有な一枚。
アルゼンチン出身、69年作の1st。甘い歌声のヴォーカルといかにも南米的な哀愁のメロディー、ミスティックなコーラス、メロウなフルートが印象的なサイケ・フォーク。美しく神秘的な雰囲気が全体を支配しています。名作。
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