2018年8月28日 | カテゴリー:KAKERECO DISC GUIDE,世界のロック探求ナビ
タグ: ジャズ・ロック
スタッフ増田です。今カケレコで一押しの作品をご紹介していく【KAKERECO DISC GUIDE】。
今回ご紹介するのはAL DI MEOLAやSANTANAの作品にも参加した名パーカッション奏者、Mingo Lewisによる76年のソロ作『FLIGHT NEVER ENDING』です。
○SANTANA由来の情熱的なラテン・テイスト+浮遊感あるスペース・ロック色も!?
○思わず口ずさみたくなる印象的なテーマ
Mingo Lewisは1940年にアメリカのニューヨークで生まれ、6才からドラムを叩き始めました。
Mingoの父親Jimmy ‘Baby Face’ Lewisもまた著名なブルース/ジャズ・ミュージシャンであり、彼の家はかのMiles DavisやThelonious Monk、Max Roachなども集う「セッション・ハウス」として知られていたようです。
Mingoは72年にSANTANAに加入し、『CARAVANSERAI』などの名盤に携わります。その後自身のスキルアップの為SANTANAを脱退、ビリー・ジョエルやアル・ディ・メオラの作品をはじめ、100を越えるレコードにその名を刻んでいきました。
そんな彼がColumbiaより76年にリリースした唯一のソロ作品が本作『FLIGHT NEVER ENDING』。
参加メンバーは以下の7名。
ザッパ・バンドへの参加で知られるDavid Logemanの他はあまり名の知られたミュージシャンではありませんが、その腕前は一級品。各楽器の火花散らすようなインタープレイの応酬は、RETURN TO FOREVERやMAHAVISHNU ORCHESTRAにも決して聴き劣りせぬ気迫と技巧性を備えています。
♪Frankincense
そしてもちろんMingo Lewisの操るコンガ、カリンバ、カウベルなどの様々なパーカッションも炸裂!
ギターやドラム、ベース、シンセサイザーが繰り広げる熱量たっぷりのジャズ・ロック・アンサンブルに、負けじとエネルギッシュに打ち鳴らされるアフロ・テイストのパーカッション。
スリリングかつSANTANAを彷彿させるラテン・ロック的「情熱」を散りばめたサウンドは、常にレッドゾーンを振り切らんばかりの圧倒的ハイテンション!
♪Visions Of Another Time
さらにMingoは打楽器のみならず、シンセサイザー、クラビネット等のキーボードやヴォーカルも担当。
多い曲ではMingoを含めて3人のシンセ奏者が演奏に加わっているだけあって、スペーシーな広がりを持ったシンセサイザーを全面的にフィーチャーしているのも本作の特徴的な点と言えます。
流麗なフュージョン×情熱的なラテン・ロック×壮大なスペース・ロックという、3つの要素が合わさった個性豊かな怒涛のジャズ・ロックをどうぞご堪能あれ!
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