2018年11月21日 | カテゴリー:カケレコ中古棚探検隊,世界のロック探求ナビ
こんにちは。
スタッフ佐藤です。
11月も下旬、気づくともう年末が近くなってきましたね。
本日11月21日について調べると、1889年の歌舞伎座開業記念日、1970年に日本に初めてKFCがオープンしたフライドチキンの日などの記念日があるそうです。
中でも興味深いのが、1969年11月21日にアメリカの大学間でインターネットの原型となった通信技術の公開実験が行われたことを記念した「インターネット記念日」。
カケレコもネットがなければ存在しなかったわけなので、気に留めておきたい記念日です。
前置きが長くなりましたが、そんな11月21日に生まれた本日が誕生日の名盤は、クイーン『オペラ座の夜(A NIGHT AT THE OPERA)』です。
クイーンの代表作であるとともに英国ロックの最重要作とも位置づけられる本作は、1975年11月21日リリース。
スタッフ佐藤にとって初クイーンだったこのアルバム、初めて聴いた時のことはよく憶えています。
とにかくすごいアルバムだとは噂に聞いていたので、買ったあとも家に自分ひとりになる日まで待ち(再生中に部屋に押し入られるのを防ぐため)、家族が出かけていったのを確認したあと、なぜか部屋を真っ暗にして、正座してヘッドホンを装着しプレイヤーの再生ボタンをON。
当時の自分にとって、名盤と呼ばれる作品を初めて聴く時の正しい向き合い方がこれだったようで、目を閉じて外部情報をシャットアウトし一音も聞き漏らすまいと集中して聴いたのが、ついこの間のように思い出されます。
それまで意識的に聴いてきた海外のロックと言えばビートルズとツェッペリンとエアロスミスくらいだった自分にとって、この華麗でゴージャスで気高く壮大でかつドラマチックなサウンドには目から鱗でした。なんと変幻自在で自由な音楽なのか、と。
それと同時に何だか何度も気軽に聴くべきではないような気がしてその日以来数ヶ月のあいだ封印したりしました。
中学生にそんな畏敬の念すら抱かせる作品、とにかく衝撃的なサウンドだったんですよね。
1曲目「DEATH ON TWO LEGS」からしてすでに強烈。波打つピアノのイントロに美しい曲が始まるのかと思いきや、くぐもったようなトーンなのに妙ヘヴィで切れのある不思議なギターサウンドが乗っかってきて、満を持して野性味と知性がバランスしたフレディのヴォーカルが炸裂する、ハードだけどクラシカルな気品ある曲調は、まったく聴いたことのないサウンドでした。
ロジャー・テイラーのブルージーな作風をクイーンらしくドラマチックなコーラスで盛り上げる「I’M IN LOVE WITH MY CAR」も何気に好きです。
前作で初めて曲を提供したディーコンによる抜群のポップ・センスが光る「YOU’RE MY BEST FRIENDS」や、シリアスな歌詞を軽快なアコースティック・ポップに乗せた「’39」もいいし、痛快なハード・ロック・チューン「SWEET LADY」、フレディの独壇場「SEASIDE RENDEZVOUS」と中盤も絶好調。
そして、まだプログレのプの字も知らないころに「予言者の歌」を聴いて感動したのは、潜在的なプログレ好きの資質によるものだったのかも知れない、と今になると思います。中間部のフレディによる一人輪唱パートから、再び重厚なテーマへとなだれ込んで行く部分は今聴いても鳥肌モノ。この曲だけ聴くともうイエスばりに生粋のプログレ・バンドです。
天上世界にいるような気分にさせてくれるあまりに美しい旋律の「LOVE OF MY LIFE」は聴くたびにため息が出てしまいます…。
そしてクイーン史上最高の楽曲にして、英国人が最も愛するロック・ナンバーにも選ばれた稀代の名曲「BOHEMIAN RHAPSODY」。一曲の中にアルバム一枚分のロック・オペラを詰め込んでしまったかのような、劇的で重厚で勇壮な世界観は、ちょっとした映画を観るのと同等に近い凄まじい充実感と濃密さを誇ります。中間部のオペラ・パートではメンバーのコーラスを多重録音で重ね合わせて180人分にしたという凝りようも、一曲を作る労力として群を抜いていますよね。この曲も構成的にはプログレッシヴ・ロックと言っていいくらいのものですが、安易にプログレと言ってしまうのは憚られる凄みがあります。クイーンの音楽はクイーンというジャンルなのだとよく言われますが、この曲を聴けばそれが身をもって実感できますね。
数曲を上げるつもりが、大半の曲を取り上げてしまいました。思わず言及したくなるほどレベルの高い楽曲が揃っているということでしょう。
今夜は『オペラ座の夜』を聴きながら、世紀の名盤の誕生日を祝ってみるのはいかがでしょうか?
【関連記事】
9月5日はフレディ・マーキュリー。というわけで、クイーンのエッセンスを取り入れた新鋭プログレたちをご紹介いたします☆
ブライアン・メイ、フレディ・マーキュリーを擁する70年代の英国を代表するロック・グループ、73年作1st。分厚いコーラス・ワーク、多重録音によるギター・オーケストレーション、雄々しいヴォーカルと、後に繋がる個性が既に確立。その後の作品と比べ、ハード・ロック色が強いことが特徴で、ブライアン・メイによる表情豊かなギター、ファルセットとハスキー・ヴォイスを演じ分けるフレディ・マーキュリーを中心に、重くパワフルなドラム、ヘヴィに歪みながらも正確なベースを加えたアンサンブルは、疾走感と力強さに満ち溢れています。緩急の落差が激しい楽曲展開も見事。LED ZEPPELINの影響を感じさせながらも、貫禄すら感じさせる堂々のデビュー作です。
廃盤希少、2枚組、SHM-CD、デジタル・リマスター、トレーディング・カード封入仕様、定価2800
盤質:無傷/小傷
状態:並
帯有
2枚中1枚傷あり、若干タバコ臭あり、解説・帯に黄ばみあり
74年作の2nd。「ホワイト」そして「ブラック」のアルバム・コンセプトの基、中世ヨーロッパ的な世界観が広がる歌詞が魅力の初期クイーン・ワールドが全開。スタジオ技術の粋を集め、ほぼノンストップで展開されるドラマティックな楽曲が並ぶ初期の大傑作。シングル・カットをしていないにも関わらず「THE FAIRY FELLER’S MASTER-STROKE」や「NEVERMORE」は、ファンの間ではとても人気の高い曲である。「THE MARCH OF THE BLACK QUEEN」のQUEENらしいドラマティックな構成美も圧巻。ヒット・シングル「SEVEN SEAS OF RHYE」収録。
紙ジャケット仕様、初回プレス盤(銀色・アーガイル柄の帯)、01年24ビット・デジタル・リマスタリング、定価2600
盤質:傷あり
状態:
帯有
若干タバコ臭あり、その他は状態良好です
ブライアン・メイ、フレディ・マーキュリーを擁する70年代の英国を代表するロック・グループ、75年作4th。初期QUEENの魅力を凝縮させたバラエティ豊かな楽曲群を収録しており、特に「Bohemian Rhapsody」は彼らの代名詞的名曲。アカペラ・コーラスによるハーモニーで幕を開け、ピアノをバックにフレディの独唱〜むせび泣くギター・ソロ〜緻密にコーラスを重ねたオペラ・パート〜ドライヴ感溢れるハード・ロック、と目まぐるしく曲調を変化させるドラマティックな展開が見事な代表曲。緻密な多重録音もまた聴き所です。転調が多いハード・ロック・ナンバー「Death On Two Legs」、穏やかなバラード「You’re My Best Friends」、コミカルな「Seaside Rendezvous」など、「Bohemian Rhapsody」以外の楽曲も名曲が目白押し。英国ロックを代表する名盤です。
77年作の6thアルバム。クイーンの代名詞的名曲「We Will Rock You」「伝説のチャンピオン」を収録しているだけでなく、ベースのジョン・ディーコンのメロディ・メイカーとしての才能が発揮された名曲「Spread Your Wings」(ブライアン・メイのソロが泣けます)、ポール・マッカートニーが作るアコースティックな小曲のようにリリカルな「Who Needs You」など名曲・佳曲ぞろいの代表作!
紙ジャケット&紙ケース仕様、プラチナSHM、ターコイズブルー・レーベル、HRカッティング、巻帯付き仕様、
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
紙ケースに小さい圧痕・薄いスレあり
廃盤、紙ジャケット仕様、初回プレス盤(銀色・アーガイル柄の帯)、01年24ビット・デジタル・リマスタリング、定価2476+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
廃盤、紙ジャケット仕様、初回プレス盤(銀色・アーガイル柄の帯)、01年24ビット・デジタル・リマスタリング、定価2600
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
2枚組、スリップケース付き仕様(画像はスリップケースです)、CCCD(Disc1のみ)、エンハンスドCD仕様(Disc2のみ)、定価5096
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
スリップケースに圧痕あり
廃盤、2枚組、デジタル・リマスター/リミックス、定価3600
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
1枚は盤に傷あり、若干帯中央部分に色褪せあり
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!