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ブリティッシュ・ブルース・ロック特集

本場アメリカ南部で生まれたブルースがイギリスに輸入されて誕生したブリティッシュ・ブルース・シーンを特集いたします。

アコースティック・ブルースから、エレクトリック化、さらに「ロック」と融合してブルース・ロック・ムーヴメントへと発展した激動の50年代~60年代の流れを見ていくことにいたしましょう。

英国ブルース・ロックの父、アレクシス・コーナー

イギリスのブルース・シーンの起点と言えるバンドが、アレクシス・コーナーにより結成されたブルース・インコーポレイテッド。コーナーは、ヨーロッパや北アフリカで育った後に10代前半で英国にやってきたコスモポリタンで、彼の豊かな感性がイギリスのブルース・シーン萌芽の原動力となったと言えるでしょう。その点では、同じくコスモポリタンのデヴィッド・アレンがカンタベリー・シーンの原動力となったのと同じですね。

アレクシス・コーナーは、50年代前半にトラッド・ジャズ・バンドで活動をはじめた後、50年代半ばにはアコースティック・ブルースをやり始め、57年頃からはブルース・インコーポレイテッドを名乗り、ロンドンで本格的なバンド活動をはじめています。

彼を支えたメンバーは、ジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカー、ディック・ヘクストール=スミス、グレアム・ボンドなど、後にスターになる名ミュージシャンがずらり。アレクシスの元でブルースを学んだ彼らが60年代のブルース・ロック・ムーヴメントを引っ張っていくことになります。

62年6月のロンドンはマーキー・クラブでのライヴを収録したアルバム『R&B FROM THE MARQUEE』よりオープニングを飾る「Gotta Move」をお聴きください!

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英国ブルース・ロックの兄貴分であり火付け役、ジョン・メイオール

もう一人のブリティッシュ・ブルース・ロックを形作った名ミュージシャンと言えるのがジョン・メイオール。アレクシス・コーナーが英国ブルース・ロックの父なら、ジョン・メイオールは兄貴分といった感じ。ブルースブレイカーズというバンドを率いて60年代のブルース・ロック・シーンを牽引していくわけですが、エリック・クラプトン、ピーター・グリーン、ミック・テイラーといった名ギタリストを輩出しているのが特筆です。

ジョン・メイオールが生み出した傑作であり、英国ブルース・ロック・ムーヴメントの発火点と言える作品が66年作『ブルースブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン』!

ヤードバーズを脱退したエリック・クラプトンを加えて制作された作品ですが、それにしても、このアルバムでのクラプトンのギターは衝撃的!クラプトンと言えば、「スロウ・ハンド」「レイド・バック」、曲で言えば「Tears In Heaven」というイメージを持っているリスナーも多いと思いますが、この作品で聴けるギターの何とスリリングなこと!バッキバキに歪んだトーンでアグレッシヴ&エモーショナルなフレーズを炸裂させまくっています。全英チャートの6位を記録。ここから一気にブルース・ロック・ムーヴメントが盛り上がっていきます。

「Hideaway」

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ブルース・ロック・ムーヴメントの仕掛け人、マイク・ヴァーノン

『ブルースブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン』をプロデュースしたのがマイク・ヴァーノン。68年に頂点を迎えるブルース・ロック・ムーヴメントの仕掛け人と言える人物です。

デッカで働いていたマイクは、65年に自らのレーベル『ブルー・ホライズン』を設立。68年にはピーター・グリーン率いるフリートウッド・マックのデビュー・アルバムをリリースします。

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全英チャートで5位を記録、続けてリリースされた2nd『ミスター・ワンダフル』は全英4位と大ヒットします。同時期にマイク・ヴァーノンは、ブルー・ホライズンよりチキン・シャックをデビューさせ、古巣デッカではサヴォイ・ブラウンをプロデュース。この3バンドは「英国三大ブルース・ロック・バンド」と言われ、68年のチャートを席巻。英国ブルース・ロックはビート・ロック~サイケデリックに続く新たなムーヴメントとなります。

CHICKEN SHACK『O.K.KEN ?』

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SAVOY BROWN『GETTING TO THE POINT』

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ブルース・ロック・ムーヴメントの終焉

キーフ・ハートレイ・バンドやクライマックス・シカゴ・ブルース・バンドやジョン・ダマー・ブルース・バンドやテン・イヤーズ・アフターなど魅力的なバンドが登場する一方で、68年の頂点から一気にムーヴメントは終焉へと向かいます。ブルース・ロック・ムーヴメントに引導を渡したのが、69年にデビューしたレッド・ツェッペリンです。

66年に『ブルースブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン』で発火し、68年には三大ブルース・ロック・バンドの席巻によってムーヴメントは頂点を迎えたものの、ツェッペリンの登場により衰退。わずか3年間という短いムーヴメントとなりました。

では、ロックの進化の中で単なる過渡期のムーヴメントだったのでしょうか?決してそんなことはないでしょう。ロックの原点である「黒人音楽」を改めて見つめ直し、そのエネルギーを再度ロックに注入して加速度が高まったからこそハード・ロックが誕生したはずです。「ロック」の進化を語る上で、「ブリティッシュ・ブルース・ロック」は決して外せないムーヴメントと言えるでしょう。

ブリティッシュ・ブルース・ロック名作選

ALEXIS KORNER

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ブリティッシュ・ブルースの父と言えるアレクシス・コーナー率いるブルース・インコーポレイテッドによる、62年のロンドンはマーキー・クラブでのライヴ録音盤。英国ブルース・ロックの源流がここに。

JOHN MAYALL & BLUES BREAKERS

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名門グループ、66年2ndアルバムより。本作にのみ参加しているERIC CLAPTONの切れ味鋭いギターを中心としたインスト(Freddie Kingのカヴァー)。伸び伸びとしたギター・ソロに合わせるグルーヴィなオルガンも素晴らしい。

CREAM

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68年作のライブ音源より。手数が多く力強く暴れ回るリズム隊二人と、Eric Claptonの切れ味鋭いギターの壮絶なインプロヴィゼーションは、今聴いても鮮烈なインパクト。誰も一歩も引かないピリピリとした緊張感がたまりません。

FLEETWOOD MAC

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68年デビュー作より、Elmore Jamesのカバー。渋くブルージーな旋律を奏でるPETER GREEN、スライド奏法で荒々しく攻めるJEREMY SPENCER、異なる個性のギタリストが絡み合って生み出される表情豊かな音色に注目。

SAVOY BROWN

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68年2ndより。メンバーを大幅に入れ替え、純ブルースからブルース・ロックへと方向転換。シンプルながら、Chris Youldrenのソウルフルなヴォーカルと、Kim Simmondsのエモーショナルなブルース・ギターが際立っています。

CHICKEN SHACK

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68年2ndより。本作で脱退してしまう女性ヴォーカル、Christine Perfectの物憂げなヴォーカルが印象的で、泥臭く渋い音色を奏でるハーモニカもクール。アルバムにはStan Webbのブルージーなギターが活躍するインストも収録しています。

TEN YEARS AFTER

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元祖早弾きギタリスト、アルヴィン・リー率いるグループ、67年のデビュー作。10分に迫る長尺ナンバーでアルヴィン・リーのアグレッシヴなリード・ギターが堪能できる名曲。勢いに乗った時のアルヴィンはジミー・ペイジやジェフ・ベックにも並ぶ凄まじさ。

KEEF HARTLEY

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69年デビュー作より。ブルースブレイカーズに所属していたドラマー率いるグループ。キーフが自伝の中で「今でも俺はロバート・プラントより良いヴォーカルだと思ってるぜ」と絶賛するミラー・アンダーソンのエモーショナル&ソウルフルなヴォーカル&雄弁なブルース・ギターが絶品。

JOHN DUMMER

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69年1stより。本作にはGROUNDHOGSのTony McpheeとDave Kelly、二人の腕利きギタリストが参加。Dave Kellyによる唸るスライド・ギターを始め、ドスの効いた迫力のあるヘヴィ・ブルースはアンダーグラウンドな暗さを放っています。

CLIMAX CHICAGO BLUES BAND

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シカゴ・ブルースへの憧憬を孕んだブルース・ロック・バンド70年通算3作目より。脂のノッたブリブリのブルージーサウンドは、かなりの完成度と衝動的破壊力をも秘めた稀有の状態を保ったままスピードを上げていきます。

BLACK CAT BONES

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70年唯一作より。後にLEAF HOUNDに発展する英ブルース・アンダーグラウンドの代表格。ソウルフルなヴォーカル、骨太ギター・リフ、タメの効いたリズムが奏でるどんよりとしたヘヴィ・ブルース。中間部の加速するギター・ソロは快感。

GROUNDHOGS

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69年2ndより。本作はトリオ編成で制作、ドタバタとしたドラム、性急にシンプルなリフを重ねるギターとベースが奏でる暗くヘヴィなアンサンブル。シリアスなヴォーカルが歌い上げるキャッチーなメロディとのバランスが絶妙。

GASS

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70年唯一作より。パワフルにシャウトするヴォーカル、女性コーラス、跳ねるオルガン、プリミティヴなリズム隊が生み出すブリティッシュ・ラテンなグルーヴはPALADINを彷彿とさせます。一貫して泣きまくるギターに注目。

STEAM HAMMER

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70年3rdアルバムより。重々しく引きずるようなギター・リフを軸としてうねるように楽曲は進行。中盤部では二本のギターが絡み合うブルージーなソロが炸裂。ドロドロと暗いヘヴィ・サウンドは中毒性高し。

MARTHA VELEZ

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Mike Vernonがプロデュースした女性ヴォーカリスト、69年作より。Eric Clapton、Paul Kossoff、Stan Webb、Jack Bruce、Brian Augerなど、ゲストが強力!特にエッジの立ったClaptonのギター、エモーショナルなKossoffによるギターは必殺!

AYNSLEY DUNBAR RETALIATION

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JOHN MAYALL’S BLUES BREAKERSやJEFF BECK GROUPに参加、後にザッパ・バンドやJOURNEYまでも渡り歩く英国の名ドラマーAynsley Dunbar率いるブルース・ロック・バンド。低く囁くようなヴォーカルと深く沈み込むようなサウンド・・・渋すぎる英国ヘヴィ・ブルース・ロックの色気にもうイチコロ。

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