2021年2月17日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: ロック&ポップス
米SSWはカントリーも交えたカラッと乾いた感じが多いですが、秋~冬の終わり頃にかけての時期により染み入る気がするのがカナダ出身のSSW達です。
凛としたアコギの爪弾き、流麗なストリングス、そして、白い吐息が目に浮かぶような透明感ある歌声と流れるようなメロディ。
冷たく澄んだ朝の空気のような、リリシズムに溢れた作品をどうぞお楽しみください。
カナダのSSWと言えば、この人が一番人気でしょうか。
とにかく1曲目「Happy Good Morning Blues」が絶品。
Nick Drakeを彷彿とさせる繊細かつ芯の強いギター・バッキングと心に染み渡るリリカルなメロディ。
この曲が流れた瞬間、部屋の中が「冬の朝の静けさ」に包まれます。ホット・ミルクのようなハート・ウォーミングな歌声も絶品。傑作です。
繊細なアコギのピッキングに優しく重なるストリングス、そして真摯なボーカルで歌われるハートウォームなメロディ。この3rdもやっぱりいいですね~。
日本ではほぼ無名だけど、上記のブルース・コバーンにも匹敵する名カナディアンSSW!
まるで何十年もキャリアを重ねてきたような味わい深さと、カントリー・タッチも交えた軽妙さを併せ持ったスタイルが特徴です。
サウンドから感じられるどこか飄々とし佇まいがカナダらしいのかも。
ミュージシャンズ・ミュージシャンとして名高いカナダのSSW/詩人/小説家。飾り気のないシンプルな曲調と呟くような歌声で綴る自然体な弾き語りスタイルに、不思議なほど惹き込まれます。この一曲目「電線の鳥」が無性に好きなんだよなぁ。
アコギとナイーヴなボーカルを中心に、ピアノやフルート、ドラムが実にシンプルにアレンジを加えています。音と音に美しく隙間が存在しています。一人部屋で向き合いたいアルバム。
流麗なアコギ、リリカルなピアノ、じんわりと沁みるメロディ、そしてハスキーで枯れたボーカル。
マイナーではありますが、これはブルース・コバーンの次に聴きたいカナダの名SSW作品。
スワンプ・ロックのファンに人気のカナダのSSWによる72年デビュー作。
スワンプ・ロックということで土臭さも感じますが、やはりカナダ産ということで、どこかクリアでしなやかな空気を感じさせるのが印象的。
デイヴ・メイスンあたりが好きな英国ロック・ファンにもオススメです。
カナダを代表するブラス・ロック・バンドLIGHTHOUSEのヴォーカリストとしてお馴染みのSSW。
グループ在籍時の72年にリリースしたソロ・デビュー作。
英国PARLOUR BANDの幻想的なフォーク・ロックをカナダらしい軽やかな透明感で洗練させた感じ!?
ちとたとえがマイナー過ぎたか・・・。
ジャケは不気味ですけど、この野辺の花をそっと揺らす風のような木訥なタッチが愛すべきなんですよね。
リリカルで気品ある色彩を持ったカナディアンSSWの隠れ名品。
バックで参加しているローウェル・ジョージのスライド・ギターが、う~んこれぞ「いぶし銀」!
エミルー・ハリスのコーラスもやっぱり良いし、唯一作なのが惜しまれるカナディアンSSW名作ですね。
温かみ溢れるジャケットの雰囲気からして堪らない69年作。
ボサノヴァの洒脱なリズムとともにアシッド臭も匂い立ってきて、かつカナダならではの透明感もあって実に多彩。
かなりマイナーだけど、60sカナディアン・サイケ・フォーク・ポップの名品!
ジュディ・ダイブルがいた頃の最初期フェアポート・コンヴェンション:カナダ版って感じ!?
ほんのり漂うエキゾチックな香りも魅惑的だなあ。
69年にひっそりと残されたサイケ・フォークSSWデュオ作品。
カナダのメロウ・フォーキー・グループAIRBORNEのベーシストという何ともニッチな人ですが、これが ポール・マッカートニーやニッキー・ホプキンス『夢みる人』が好きな人ならマストと言える一枚なのです。
英国ニッチ・ポップのファンならきっと驚愕しちゃうクオリティですよ~。
ピュアでハートウォームな歌声、2本のアルペジオが柔らかにたゆたい交差するアコギ・アンサンブル、郷愁を誘うペダル・スティール。
英イアン・マシューズあたりの木漏れ日フォーク、米憧憬ブリティッシュ・フォーク・ロックのファンはたまりませんよね。
70年代のカナディアンSSWのDNAを継いだアーティストもピックアップいたしましょう。
90年代以降屈指のSSWによる95年の記念すべきデビュー作。
あのエルヴィス・コステロからも絶賛された傑作です。
カナダのSSW、76年の2ndアルバム。1stアルバムの延長線上にあるリリカルなSSWで、2本のアコギが美しくからみあう陽光のように穏やかで幻想的なアンサンブル、スッと聴き手に染みこむピュアでハートウォームな歌声は相変わらず絶品。1曲目からいきなりペダル・スティールが入って、郷愁を誘うリリシズムに目頭が熱くなり、3曲目ではフィドルが入って、枯れた哀愁に胸が熱くなり、アンサンブルは1stに比べてグッと味わいを増しています。1stでのリリカルな魅力はそのままに、アンサンブルはズシリと芯が太くなった印象。これは北米フォーク/SSWの傑作でしょう。憂いのあるメロディはどの曲も本当に素晴らしく、イアン・マシューズなど、米憧憬の英SSWのファンにもオススメです。
カナダのSSW。リトル・フィートのローウェル・ジョージとビル・ペイン(Key)、名セッション・ドラマーのラス・カンケル、名バンジョー奏者ビル・キース、そしてエミルー・ハリスなどがバックで参加した、75年の唯一作。ちょっとしわがれた歌声によるコクのある弾き語りを基本に、腕利き達がさりげなく歌とメロディに寄り添う、そんなルーラルで温かくも格調高さもあるサウンドがたまりません。ローウェル・ジョージの味のあるスライド・ギターをフィーチャーしたアーシーなナンバーから、リリカルなキーボードにストリングスが静かに陰影を描くバラードまで、とにかく芳醇なサウンドが胸に迫ります。米SSWのファンは必携の名作。
カナダのメロウ・フォーキー・グループAIRBORNEのベーシストによる77年作ソロ。素朴なポール・マッカートニーと言えるような、イギリスで言えばClifford T.Wardあたりを彷彿させるような、そんな鼻にかかったハートウォームな歌声とメロディがとにかく素晴らしい。4曲目「Giving」なんて、ポール・マッカートニーもびっくりな美メロと美しいストリングス・アレンジが絶品な名曲で驚きました。AIRBORNEで聴けた洗練されたメロウ・フォーキーな楽曲もまた魅力で、この人ならではのスモーキーな雰囲気も加わっていて、英ロックのファンにもたまらないでしょう。10曲目「Waking Thoughts」なんて、ニッキー・ホプキンス『夢みる人』のリリカルな曲ばりの名曲だし、11曲目のタイトル・トラックの流れるようなアコギ爪弾きと気品すら漂うメロディには言葉を失います。この人はいったい何ものなんでしょうか?驚愕のクオリティ。SSWファンはもちろん、英ニッチ・ポップのファンも必聴。自信を持ってオススメします!
紙ジャケット仕様、英文ペーパー付仕様
盤質:傷あり
状態:並
帯有、英文ペーパーにウォーターダメージあり
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