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「音楽歳時記」 第九十六回 1月13日タバコの日リターンズ 文・深民淳

「シカゴまで106マイル、燃料は満タン、タバコは半箱、暗い上にサングラス・・・」1980年に公開された映画「ブルース・ブラザーズ」でダン・エイクロイド扮するエルウッド・ブルースがクライマックスの壮絶なカー・チェイスに進撃する際のセリフです。

このコラムもおかげさまをもちまして96発目に突入しましたが、96➗2の48回目は何の日を取り上げていたかというと1月13日「タバコの日」でした。13日は先週になりますが、1946年(昭和21年)のこの日、高級タバコ・ピースが発売されたのに因んでの記念日だそうで、当時、タバコは4円だったのですがピースは7円。昭和21年ですからね、前年に終戦を迎えたばかり、日々の生活費にも窮する人々がたくさんいた時代にもかかわらず、ピース、バカ売れしたそうです。購入制限を設けても買えない人続出だったのだそうな。で、冒頭の「ブルース・ブラザーズ」のセリフはタバコっていうと個人的に思い出すんですね。

というわけで今回は「タバコの日リターンズ」で行きたいと思います。第48回目ではBROWNSVILLE STATION「Smokin’ In The Boys Room」、ロバート・フリップ『Exposure』、PINK FLOYD「Have A Cigar」などを取り上げていましたが、今回は曲メインではなくアートワークがタバコ関連のものを取り上げて見たいと思います。


今となってはタバコを持ったり、くわえたりという写真やイラストをフロント・アートワークに使うのはやめておいたほうが無難という風潮ですが、80年代あたりまでは沢山ありましたね。特に50年代のジャズ系のアーティストなんかはアルバムを5、6枚出していれば1枚はタバコ持ちジャケットがあるくらいの勢いでした。酒とタバコと何とかはジャズ・ミュージシャンの嗜みみたいな空気は確実にあったんでしょう。後、オールド・スクール系のレゲェもやたらと多い。ただ、レゲェの皆さんの場合はタバコではないものがほとんどなわけですが・・・。


まずはロック、フォーク系でのタバコ持ちジャケットを思いつくまま、まとめて紹介しましょう。THE BEATLESは『Abbey Road』。ほとんど都市伝説に近い様々な憶測を呼んだ裸足のポール・マッカートニーの手にはタバコがありますし、『A HARD DAY’S NIGHT』ではジョージ・ハリソンがタバコを吸っております。上から2段目一番右の写真です。タバコ持ちの有名な写真があるジョン・レノンですが、ソロも含めジャケットではタバコ、見当たりません。ソロでタバコ持ちがあるのはリンゴ・スター。1970年発表の1stソロ『Beaucoups Of Blues』は物思いに耽り頬杖をついた左手にタバコを持っています。


THE BEATLESにあるんだからTHE ROLLING STONESには当然あるだろうと思ったのですが、パッと見見当たりません。でもこの人は絶対にありそうと思われるのがキース・リチャーズのソロ作。思った通り1988年発表『Talk Is Cheap』はイメージ通りのジャケットですし『Main Offender』のモノクロ・ジャケットも煙吐いてますね。キースにあるならロン・ウッドはどうだ?

1992年発表『Slide On This』はギター持ちくわえタバコのシルエットでした。


デヴィッド・ボウイも『Young Americans』で古き良き時代のハリウッド俳優のポートレイトを模したような写真がいい味出していますし、ジギー・スターダスト時代のステージを記録した映画のサントラ盤『Ziggy Stardust And The Spiders From Mars: The Motion Picture Soundtrack』もタバコ・ジャケットです。 


英国フォーク界からはラルフ・マクテル。トランスアトランティック時代にレコーディングした「Streets Of London」のセルフ・リメイクを収めた1975年ワーナーからのアルバム『Streets』。いい味出していますね。このリメイク版「Streets Of London」はシングルとしてもヒットしました。


TELEVISIONの中心人物だったトム・ヴァーレイン1982年発表の3rdアルバム『Words From The Front』は写真にブラシ等で後から色付けしたものが使われています。今ではPhotoshop等で簡単にこうした効果が得られますが、この頃は結構大変だったんでしょうね。CDサイズだとイマイチ伝わり難いですがLPサイズで見るとかなりいい感じです。


写真加工ということで見ていくと、タバコが似合う男がキース・リチャーズだとすれば、女性だったらこの人! マリアンヌ・フェイスフル『Broken English』(1979年)。青のコントラストを強めた写真で手に持ったタバコの燃えている部分をピンクに加工、アーティスト名、アルバム・タイトルを黄色で当てています。ポーズを含めて完璧な1枚と言っても過言ではないでしょう。ちなみに1995年発表のベスト・アルバム『Faithfull: A Collection Of Her Best Recordings』もモノクロのタバコ持ちポートレートですし、90年代の終わりにクルト・ワイルの楽曲をレコーディングした『The Seven Deadly Sins』もタバコ持ちの写真が使われています。


女性のタバコ持ちジャケットだとこれも外せません。リッキー・リー・ジョーンズのデビュー・アルバム、1979年発表『Rickie Lee Jones』。マリアンヌ・フェイスフル『Broken English』と並ぶ秀逸なアートワークだと思います。また女性ものだと1978年発表のニナ・ハーゲン『Nina Hagen Band』も忘れてはなりません。


その他、ハリー・ニルソンのスタンダード・カヴァー集『A Little Touch Of Schmilsson In The Night』、ドナルド・フェイゲン『The Nightfly』あたりも広く知られたタバコ・ジャケット。フランク・ザッパは先ごろ発売されたドキュメンタリー映画『Zappa』の映像パッケージ、サントラ盤CDでタバコをくわえた写真が使われていますし、70年代末に出した12インチ・シングル『Dancing Fool』のジャケットはアルバム『Sheik Yerbouti』のアートワーク用に撮影されたものからタバコを吸う横顔の写真が使われています。曲者系アーティストにその傾向は強いのかと思い見渡せば、そうみたいですね。トム・ウェイツには数枚タバコものがありますし、ジョン・メレンキャンプにもありました。ちょっと分かり難いんだけど1976年発表のウォーレン・ジヴォン『Warren Zevon』も多分そうだし、ドン・ヘンリーには『The End Of The Innocence』がありますし、1stソロ『I Can’t Stand Still』もそれっぽい。人間以外だと初期JETHRO TULLのギタリストだったミック・エイブラハムスが脱退後ジャック・ランカスターらと組んだBLODWYN PIGの『Ahead Rings Out』ではサングラスかけてヘッドフォンした豚がタバコくわえています。こんな調子でやっているとこれだけで終わっちゃうので、見つけた中でも気になった作品をピックアップして取り上げていきましょう。



まずはATOMIC ROOSTER1973年発表の5thアルバム『Nice ‘N’ Greasy』英国DAWNレーベル盤のジャケット。目玉焼きの黄身の部分でタバコをもみ消した写真が使われています。3rdアルバム『In Hearing Of〜』で起用したヴォーカリスト、ピーター・フレンチ脱退後まさかの参加となった元COLOSSEUMのクリス・ファーロウ加入後の2作目にあたります。

ひとつ前のデニム地ジャケットでお馴染み『Made In England』ではギタリストがHEADSTONEを結成することになるスティーヴ・ボルトンでしたが、このアルバムでは後にBRAND Xに加入するジョン・グッドソールがジョニー・マンダラ名義で参加しています。

初期のオルガンをフィーチュアしたダークでヘヴィなサウンドからファンク色の強いR&B系ハード・サウンドに変化を遂げた時期の作品です。系統としてはボブ・テンチがヴォーカルだったJEFF BECK GROUP(よもや3大ギタリストの中でジェフ・ベックが最初に亡くなるとは思いませんでした。ご冥福をお祈りいたします)にも通じるものがあります。

これまではヴィンセント・クレーンとクリス・ファーロウの相関関係に気を取られ聴いていましたが、今回、そういえばこの時のギターはジョン・グッドソールということで、ギターに注目して聴いてみるとかなり個性的。オープニングの「All Across The Country」はストレートなブルース・ロックのはずなのにギター・ソロの後半になると速いパッセージに移行した瞬間にブルースから逸脱しちゃったり、ファンク度の高い2曲め「Save Me」なんかはセオリーどおりならギター・ソロでコッテリ油っこさ出す所のはずがそうはならず、続く「Voodoo In You」の醒めた感覚のソロもユニーク。決してバンドの演奏から浮いているわけではないのだけれど、全体的に醒めた印象が強く、アルバム・タイトルにもなっているサウンドのグリージー感を中和しちゃっている印象を受けます。聴き込むポイントをずらしてみたら作品の違う顔が見えちゃったみたいな感じです。クレーンはバンドの主導権を争ったジョン・カンを放逐して自分のバンドにしたはずなのにここでは何故かファーロウの方が目立っているのもグッドソールの中和作用によるものみたいに感じます。

All Across The Country

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また、前にも紹介していますが『Made In England』のギタリスト、スティーヴ・ボルトンが結成したHEADSTONEの1stアルバムは修道女がくわえタバコという中々罰当たりなアートワークでした。


APPLEからワーナーに移籍して1974年に2枚のアルバムを立て続けにリリースしたBADFINGERの移籍第一弾に当たる『Badfinger』は如何にも英国然とした女性モデルの横向きトルソー写真で左手にシガレット・ホルダーを持っています。

アナログ盤の話になりますが、この『Badfinger』の英国盤は比較的見つけ易いのですが同じ年の後半に発表された『Wish You Were Here』の英国盤はなかなか見つからない。アメリカ市場がメインの活動の場であったとしてもAPPLE同様、ワーナーでも良い扱いを受けなかった証しなのでしょう。ちなみに『Wish You Were Here』の英国盤って製造費ケチられたのか、ペラペラの紙質でコーティングもされていないので珍しい上に美品に巡り合う確率は更に低いという困ったアイテムになっています。


タバコで繋げているので『Badfinger』の方に重点を置くべきなんでしょうが、74年発表の2作品を比べると個人的にはパワー・ポップ路線でアルバム全体一本筋に通った『Wish You Were Here』の方に手が伸びちゃうんですが、『Badfinger』は曲によっては最上級のBADFINGERが聴ける作品という印象がありますね。まずオープニングの「I Miss You」が素晴らしい出来だよねぇ。イギリスのバンドでしか作り得ないポップ・バラードの逸品。ピート・ハムの残した楽曲群の中でも間違いなくトップ・クラスの名曲です。その「I Miss You」を筆頭に良い曲は目白押しなんですが、アルバム全体通すとどうもとっ散らかった印象を受ける。74年作はどちらもプロデュースを担当しているクリス・トーマスの仕事も悪くないのですが、どこか手持ちの曲で急いで作っちゃったみたいな印象を受けてしまうのです。ただ今回これを書くにあたって久々に聴き直したら以前は聴き流していた後半部の曲から今までと違った印象を受けたこともあり、さらに真剣に聴き直してみようと思いました。ピート・ハムとトム・エヴァンス存命中の作品ですからね。生きている間は聴き続けていたい作品であることは間違い無いですから。

I Miss You

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BLACK SABBATH、1980年発表の『Heaven And Hell』はタバコを吸う3人の天使のイラスト・ジャケット。失踪からソロに転じたオジー・オズボーンの後任ヴォーカリスト、元ELF、RAINBOWのロニー・ジェームズ・ディオが参加した最初のアルバムでした。沈み込むような重さとクローリング・サウンドが魅力のSABBATHに当時、破竹の勢いを誇ったヘヴィ・メタルのスピード感が加味された転機の作品として今も高い人気を誇る名作ですね。


オジー・オズボーン時代のSABBATHはミッド、スロー・テンポ主体でしたが、活動の中心をアメリカに移し76年発表の『Technical Ecstasy』あたりからストレートなヘヴィ・ロックに移行し始めた背景にはVAN HALENをはじめとする後のヘヴィ・メタル・ムーヴメントの基盤となったバンドからの影響も強かったのではないかと思います。


LED ZEPPELIN、DEEP PURPLEと並びブリテイッシュ・ハード・ロックのオリジネーターであったSABBATHは巨大化して行ったZEPPELIN、70年代中盤には活動停止していたPURPLEと違い、コンスタントに作品を発表し、USツアーも数多く行なっていたこともあり、パンク以降に登場してきたアメリカの新興ハード・ロック・バンド群との交流も深く、頻繁にツアーを行っていたことで時代の変化を肌で感じており、70年代のオジー参加最終作『Never Say Die』のタイトル・トラックでこれまでのイメージを覆すスピーディな展開を打ち出しました。自分たちが影響を与えた新興勢力が打ち出した新機軸を貪欲に取り込んだという感じもありますが、VAN HALENのようなバンドの登場に危機感を抱いたというのが本当のところではなかったかと思います。


『Heaven And Hell』はオジー脱退を経て個性は異なるがスキルは圧倒的に高いロニー・ジェームズ・ディオを獲得したことで、『Never Say Die』で打ち出そうとしたサバイバル路線をより明確に、強く打ち出したアルバムになったと考えます。イギリスからNWOBHMのバンドが次々とデビューしてくる中発表された同作は80年代ヘヴィ・メタルの大きな特徴となった刹那的疾走感を持ったファスト・チューン「Neon Knights」をオープニングに置き、続く「Children Of The Sea」ではクラシカルな導入部からSABBATHの真骨頂であるミッド・テンポのヘヴィ・チューンへと展開する対比の妙で聴かせ、続く「Lady Evil」では再び80’sメタルの特性であるクランチ感溢れるザクザクしたギター・リフを持った曲を配置し、これまでのトニー・アイオミのスタイルを覆す意表をついた曲想を提示するもよく聴くと後ろで鳴っているギーザー・バトラーのベースはこれまで同様のSABBATHのクローリング・ベース・ライン。これを合体さちゃった強かさが流石です。この3曲でリスナーを掴んでおいてクラシックSABBATHの権化とも言えるアルバムの山場「Heaven And Hell」に持っていく。この作りがうまいよなぁ・・・。80’sメタルの特性を巧みに取り込みながら、山場であるクラシックSABBATH「Heaven And Hell」の説得力を盤石なものにしていく。発売当時のA面に当たるこの4曲のプロデュース・センスは今も強烈な印象を聴く者に与えます。

Children Of The Sea

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天使とタバコはVAN HALEN『1984』もそうですね。こちらは天使が子供ですから余計罰当たり。この当時は実現できたアートワークですが、今の風潮ではどうかな、という感じです。子供でタバコとなると1988年発表のBAD COMPANY『Dangerous Age』というのもあります。ポール・ロジャースに代わりブライアン・ハウがヴォーカルを担当するようなったBAD COMPANYの2作目になる作品でした。ブライアン・ハウ時代のBAD COMPANYは軽く見られがちですが、この時期特有のAOR路線にも寄ったポップ・ハード・サウンドは捨てがたい魅力があります。この『Dangerous Age』や次の『Holly Water』あたりはそのポップ・ハード時代の頂点と言っても過言ではないと思います。



さてBLACK SABBATHの場合はパンク・ロックのスピード感や刹那感を当時の若手バンドから間接的に影響を受けたタイプという感じですが、テクニック二の次で刹那的にブルース・ベースのハード・ロックを追求しちゃって、ファスト・チューンでは1970年の作品なのにほとんどパンク・ロックみたいに聴こえるラフでルードなバンドがベルギーにおりました。BURNING PLAGUEです。


アートワークはマッチの燃えさしにひしゃげたタバコの吸い殻がブルー・バックにドーンというイラスト。スライド・ギターも披露するギタリスト、マイケル(ミカエル)ヘスロップを中心とした4人組で、サウンドはストレートなブルース・ベースのハード・ロックなのですが、スライド・ギターが暴れまくるオープニングの「Night Travellin’ Man」は疾走感バリバリで待てる力量いっぱいいっぱいで爆走する荒ぶるサウンドは僕にはほとんどパンク・ロックに聴こえます。


系統としては近隣国オランダのCUBY + BLIZZARDSの初期のサウンドやイギリスのKILLING FLOORの1stあたりに通じるサウンドなんですが、志は高くてもテクニックがそこに追いついていないがためにインスト・パートを聴いているとVELVET UNDERGROUNDの危うくて不安定な演奏に近い部分も見え隠れしていてかなり個性的なサウンドに仕上がっています。

Night Travellin’ Man

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ひしゃげた吸い殻だと1970年に英CBSからアルバム1枚出しただけで消えたGOLIATHっていうのもあります。フルート、テナー・サックス奏者ジョセフ・ボスロザム、ノルウェイのTITANICにも在籍していたジョン・ウイリアムソン、小ぶりのマギー・ベルといった感じの女性ヴォーカリスト、リンダ・ロスウェルをフィーチュアしたプログレ寄りのジャズ・ロック・バンドでした。


以前どこかでJETHRO TULLっぽいという紹介記事を読んだ覚えがありますが、少なくとも僕の耳にはTULLっぽくは聴こえませんでしたね。編成的にはMARSUPILAMIとかに近いのですが、GOLIATHはMARSUPILAMIほどダイナミックな展開にはならず、どこか醒めたムードが全体を支配しています。ブルース・ベースの曲もありますが暑苦しい展開にはならず淡々としたところがヨーロッパでは黎明期のプログレ・バンドとして認知されている所以でしょう。強いていうならちょっとTITUS GROANに通じる部分もあるかなぁ、という感じです。


英CBSは当時アメリカ本社のロック系の売りだったB,S&TやCHICAGO、イギリスでも好セールスをあげていたジャニス・ジョプリンの成功を見てこのバンドを獲得したような気がします。実際には成功には程遠く、オリジナルのアナログ盤は結構な値段で取引されるレア・バンドになってしまったんですけどね。


タバコのパッケージを模したものだと有名なのはCAMELの2nd『Mirage』がまず思い浮かびます。初期の名曲「Lady Fantasy」を収録し、プログレ・バンドとしての方向性を確立した作品で今更紹介するまでもない人気作ですね。「Lady Fantasy組曲」も勿論良いですが、個人的には「Nimrodel / The Procession / The White Rider」の叙情性も捨てがたいですね。この2曲を更に突き詰め磨き上げたのが『The Snow Goose』。成功への道筋は既にこの作品にしっかりと記録されているわけです。

Nimrodel / The Procession / The White Rider

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ジョージ・ベンソンがワーナーに移籍し世界的な大ヒット作となった『Breezin’』を発表した1976年に彼がワーナー以前に在籍していたCTIからリリースされたサックス奏者ジョー・ファレルとのコラボ作『Benson & Farrell』はイギリスのタバコ・ブランドBENSON & HEDGESをもじったものなのですが、あんまりそれっぽくありませんね。CTIはフュージョンの歴史を紐解く上では重要なレーベルなんですが、一方では制作費が安く、アーティストがアルバムに収録しなかった没テイクも勝手に作品化するなど問題も多いレーベルだったようです。この作品もどちらかというとジョー・ファレルに比重が傾いた作品だったりします。ちなみにBENSON & HEDGESのパッケージは金色とか赤のものが多いのですが、このアルバムのアーティスト名表記がされているバックの黄色はF1のスポンサーだった時期の車体カラー等に使われていましたし、パブの灰皿とかのノベルティには黄色が使われていました。実際の色はもう少し赤みがかった黄色なんですけどね。またそのジョージ・ベンソンも多大な影響を受けたウェス・モンゴメリー1967年発表の『A Day In The Life』もタバコの吸い殻ジャケットでした。


ボブ・シーガー1972年発表の『Smokin’ O.P.’s』はマルボロなどと並びアメリカの代表的タバコ・ブランド、ラッキー・ストライクのパッケージを模したものになっています。日本においてのボブ・シーガーの位置付けは微妙なものがあり、60年代から第一線で活躍しているにも関わらず、我が国で彼が認知されたのは75年の『Beautiful Loser』、76年の『Night Moves』辺りから。その時には後発ブルース・スプリングスティーンがブレークしていたため、どことなくスプリングスティーンの二番煎じみたいな空気感が確実にありましたね。デトロイトを代表する偉大なロックン・ローラーという認識はほとんどなかったといっていいと思います。


『Smokin’ O.P.’s』はアルバムとしてはBOB SEGER SYSTEM名義の3作を経てソロ名義になった1971年の『Brand New Morning』に続く通算5作目の作品。全9曲構成で終盤の2曲以外はカバー曲、「Let It Rock」、「Bo Diddley」、「Turn On Your Love Light」といったアメリカのロックン・ロール・バンドが好んで取り上げるロック・クラシック、ティム・ハーディンの「If I Were A Carpenter」、レオン・ラッセル「Hummin’ Bird」、スティーヴン・スティルス「Love The One You’re With」などを取り上げています。曲ヅラだけ見ているとなんだか地味な感じがしますが、ギターとオルガンが弾ける強烈グルーヴ一直線の素晴らしいロックン・ロール・アルバム。このアルバム以降は次第にオリジナル曲の比率が増え、音楽性も変化していくため、ここまで開けっぴろげなロックン・ロール・アルバムはなくなることもあり、この作品は結構貴重だったりします。もうオープニングの「Bo Diddley」からガツンと来る超強力ロックン・ロール・アルバム。アメリカン・ハード・ロック好きには美味しい作品となっております。

初期のボブ・シーガーはCD化も済んでおり、最近ではBIG PINKから紙ジャケットで出たものもあるので探求しやすくなっているのも良い傾向ですね。

Bo Diddley

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いやいや、今では全人類健康化の天敵扱いされているタバコではありますが確実に80年代まではその音楽性やらライフスタイルを伝える上では結構重要な小道具であり、イメージだったことがわかりました。とても1回では収まりきれない大量のサンプルがみつかっちゃいました。今回はドイツの GOMORRHAあたりまで行きたかったのですが流石に息切れになっちゃいました。というわけでこの「タバコの日」は48回先の144回目に「タバコの日・リロード」ってことで続きます。まぁ、そこまで続くわけはないから無責任かつ気楽に言っております。というわけで今回はシメとして故かまやつひろしの「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」を聴いております。

ゴロワーズを吸ったことがあるかい 

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    元RARE BIRDのMark Ashton(vo/g)を中心に、元ATOMIC ROOSTERのメンバー、後にRIFF RAFFやEAST OF EDENで活動するメンバー達によって結成されたブリティッシュ・ロック・グループ、74年デビュー作。このサウンド、例えるならSAD CAFEやO BANDにサザン・ロック的アーシーさを加えた感じ。カッチリとタイトに刻む緻密にして疾走感たっぷりのリズム隊、線の太いブルージーなプレイに痺れるギター、そしてコーラスを纏って哀愁いっぱいに歌い上げるヴォーカル。英バンドらしいタイトな職人肌のアンサンブルと、南部ルーツ音楽的なアーシーさと骨太さを持つ音楽性が絶妙に組み合わさっていてこれは見事です。ヴァイオリンの存在も印象的で、2曲目など泣きのギターと絡みながら物悲しい旋律を奏でるG&Vlnのツイン・リード・ソロには目頭が熱くなります。上記したSAD CAFEやO BAND、またALAN ROSS関連の作品に惹かれた方なら、この作品も是非!

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    バッドフィンガー唯一の公式ライヴ・アルバム、74年オハイオ州クリーヴランド公演を収録、全10曲。

    グループの人気が頂点にあった74年3月4日にオハイオ州はクリーブランドで録音されたライヴ。90年にリリースされた重要作。

    1. Sometimes
    2. I Don’t Mind
    3. Blind Owl
    4. Give It Up
    5. Constitution
    6. Baby Blue
    7. Name of the Game
    8. Day After Day
    9. Timeless
    10. I Can’t Take It

  • BADFINGER / SAY NO MORE

    元YESのトニー・ケイが正式メンバーとして加入、80年リリースのラスト・アルバム

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    12曲収録コンピ

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  • BLACK SABBATH / 13

    オリジナル・メンバーのオジー・オズボーン、トニー・アイオミ、ギーザー・バトラーらで制作された13年作

  • BLACK SABBATH / LIVE IN ASBURY PARK 1975

    75年8月5日のニュージャージーはアズベリ・パーク公演を収録したライヴ音源

    75年8月5日のニュージャージーはアズベリ・パーク公演を収録したライヴ音源。名作『サボタージュ』リリース間もない時期のライヴで、脂の乗り切ったライヴが楽しめます。

    • TOP12TOP GEAR

      2枚組、ボーナス・トラック含め全24曲収録。サウンドボード音源で音質クリア。ボーナス・トラックとして76年11月9日のSELLAND ARENA公演を収録。こちらもサウンドボード音源

      2790円

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    キーフが手掛けたジャケットからもイメージされる黒魔術的世界観をバックに、重く引きずるようなブルース・ロックを展開する70年1st!

    言わずもがな、LED ZEPPELIN、DEEP PURPLEとともに英国三大ハード・ロック・バンドにそびえ立つBLACK SABBATHが70年に放った偉大なる1st。ブルース/ジャズを基調としたヘヴィなサウンド、サタニックで暗黒なバンド・コンセプト。それらを掛け合わるということが当時としては革命的であり、のちに勃興するヘヴィメタルの元祖と称される所以である。暗黒時代の幕開けを告げるかのようなTony Iommiの不穏なリフが印象的。

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  • BLACK SABBATH / SABOTAGE

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    オジー時代の75年にリリースされたベスト、全17曲

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    • POCE1103/4

      紙ジャケット仕様、2枚組、04年デジタル・リマスター、初回生産限定特典の特製しおり封入仕様、定価3465

      盤質:傷あり

      状態:並

      帯無

      帯無、盤に目立つキズあり、特製しおり無し、小さい汚れあり、タバコのにおいあり

  • BLACK SABBATH / TECHNICAL ECSTASY

    76年作

  • BLACK SABBATH / HEAVEN AND HELL

    元RAINBOWの名シンガー、ロニー・ジェイムス・ディオをヴォーカルに迎えた80年作

  • BLACK SABBATH / MOB RULES

    ロニー・ジェイムス・ディオ在籍、81年作

  • BLACK SABBATH / ETERNAL IDOL

    トニー・マーティンをヴォーカルに迎えた87年作

  • BLACK SABBATH / SABBATH STONES

    IRSレコーズ時代のベスト、全16曲

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    20年ぶりにオリジナルメンバーが集結、97年12月に行なわれたリユニオンライヴ、全18曲

  • BLACK SABBATH / COMPLETE ALBUMS 1970-1978

    1stから8th『NEVER SAY DIE!』までを収録

  • BLACK SABBATH / LIVE USA ’78

    78年、『Never Say Die!』ツアーの米公演を収録

  • BLACK SABBATH / NEVER SAY DIE TOUR 1978

    『Never Say Die』ツアーより、ロンドン/米ペンシルバニア/米テキサスでのライヴを収録、全14曲

    78年の8thアルバム『Never Say Die』リリースに伴う同年のツアーより、ロンドン/米ペンシルバニア/米テキサスでのライヴを収録、全14曲!

  • BLACK SABBATH / ROCK GIANTS

    14曲編集盤

  • BLACK SABBATH / STEEL CITY BLUES

    78年のラジオ放送用ライヴ音源。

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VAN HALENの在庫

  • VAN HALEN / LIVE IN FLORIDA 1995

    『バランス』リリース後のツアーより95年3月11日フロリダ公演を収録

  • VAN HALEN / SAO PAULO BRAZIL 1983

    「ダイヴァー・ダウン」リリース後のツアーより83年1月21日のブラジル・サンパウロ公演を収録

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BAD COMPANYの在庫

  • BAD COMPANY / 10 FROM 6

    74-85年作までの作品から選ばれたベスト、全10曲

  • BAD COMPANY / BAD COMPANY

    元FREE、MOTT THE HOOPLE、KING CRIMSONのメンバーらによるスーパー・グループ、キャッチーさとブルースのグルーヴィーなコクが合わさった極上ロックンロール!74年1st

    元FREEのPaul Rodgers(Vo.)とSimon Kirke(Dr.)、元MOTT THE HOOPLEのMick ralphs(G.)、元KING CRIMSONのBoz Burrell(B.)の4人で結成されたスーパー・グループ、74年の1stにして代表作。優れたソング・ライターであるMick Ralphsの貢献により、Paul Rodgersのソウルフルなヴォーカルを活かしたキャッチーなハード・ロック・ナンバーが並ぶアルバムとなりました。意図的に音をずらして跳ねるベース、最小限の音数でうねるドラムが生み出すグルーヴに、快活なリフを刻むギター、ルーズながらも力強いヴォーカルが、キャッチーなメロディを乗せる骨太のアンサンブル。ミドル・テンポ中心の楽曲群から、ロックの魅力が分かりやすく伝わるアルバムです。

  • BAD COMPANY / FEEL LIKE MAKIN’ LOVE

    2曲シングル

  • BAD COMPANY / ORIGINAL BAD CO. ANTHOLOGY

    99年編集のアンソロジー・ベスト、全33曲

  • BAD COMPANY / BEST OF BAD COMPANY LIVE…WHAT YOU HEAR IS WHAT YOU GET

    2代目ヴォーカリストBrian Howe時代のライヴ・ベスト、全15曲

  • BAD COMPANY / LIVE IN NEW YORK 1988

    88年12月3日のNY公演

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CAMELの在庫

  • CAMEL / LUNAR SEA: AN ANTHOLOGY 1973-85

    MCA〜デッカ在籍時の決定版アンソロジー、全26曲

  • CAMEL / SNOW GOOSE(2013)

    英プログレ史に輝く名作『SNOW GOOSE』を13年リメイク、原曲に忠実ながらアンディ・ラティマーが新たなイマジネーションを添えた傑作リメイク盤!

    イギリスを代表するプログレ・グループ、英プログレ史に輝く名作『SNOW GOOSE』の13年再録作。メンバーは、オリジナル・メンバーのANDY LATIMERを中心に、00年代の作品やライヴでも組んだGUY LEBLANC (オルガン)、COLIN BASS (ベース)、DENIS CLEMENT(ドラム/パーカッション)による鉄壁の4人。ラティマー以外のパートは、オリジナルのメンバーに敬意を払い、基本的に原曲を忠実に再現している印象。ドラム、ベース、オルガンともに、変わらぬヴィンテージな音色の中に、現代の録音ならではの音の緻密さがあり、まるでスタジオに紛れ込んだような生々しさに興奮します。そして、そこにギター、フルート、キーボードを操り、新たなイマジネーションを加えるラティマー。優雅な艶やかさとともに幻想的で柔らかなキーボード・オーケストレーションが原曲以上の映像喚起力でたなびくなか、フルート、ギターが躍動しています。「Snow Goose」でのギターなど、フレーズや音色は基本的に同じながら、やはり現代のレコーディングシステムによってタッチの繊細さが際立ち、エモーションがこれでもかと溢れているのが特筆。「Sanctuary」「Migration」「Rhayader Alone」「Epitaph」の4曲はRevised Editionとして新たな解釈が加えられているのも聴き所で、アコースティック・ギター中心だった「Sanctuary」は、夢想的にたなびくキーボードを背景にエレキが繊細なタッチで叙情を紡ぎ、ラティマーのまるで劣らぬアーティスティックな感性に感動します。単なる再レコーディングではなく、ラティマーだからこそ成しえた2013年リメイク。原曲の魅力はそのままに、すぐそこで演奏しているかのように躍動感いっぱいのアンサンブルが一際スケールを増してイマジネーションを紡ぐ傑作です。

  • CAMEL / CAMEL

    73年リリースの記念すべき1stアルバム、代表曲「Never Let Go」収録

    ファンタジックなサウンドで独自の道を切り開いたキャメルのデビュー作。73年作。初期の代表作として知られる「ネヴァー・レット・ゴー」「秘密の女王」を収録。

  • CAMEL / MIRAGE

    74年リリース、初期の代表曲「LADY FANTASY」収録の2nd!

    Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの74年2nd。名盤となる次作「The Snow Goose」に見られるファンタジックさと気品に比べるとPeter Bardensのキーボードが若干おとなしく、その代わりAndrew Latimerのギターが前に出て渋く泣いているようなイメージであり、全体的にややハードな雰囲気が漂っているものの、その音像は単純なハード・ロックとは全く違う甘みを感じるものであり、フルートの効果的な使用も相まって、マイルドな質感を醸し出しています。自作につながるようなファンタジックさの片鱗も見え隠れする素晴らしい作品です。

  • CAMEL / SNOW GOOSE

    ポール・ギャリコ「白雁」をモチーフにリリカルかつイマジネーション豊かに綴られる、一大コンセプト・アルバム傑作、75年発表

    Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの75年3rd。オーケストラ・セクションを迎え、ポール・ギャリコの小説「白雁」をコンセプトに掲げたアルバムであり、全編インストルメンタルによる彼らの代表作の1つです。特にAndrew Latimerによるフルートの優しげな調べが印象的な「ラヤダー」は、澄んだシンフォニック・ロックのお手本として有名であり、同じくフルートを扱いながらもアプローチの全く違うJethro Tullとの比較で論じられています。決して派手さはないものの優しさとロマンに溢れており、肌触りの良いギターやPeter Bardensによるキーボードの音色、リズムセクションの軽快さ、そしてインストルメンタルのハンディを感じさせないメロディーとアレンジの上手さで御伽噺の世界をマイルドに表現しきった名盤です。

  • CAMEL / MOONMADNESS

    前作「スノーグース」と並び初期キャメルの持ち味が最大限に発揮されたファンタジックな大名作、76年作

    Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの76年4th。前作「スノー・グース」と並んでファンタジックなCAMELの音楽性をダイレクトに伝える作品であり、Andrew Latimerの消え入るような儚げなフルート、Peter Bardensの堅実かつ時に奔放なキーボードの妙技、そして軽やかに変拍子を紡ぐリズムセクションのトータル感で聞かせます。シンフォニックに、そしてジャジーに、肌触りの良いマイルドさを持った傑作であり、ゆったりと身を任せられるような自然なサウンドが一貫して個性的な1枚です。

  • CAMEL / RAIN DANCES

    リチャード・シンクレア、メル・コリンズが参加した77年リリース5th

    英国出身、Peter bardens、Andy Latimerを擁するファンタジックなプログレッシヴ・ロック・グループによる77年作5th。本作よりベーシストRichard Sinclair、サックス奏者Mel Collinsの二人が参加しています。特にRichard Sinclairはヴォーカリストとしても貢献していて、その甘く繊細な歌声はCAMELの世界観と見事にマッチ。親しみやすいメロディが際立つ一方、インスト面ではよりジャジーな方向へと音楽性をシフトしています。表情豊かで柔らかな音色を奏でるサックス、変幻自在に躍動するベース・ラインが、透明感溢れるキーボード・サウンドに溶け込んだジャジーなアンサンブルを奏でており、甘いヴォーカルと伸びやかなギターは叙情的なメロディを謳い上げます。「Elke」ではBrian Enoがムーグ・シンセで参加、アンビエント要素を加えてより神秘的なCAMELを聴くことが出来るなど、聴き所は多数。次作『BREATHLESS』と本作でしか聴けない貴重な6人編成、『SNOW GOOSE』など代表作を聴いた方におすすめしたい一枚です。

  • CAMEL / A LIVE RECORD

    オーケストラとの共演による名ライヴ・アルバム、78年リリース

    74〜77年にわたるライヴ・ステージのハイライトを収録。オーケストラとの共演による「白雁」組曲は圧巻。1978年作品。

  • CAMEL / BREATHLESS

    元キャラヴァンのメンバーが多く在籍した「キャラメル」期の名作、78年7th

    英国叙情派プログレを代表するバンドによる78年作。CAMELらしい叙情的なサウンドと、元CARAVANのリチャード・シンクレアによるカンタベリー・ロックを彷彿させるノーブルなヴォーカルの組み合わせが素晴らしい、CAMELとCARAVANの美味しいとこ取り的な名作!

  • CAMEL / PRESSURE POINTS – CAMEL LIVE IN CONCERT

    84年、ロンドンのハマースミス・オデオンでのライヴを収録

    1984年5月11日、ロンドンのハマースミス・オデオンでのステージを収録。確かなテクニックに支えられた演奏を繰り広げる。84年作。

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