2020年6月4日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
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こんにちは。
スタッフ佐藤です。
新品CDをメインに直近で入荷した注目のタイトル、売れ筋の人気タイトルの中からスタッフおすすめの作品をピックアップするコーナー「日々是ロック」。
カケレコが厳選して入荷している世界のロック/プログレの新品CDを通して、魅惑の音楽探求をお楽しみください☆
ただ今の売れ筋タイトルは、イタリアン・ロックの名グループCELESTEによる2020年編集のアーカイヴ音源集。
1stアルバム収録曲の女性ヴォーカル英語バージョンや、サンレモ音楽祭参加曲として制作された珠玉のバラード・ナンバーなど貴重音源が入っていて、イタリアン・ロック・ファンなら必聴レベルの内容となっています♪
昨年には素晴らしい新作も届けてくれたCELESTEですが、他にも70年代イタリアン・ロックを彩った多くの名グループ達が近年復活作を発表しているのも注目したいところ。往年の作品とも同列で楽しめる作品を厳選してご紹介!
まずはCELESTEの19年作からまいりましょう。
イタリア屈指のメロトロン名盤を残したグループによる奇跡の19年作。往年そのままの静謐な幻想美が広がる演奏に感動を禁じえません。この世のものとは思えない神秘的なメロトロンの調べもやはり唯一無二。
P.F.Mと共にイタリアン・ロックの最高峰に位置するこのグループも見事な復活作を発表しましたね。
四半世紀ぶりに届けられた、イタリアン・ロック最高のグループによる19年スタジオ作!モダンに洗練されたサウンドに、初期を彷彿させるミステリアスな音使いがちゃんと生かされていて素晴らしいです♪
続いては、ムカデのジャケが印象的だったこのキーボード・トリオ・バンドの復活作!
72年の『オオムカデ』でおなじみの伊キーボード・トリオ、26年ぶりの再復活作!往年と変わらぬ荘厳なハモンド&情熱的なヴォーカルに、ザクザク刻まれるモダンでヘヴィなギター。イタリアン・ヘヴィ・シンフォの旨味がたっぷりですなあ。
かつてあのマウロ・パガーニも在籍していたこのグループの復活作がまた70年代伊ロック・ファン歓喜の出来栄え!
70年代に活動したイタリアン・ロックの好バンドが、44年ぶりに復活!いい意味で19年作とは思えない、あの時代の伊ロック特有の芳醇な歌心が溢れ出してくる名品ですよ!
P.F.Mのヴォーカルを務めたB.ランゼッティが率いるこのグループも17年に復活を遂げましたね。
PFMでも知られる名シンガー率いるイタリアン・ロック・バンドが、43年を経て3rdをリリース!1曲目からピアノが気品高く鳴り、アコギが煌めき、弦楽が美しく躍動し、熱く劇的なヴォーカルが歌う実にイタリアン・ロックらしいたおやかなサウンドが溢れ出してきて早くも感動!
ラストは、ややマイナーですが、全1曲という構成のスリリングなプログレ作品を残した好バンドによる19年作。これがまた過去作をも凌駕する完成度!
73年に一枚を残したイタリアン・ロックの隠れた好バンドが46年ぶりに発表した19年作2nd。自在なタッチで乱れ飛ぶクラシカルなピアノをフィーチャーし、往年そのままにダイナミックに進行する20分超の大作が素晴らしい!
いかがでしたか?
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続々登場する新鋭バンドに負けじとハイクオリティな作品を発表している、70年代に活躍したベテラン・バンド/アーティストたちの作品に注目してまいります☆
イタリア屈指のメロトロン名盤として人気の高い76年デビュー作で知られるグループ、奇跡の2019年作。これはずばり76年作を愛するプログレ・ファンなら必聴!76年作で語られた物語とリンクする内容を持つコンセプト・アルバムなのですが、サウンドのほうも驚くほどに当時の質感を再現していて感動を禁じえません。一音一音に温かみを感じるアコースティックギター、密やかなタッチのピアノ、リリシズムが零れ落ちるフルート、滑らかな音運びでジャジーな味わいを添えるサックス、そして天空で鳴り響くようなメロトロンの調べ…。どこまでも神秘的かつ幻想的な演奏に心奪われます。落ち着いた歌声の男性ヴォーカルも当時のまま。ゲスト参加するIl Tempio Delle Clessidreの女性ヴォーカルによる澄んだ美声ヴォーカル、76年作以上に前に出てクラシカルな旋律を響かせるヴァイオリンなど新要素はいくつかありますが、特筆は全編にわたるドラムの導入。以前はパーカッションの使用に留まっていたのに対し、どっしりと安定感あるドラミングがアンサンブルを引き締めており、76年作で魅力的だったアシッド・フォークのような浮遊感を残しつつも、イタリアン・ロックらしいダイナミックで起伏に富んだ演奏を楽しませてくれます。それにしても、この世のものとは思えないほどに神秘性を感じさせるこのメロトロンの音色はやはり唯一無二。決して大袈裟でなく、デビュー作に劣らぬ傑作だと思います。オススメ!
ご存じ、PFMと共にイタリアン・ロックを代表する名バンドによる「シベリア鉄道」を題材にした2019年作!スタジオ・アルバムとしては94年作『IL 13』以来実に25年ぶりとなります。唯一のオリジナル・メンバーであるキーボード名手Vittorio Nocenzi、近年のMetamorfosiにも在籍するドラマーFabio Moresco、DORACORで活動するギタリストNicola Di Gia、そして14年に急逝したヴォーカリストFrancesco Di Giacomo氏の後任という大役を務めるTony D’Alessioら6人編成で制作された本作、ずばり傑作!凛と格調高いタッチのピアノと一音一音に存在感のこもったオルガン、キレのあるプレイでスピード感をもたらすギター、そして熱く歌いこむドラマチックな表情と優雅で繊細な表情とを自在に行き来するヴォーカル。さすがの洗練されたモダン・イタリアン・ロックを聴かせてくれます。でもそれで終わらないのが素晴らしいところで、最初期バンコに漂っていた少し前衛的でミステリアスな雰囲気が全編をうっすら覆っている感じが堪りません。その質感をもたらしているのは勿論キーボード。現代的な重量感あるロック・サウンドを繰り出す演奏陣の中で、クラシックに根差した息をのむようにアーティスティックな音運びが冴えわたっており、衰えは一切感じません。ヴォーカルは、ジャコモ氏とは全く異なるタイプながら、イタリアン・ロック然とした堂々たる歌唱を聴かせていて感動的。FINISTERREやUNREAL CITYといった新鋭の音に接近しながらも、バンコらしい芸術性の高さは遺憾なく発揮された一枚となっています。
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