2023年3月31日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
ゴリゴリと疾走するハード・ドライヴィングな演奏とキャッチーなメロディ&ハーモニー。
イエス・サウンドに影響を受けた好作品を世界中から選りすぐってご紹介いたしましょう。
まずは、直近の注目YESフォロワー作品からご紹介☆
イエスで言えば、P.バンクスがいた『時間と言葉』あたりのサウンドに『海洋地形学の物語』の神秘性を加えて幻想度を大幅アップさせたような感じ!?トランシルヴァニア地方出身の人気シンフォ・バンド、22年作♪
それではイギリスのグループから見ていきましょう~!
英国のYESフォロワーと言えばこのバンド。
YESゆずりの明快でファンタジックなバンド・アンサンブルを、田園風景を想起させるルーラルさで優しく包み込んだような音像が心地良い…。75年発表の傑作!
こちらはアイルランドの名バンドによる74年作3rd。
YESのドライヴ感とCAMELの叙情美に英国的牧歌性を加えたようなサウンドはどこまでもファンタスティック!
「フォロワー」と言っていいのかわかりませんが、こちらもYESライクなサウンドを聴かせる名盤。
それもそのはず、元YESのギタリストPeter BanksやTony Kayeが結成したグループ。YES譲りのゴリゴリとしたドライヴ感とポップなメロディがたまらない!
あの『GARDEN SHED』を残したグループとは別のプログレ・ハード・トリオ、76年唯一作。
ゴリゴリとアグレッシヴなベースと、スパニッシュなテイストもあるキレ味鋭いギター・・・『こわれもの』や上のFLASHが好きなら、このディープな一枚も是非。
イエスのツアーにも帯同するなど、彼らの弟分的バンドだったのがグリフォン。
中世から伝わる古楽器をフィーチャーしたバンドと言うから格調高さや典雅な奥ゆかしさを想像してたら、さすがイエスばりのドライヴ感で疾走してて最高!
「アメリカのYES」と言えば満場一致でこのグループ。
煌びやかなキーボード、ゴリゴリと力強いベースに抜けの良いハイトーン。どこまでも「YES愛」に満ちたアンサンブルが素晴らしいです。
米国からこんなグループもご紹介。76年録音作。
各楽器が火花散らすテクニカルなアンサンブル、ジョン・アンダーソン直系のハイトーン・ヴォーカル。
YESの構築美にGGやザッパの偏屈精神を混ぜ合わせたようなサウンドが見事だなあ。
初期クリムゾンの重要人物イアン・マクドナルドがプロデュースを手がけた、知る人ぞ知る米シンフォの隠れ名盤。
となれば音はクリムゾン系かと思いきや、イエス&ジェネシス直系のファンタスティック・プログレでこりゃたまりません!
次はユーロ。イタリアGOBLINの前身グループなのですが、ずばり、キース・エマーソンとスティーヴ・ハウとジョン・ウェットンがぶつかりあった感じ!?
YESをイタリアならではの熱情でさらに加速させた、といった感じのエネルギーが凄い・・・。
構築的な楽曲アレンジ、美しいコーラス・ワークで「フランスのYES」と称されるグループと言えばATOLL。
1st以上にフランスらしい耽美な質感や色彩感が強まった、フレンチ・ロック屈指の傑作ですね。
イエスやジェネシス meets ELOやパイロット!?
キャッチーさとプログレッシヴな構築性を兼ね備えたオランダの名グループですね。
YES譲りの躍動感とCAMELの叙情性を併せ持ったオランダのグループ、76年作。
全編インストながら、オランダらしいロマンティックなメロディと明るく爽快感あるアンサンブルでドラマチックに聴かせます!
YESやGENESISからの影響感じるファンタスティックなサウンドに、PILOTやKLAATUにも負けないキャッチーなメロディ。
イギリスのバンドかな?と思ったら、なんとスイスとは!!
こちらもYES直系のスイス産グループ。
叙情的なコーラスワークと、キャッチーながらも緻密で構築的な演奏。YESファンは是非聴いてみて欲しい名品です。
キース・エマーソンを思わせるけたたましいキーボード、エッジの立ったギター、手数の多いドラムがスリリングに疾走するアンサンブル。
このドイツのグループ、マイナーですが、グリーンスレイドやグリフォンあたりと肩を並べる好グループですよ~。
北欧ノルウェーにもYES直系のファンタスティックなプログレが!
牧歌的でリリシズム溢れるサウンドには北欧らしさもたっぷりだし、これは素晴らしい作品。
往年には「エストニアのYES」との異名も取った伝説的グループ。
初期~全盛期メンバーを軸とする演奏と、演劇のキャストらのヴォーカルによって繰り広げられるクラシカル&シアトリカルなサウンドは、70年代の彼らと少しも変わらず忙しなくも気品たっぷり。
RUJA、事実上の復活作!
まるでYESと北欧トラッドが出会ったかのようなサウンドだって!?
現ノルウェーの最高峰新鋭が放った20年作が素晴らしいのなんの…。
YES憧憬の飛翔感あるファンタジックな演奏と北欧由来の神秘的なメロディの組み合わせが素晴らしすぎるのです…。
冒頭でご紹介したハンガリーの人気プログレ新鋭バンドYESTERDAYSのリーダーによるソロプロジェクトの13年デビュー作。
これがもう最初の5分でイエスやジェネシスのファンならヤられること間違いなしなファンタスティックぶり!
メロトロンやフルートによるヴィンテージな味付けもグッとくるし、ピーター・バンクス直系のギターのバッキングや歌心いっぱいの流麗なギターソロも良い~。
「南米のYES」と言えばこのグループ!
YESの影響が見られるダイナミックなアンサンブルと南米らしい歌心溢れるメロディが一体となった、スケール感いっぱいの名作。
イスラエル・プログレの古典にして至宝ですね!
このサウンド、まるでイエス meets アルティ・エ・メスティエリ。
本作を携えての英・欧州デビュー&ツアーが計画されていたという話も納得の大傑作プログレ絵巻!
ラストは我らが日本のバンドをピックアップ!
バンド名で気づくように、80年ごろのYESサウンドを絶妙に取り入れたキャッチ―で色彩感溢れるファンタジックなプログレがとにかく素晴らしい~。
あらゆる面でジャパニーズ・プログレ離れした19年作2nd!
まだまだYESに通ずるプログレが聴きたい!という方はこちらの記事もチェック!
【関連記事】
イエス『危機』を出発点に、テンションいっぱいのアンサンブルとファンタスティックなメロディ&コーラスが素晴らしいプログレを世界中からピックアップ!
アイルランドのプログレバンド、74年3rd。その内容は「太陽の王子」を主人公に展開されるファンタジックなコンセプトアルバムであり、甘くポップセンスに溢れたメロディーとドラマチックなトータル性が素晴らしい好盤となっています。シンフォニックロックバンドとして大きく成長を遂げ、壮大なバロックサウンドを描いた前作と比べると、ずいぶん親しみやすい音へとシフトしておりキャッチーなパートが目立つようになったほか、そのコンセプト性もあってか、リズミカルで軽快な曲調を中心に収録。前2作で彼らのトレードマークの1つであったストリングスセクションはシンセサイザーに置き換えられており、そのことが楽曲の持っているポップな魅力をより一層強固なものにしています。また、演劇性にも富んでおり、御伽噺のような英国然とした世界観でファンタジックに聴かせる1枚となっています。
FIREBALL KIDSから発展、改名し、KING CRIMSONのIan McDonaldのプロデュースでデビューしたアメリカのシンフォニック・ロックグループの作品であり、アメリカ産プログレッシブ・ロックの隠れた名盤とうたわれてきた75年デビュー作。前半はYES、GENESISといった英国のプログレッシブ・ロックバンドからの影響を感じさせながらアメリカらしいコーラスワークを駆使して展開し、後半は20分に迫る、ムソルグスキーのクラシック曲「はげ山の一夜」のプログレ・アレンジでファンタジック且つ技巧的なサウンドを聴かせています。まさに知る人ぞ知る傑作。
廃盤希少、紙ジャケット仕様、14年リマスター、ボーナス・トラック3曲、SHM-CD、定価3143+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無
古くからイスラエル・プログレを代表する傑作としてマニアの間で語られている作品。ヴァイオリンやキーボード奏者を含む8人編成のグループ、77年作。アンサンブルの中心でゴリゴリと疾駆するベース、左右チャンネルに渡ってダイナミックに畳みかけるドラム。タイト&アグレッシヴなリズム隊がたまりません!そして、その上を時に柔らかく、時に疾走するエレピ!ジャジーなエッセンスをさりげなく取り入れるところは、いかにもイスラエル的で洗練されています。そしてそして、極めつけはヴァイオリン!優美なフレーズから、激しくロールするリズム隊の上を力強く駆け上がるフレーズまで、縦横無尽。アンサンブルのダイナミズムとは対照的に、ヴォーカルは、繊細な歌声で、KAIPAなど北欧シンフォに通ずる透明感あるファンタジーを感じさせます。コーラス・ワークも見事。ジャケットは恐いですが、サウンドは、「動」と「静」のコントラスト鮮やかでダイナミック&ファンタスティック!イスラエル・プログレの大傑作。P.F.M.ともタメを張れるグループ!超オススメです!
直輸入盤(解説帯付仕様)、ボーナス・トラック6曲、プラケース仕様、定価3800+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、解説帯の帯部分欠損・折れあり
スイスのグループ、81年の唯一作。YESやGENESISからの影響が感じられるシンフォ・プログレ。柔らかい音色のリリカルなキーボード、歌心溢れるメロディアスなギターを中心とするファンタスティックなアンサンブルが聴き所。PILOTやKLAATUなどブリティッシュ・ポップに通ずる哀愁溢れるキャッチーなメロディも魅力的です。歌詞も英語で、言われなければスイス産とは全く思わない、ブリティッシュの薫り漂う作品。ジャケのイメージとは違い、ENGLAND「GARDEN SHED」あたりと同スタイルの愛すべき名作。
いわゆるYESフォロワーとしての評価を受けているものの、適度に構築的な中に英国の牧歌的な匂いを多く残した音楽性を持つイギリスの叙情派シンフォニックプログレバンドの75年デビュー作。YESフォロワーというアングルで評価されていることもあり、どうしても演奏技術の粗が指摘されてしまう不遇のグループですが、その音楽性は牧歌的な安らぎとマイルドさに溢れた素晴らしいものであり、メロトロンが全編で爽やかに鳴り響くファンタジックなサウンドでゆったりと聞かせる、単なるフォロワーとして解決するには余りに惜しいバンドと言えるでしょう。
『GARDEN SHED』で知られるグループとは同名異のブリティッシュ・ギター・トリオ。COMPLEXなどで知られるDEROYレーベルから76年にリリースされた唯一作。前のめりに疾走するアグレッシヴなドラムとゴリゴリと手数多いベースを土台に、ギターがスリリングかつジャジーなフレージングで縦横無尽に駆け回る、というスタイル。ギターのセンスは特筆もので、スリリングな単音フレーズが基本ですがスピード一辺倒ではなく、テンション・ノートによる豊かな色彩を滲ませるのが持ち味。初期YESやFLASHのめくるめくスピード感に通ずるものがあります。プログレッシヴかつジャジーなブリティッシュ・ハードの逸品。これは素晴らしいグループです!
イタリアン・シンフォニック・プログレッシブ・ロックの代表格バンドであり、「サスペリア」のサウンド・トラックがあまりにも有名なGOBLINの前身グループの74年唯一作。GOBLINの主要メンバーに加えて、後に名盤「Opera Prima」をRUSTICHELLI & BORDINI名義でリリースすることになるドラマーCarlo Bordiniが参加している本作は、YESと路線を同じくする構築的なプログレッシブ・ロックを放っています。加えてGENTLE GIANTのような緩急の嵐と唐突な展開がダイナミズムを作り上げており、凄まじいキメの応酬をもろともせずに駆け抜けるテクニカルなサウンドは息を呑むほどにスリリング。職人気質なイタリアらしい技巧派プログレッシブ・サウンドの名盤です。
ノルウェーのグループ、74年作の2nd。1stからメンバー交代があり、新ヴォーカリストが加入。ハード・ロック寄りだった1stと比べ、かなりファンタスティックに洗練された印象。流麗かつスリリングなギター、ゴリゴリと疾走感溢れるベース、親しみあふれるキャッチーなメロディ、卓越したコーラス・ワークなど、YESからの影響を強く感じます。ただ、YESよりも牧歌的で、いかにも北欧といえるリリシズムに溢れているのが持ち味。そこを支えているのがキーボードで、メロトロン、ピアノ、オルガン、シンセを駆使し、ファンタスティックな音世界を構築しています。柔らかなハイ・トーンが魅力のヴォーカルもメロディの良さを最大限に引き出しています。変拍子を多用しアグレッシヴに畳み掛けるパート、優美でファンタスティックなパートとも、確かなテクニックと歌心に溢れています。これは素晴らしい作品です。オススメ!
元YESのギタリストPeter Banksが、同じく元YESのTony Kayeなどと組んだグループ。とにかく疾走感いっぱいのリズムが気持ちよく、その上をPeter Banksのスリリングかつキャッチーなギターが勢いよく駆け抜けていきます。Ray Bennettのベースも聴き所で、ゴリゴリとドライヴ感いっぱいのベースはChris Squireに負けないぐらい魅力的。ヌケの良いハイ・トーンのヴォーカルとPILOTなど英ポップ勢にも通ずるメロディも最高!シングルにもなった1曲目「Small Beginnings」は、突き抜けたドライヴ感、キャッチーなメロディ、強引なほどアグレッシヴな展開など、彼らの魅力がすべて詰まった代表曲で、インパクトあるジャケットに負けない爽快な名曲!
ハンガリー新鋭プログレの人気バンドYESTERDAYSのリーダーでギター/ベース/キーボードを操るマルチ奏者の奇才Bogati Bokor Akosによるソロ・プロジェクト。2013年のデビュー作。バックは、SAMURAI OF PROGに在籍するフィンランドのドラマーなど、世界中のミュージシャンが参加しているようで、インターネットを介してレコーディングを行ったようです。タイトで躍動感いっぱいドラムとリッケンバッカー・ベースのゴリゴリとアグレッシヴで疾走感あるベースが生むグルーヴ、青空へと伸びやかに飛翔するようなヌケの良いムーグ・シンセのファンタスティックなリード。繊細に紡がれるアコースティック・ギターとリリカルなピアノを散りばめた緻密さも印象的だし、メロトロンやフルートによるヴィンテージな味付けもグッとくるし、ピーター・バンクス直系のキーボードのバッキングや、歌心いっぱいの流麗なギター・ソロも良いし、最初の5分で、ジェネシスやイエスのファンならヤられること間違いなしでしょう。次々と溢れ出る70年代プログレへの憧憬に満ちたフレーズにただただ心奪われます。男女ヴォーカルが4〜5人参加していますが、どのヴォーカリストもふくよかでジェントルな歌唱でメロディの美しさ、アンサンブルのファンタジーを見事に引き出しています。手作りの空気感に包まれたアナログな音色もアンサンブルにあっていて良い感じ。ジェネシスなど70年代プログレのファンから、英ニッチ・ポップのファンまでオススメの快作!
歴史的にはトランシルヴァニアとしても知られる、ルーマニアのハンガリー人居住地域出身の人気シンフォ・グループ、4年ぶりのスタジオ・アルバムとなった22年作4th!ギターとキーボード類をメインに十数種類の楽器を演奏するリーダーBogati-Bokor Akosを中心に、2人の女性ヴォーカル、フルート奏者、パーカッション奏者らを含む7人編成での制作です。バンドが憧れの存在に挙げるYESを彷彿させるテクニカルかつアコースティックな牧歌性も織り込んだアンサンブルを、女声voとフルートが作り上げるドリーミーな幻想世界が包み込むシンフォニック・ロックは、ただただ至上の完成度。タイトに変拍子を叩き出すドラムと存在感あるリッケンバッカー・ベースによるYESを思わせるリズム・セクション、Peter Banksに近いセンスでジャジーかつスリリングなフレーズを決めるギター、躍動感いっぱいに疾走するシンセ、柔らかく広がるメロトロンのヴェール…。それだけでも素晴らしいところに、リリシズム溢れるフルート&淡い美声を重ね合わせるW女性voが加わると、もうそれは天上の音楽と言っても過言ではありません。特に2人の女性ヴォーカルはハンガリー語という事を忘れてしまうくらいにスッと耳に馴染む感じが本当に素晴らしい。YESで言えば、Peter Banksが在籍した『TIME AND A WORD』期のサウンドに、『TALES FROM TOPOGRAPHIC OCEANS』の神秘性を加えて幻想度を大幅アップさせたような印象でしょうか。いやはやさすが今作も圧巻の傑作です!
現ノルウェーを代表するシンフォニック・ロック・グループ、前作より3年ぶりとなった2020年作5th。行進曲のように勇壮なリズム・セクションに乗って、クラシカルなオルガンとシャープなトーンのギターが疾走し、メロトロンと透明感あるコーラスがあふれ出す。この攻撃性と哀愁が入り混じるオープニングで早くも傑作を確信します。特にオルガンは全編で良い音で鳴りまくっていて堪りません。ジョン・アンダーソンを強く意識した高らかでデリケートなヴォーカルが歌う北欧由来の厳かで神秘的なメロディも素晴らしく、これはまるでYESと北欧トラッドが出会ったかのようなサウンドと言えちゃいそうです。YES影響下の飛翔感あるファンタジックな演奏で突き進む2曲目も、温かなアコギとメロトロンが彩るアコースティカルな3曲目も素敵です。ラストもYES調の始まりますが、後半ではANGLAGARDばりの緊張感あるヘヴィ・シンフォになだれ込んでいき、初期の彼らが持っていた暗鬱さが顔を出すのもうれしいところ。これはYESファンやオルガン・ロック好きの方にも聴いて欲しい快作!問答無用のカケレコメンド!
名実ともにエストニア・ロックを象徴するプログレ・バンドとして不動の人気を誇るRUJA。そのメンバーを中心に80年に書き上げられたロック・オペラ用音楽『Johnny』を、21年の再上演に合わせ歴代在籍メンバーが集結して再録音したのがこの作品です。Olav Ehala(key)、Jaanus Nogisto(g)、Margus Kappel(key)ら初期〜全盛期のメンバーを軸とする演奏と、演劇のキャスト達によるヴォーカルによって繰り広げられるクラシカル&シアトリカルなサウンドは、70年代の彼らと少しも変わらぬ輝きを放っているように感じられます。CD2には、80年当時録音の『Johnny』の楽曲も収録!
2002年結成のジャパニーズ・プログレ・バンドによる19年作2ndアルバム。バンド名からも窺えるように、当初はYES『DRAMA』の再現パフォーマンスを目的に結成されたというだけあって、80年ごろのYESサウンドを絶妙に取り入れたキャッチ―で色彩感に溢れたファンタジックなプログレを鳴らします。重量感たっぷりのダイナミックなリズムワーク、アグレッシヴかつツヤのあるギター、ファンファーレのように輝かしいシンセ、芳醇な響きのオルガン、そしてネイティブと遜色ない英語詞で声量豊かに歌い上げるヴォーカル!テクニカルで密度の高いアンサンブルから、熱いエモーションが溢れ出してきます。楽曲も多彩で、まるで「Tempus Fugit」のように疾走感いっぱいのナンバーから、80年代ロックを思わせる煌びやかなポップ・チューン、ドラマチックなバラード、そして壮大なスケールで盛り上がるシンフォニック・ロックまでを、素晴らしい完成度で聴かせ切ります。YESファンを筆頭にあらゆるプログレ・ファンに聴いてほしい快作です!
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