2019年6月10日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,今週のカケレコFacebook
こんにちは。こちら関東はとうとう梅雨入りしました。皆様の地域は雨は降っていますか?
雨模様の中でこそ聴きたい神秘的なプログレ作品をピックアップいたしましたので、ぜひご覧ください。
最初にご紹介する作品は、タイトルからしてそのものずばりなCAMELの77年作『RAIN DANCE』です。
元々叙情的でファンタジックな作風を特徴とするCAMEL。
さらに本作からはカンタベリー・ロックの名手リチャード・シンクレアがベース&ヴォーカルとして参加し、従来の幻想性にちょっぴり洗練されたジャズ・テイストが交わった瑞々しさいっぱいの作品に仕上がっています。
柔らかくサウンドを包み込むキーボード、伸びやかなギターや清らかなフルート、そしてシンクレアの甘い歌声…。
ゲストのメル・コリンズによるサックスやブライアン・イーノの静謐なシンセサイザーもそこへ見事に融け合い、CAMELの中でもとりわけ神秘性に満ちた音世界が作り上げられています。
タイトル通りしとしとと降る雨のような、清々しく透明感に溢れたアンサンブルが絶品な一枚です。(増田)
本日の作品はマイク・オールドフィールドの『チューブラー・ベルズ』に次ぐ代表作、75年の『OMMADAWN』。
アイルランド人の血を引く彼らしく、壮大で神秘的なケルト音楽のフレイヴァーが散りばめられた本作。
ジャケがちょっぴり雨っぽいのはもちろん、物悲しげなシンセサイザーをバックに紡がれるハープやギターの儚げな調べが繊細な雨音を連想させますよね。
日本のように台風や梅雨で一気に降るということはないようですが、一年を通して小雨が降ったり止んだりしているというイングランドやアイルランド。
そんな気候あってこそ、繊細かつ良い意味で湿っぽい、彼らならではのプログレッシヴ・ロックが生まれていったのでしょうね。(増田)
今日はフランスのプログレッシブ・フォーク、ILOUS & DECUYPERの71年作です。
フランソワーズ・アルディの楽曲などを作っていたBernard Ilousのデュオなのですが、ぼんやりと曇った幻想的なサウンドが素晴らしい作品です!
アコギやエレピ、エフェクトのかかったボーカルや鳥のさえずりなどが淡く美しく混ざりあって、まるで白昼夢のよう。雨に濡れた窓の外を見ながら聴きたいアルバムです。(みなと)
今日取り上げるのは、キング・クリムゾンの歴史的デビュー作『クリムゾン・キングの宮殿』で重要な役割を果たした2人、イアン・マクドナルドとマイケル・ジャイルズが組んだデュオ、McDONALD & GILESの70年唯一作です!
一般的には特に雨のイメージはないかと思いますが、スタッフ佐藤的には2曲目「Flight Of The Ibis」などのしっとりと英国叙情漂うサウンドは、雨の日に聴きたくなるんですよね。
英国の自然風景が浮かんでくるようなのどかな演奏を基調としながらも、なるほど宮殿的な幽玄さも漂っていて、懐の深~いサウンドが魅力的です。
そう言えばこの「Flight Of The Ibis」、後にゴダイゴのギタリストとして活躍する浅野孝己氏が在籍したニューロック・バンドThe Mがカバーしていて、これがなかなかの好カバーなんです。どうぞ聴き比べてみてください!(佐藤)
本日は70年代に2枚のアルバムを残して解散したフランスのバンド、カルプ・ディアンの76年作『CUEILLE LE JOUR 邦題:陽光を摘む者 』です。
20分を超える組曲「Couleurs」が雨の日にぴったり。
キーボードとギター、シンセサイザーが繊細に重なる幻想的なオープニングは、雨というより水中にいるようなサウンドです。次第に小刻みにパーカッションが入り込み、水流が変化するようにリズムが高まっていきます。そしてサックスの登場。滑らかで叙情的なフレーズが楽曲をリードしていきます。
ファンタジックさを保ったまま、徐々に高まっていくアンサンブルが見事な作品です。(みなと)
2枚組、直輸入盤(帯・解説付仕様)、デジタル・リマスター
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
1枚は無傷〜傷少なめ、1枚は傷あり
ファンタジックなサウンドで独自の道を切り開いたキャメルのデビュー作。73年作。初期の代表作として知られる「ネヴァー・レット・ゴー」「秘密の女王」を収録。
Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの74年2nd。名盤となる次作「The Snow Goose」に見られるファンタジックさと気品に比べるとPeter Bardensのキーボードが若干おとなしく、その代わりAndrew Latimerのギターが前に出て渋く泣いているようなイメージであり、全体的にややハードな雰囲気が漂っているものの、その音像は単純なハード・ロックとは全く違う甘みを感じるものであり、フルートの効果的な使用も相まって、マイルドな質感を醸し出しています。自作につながるようなファンタジックさの片鱗も見え隠れする素晴らしい作品です。
Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの75年3rd。オーケストラ・セクションを迎え、ポール・ギャリコの小説「白雁」をコンセプトに掲げたアルバムであり、全編インストルメンタルによる彼らの代表作の1つです。特にAndrew Latimerによるフルートの優しげな調べが印象的な「ラヤダー」は、澄んだシンフォニック・ロックのお手本として有名であり、同じくフルートを扱いながらもアプローチの全く違うJethro Tullとの比較で論じられています。決して派手さはないものの優しさとロマンに溢れており、肌触りの良いギターやPeter Bardensによるキーボードの音色、リズムセクションの軽快さ、そしてインストルメンタルのハンディを感じさせないメロディーとアレンジの上手さで御伽噺の世界をマイルドに表現しきった名盤です。
廃盤、紙ジャケット仕様、復刻巻帯付き仕様、SHM-CD、2014年DSDマスターよりHRカッティング、、High Resolution Cuting方式、ターコイズブルー・レーベル採用、ボーナス・トラック1曲、定価2667+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの76年4th。前作「スノー・グース」と並んでファンタジックなCAMELの音楽性をダイレクトに伝える作品であり、Andrew Latimerの消え入るような儚げなフルート、Peter Bardensの堅実かつ時に奔放なキーボードの妙技、そして軽やかに変拍子を紡ぐリズムセクションのトータル感で聞かせます。シンフォニックに、そしてジャジーに、肌触りの良いマイルドさを持った傑作であり、ゆったりと身を任せられるような自然なサウンドが一貫して個性的な1枚です。
キーボードにキット・ワトキンス(元ハッピー・ザ・マン)を加え、更にサウンドの幅を広げた第三期キャメルの傑作アルバム。79年作品。
第二次世界大戦後、南方の島に取り残された一兵士(小野田寛郎氏/ヌードとはオノダのもじり)の実話を音楽化。人間味に溢れたドラマティックなサウンド・ストーリー。81年作。
アンディ・ラティマー(g)のヴォーカル・ナンバーを中心に、80年代に相応しいポップなサウンドを収録。82年作。
東西分割時代のベルリンの人々をテーマにしたシリアスな内容のアルバム。内省的な彼らの美学が光る。1991年に復活アルバムをリリースする以前のラスト・スタジオ・アルバム。1984年作品。
廃盤希少!DVD、2枚組、NTSC方式、リージョンフリー、ブックレットなど元から無し
盤質:傷あり
状態:良好
軽微な汚れあり
CD+DVDの2枚組、CCCD、NTSC方式、リージョンフリー
盤質:傷あり
状態:良好
1は無傷〜傷少なめ、1枚は傷あり
多重録音という言葉が既に死語となりつつある現代においてさえ強烈な存在感と圧倒的な完成度を誇るイギリスのマルチ・プレイヤーの73年デビューアルバム。契約第1号アーティストのデビュー作としてヴァージンレコードの飛躍にも多大な貢献をした大名盤であり、また、本人の意図の範疇ではないながらも映画「エクソシスト」のテーマとしても有名な作品です。そのためおどろおどろしいイメージを持たれがちですが、実際はどこまでも美しく、雄大な自然を想起させる25分、23分の大曲2曲であり、膨大な数の地道なオーバーダビングを繰り返して作られた完全無欠の音像は70年代ロック史に深く刻み込まれています。
前作同様、多重録音を駆使して制作された2作目。74年作。多彩なゲストの参加やデヴィッド・ベッドフォードのストリングスを導入するなど、さらにスケールアップした作品。
多重録音という言葉が既に死語となりつつある現代においてさえ強烈な存在感と圧倒的な完成度を誇るイギリスのマルチ・プレイヤーの75年3rd。淡く儚い旋律が印象的な物悲しいイントロで幕を開け 、ケルティックなフレーバーをまぶしながら牧歌的な叙情を感じさせます。女性ボーカルの効果的な登用、そしてアフリカン・パーカッションはじめ民族楽器の導入によるエキゾチックさも楽曲に上手く溶け込み、それを覆う爽やかな雰囲気は彼の一番の個性と言えるでしょう。精神を病むほどに追い込まれながら、一切の妥協なく練り上げられた名盤です。
多重録音という言葉が既に死語となりつつある現代においてさえ強烈な存在感と圧倒的な完成度を誇るイギリスのマルチ・プレイヤーの78年4th。彼の最高傑作として評価の高いアルバムであり、「Tubular Bells」から「Ommadawn」までの「三部作」で繊細な多重録音の世界を聴かせて来たのに対し、このアルバムではオーケストラ・セクションや混声合唱の導入、GONGのPierre Moerlenのドラムや、前作から使われるようになったアフリカン・ドラムのより積極的な使用など、外部との有機的且つ開放的な結びつきが感じられます。大曲主義もよりスケール感を増し、アルバムは4つのセクションから成る1曲のみであり、「三部作」を経た彼の総決算的な作品と言えるでしょう。
廃盤、紙ジャケット仕様、00年デジタル・リマスター、内袋付仕様、定価2476+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
紙ジャケット仕様、00年デジタル・リマスター、定価2476+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
軽微なスレあり
1987年作品。『ディスカバリー』以来となる、3年ぶりのオリジナル・アルバムで、構成的には『ファイヴ・マイルズ・アウト』や『クライシス』に近い作品。
81年3月31日ドイツ公演をアンコール含め完全収録! メンバーはマギー・ライリー(vo)、モーリス・パート(ds/key)、ティム・クロス(key/vo)、リック・フェン(b/g/perc)、マイク・フライ(ds/perc)。
2枚組、直輸入盤(解説帯付仕様)、ボーナス・トラックとして同日の2ndショーから2曲を収録、定価記載無し
KING CRIMSONの歴史的デビューアルバム「In The Court Of The Crimson King」に参加し脱退したIan McDonaldとMichael Gilesが、Michael Gilesの兄弟であるPeter Gilesとユニットを組みリリースされた名盤。その内容はイギリスの田園風景が浮かんでくるような、のどかでアコースティックな雰囲気が素晴らしい叙情作となっています。Ian McDonaldはマルチ・プレイヤーぶりを発揮しサックス、フルートに加えピアノ、オルガン、ギターも演奏。盟友Peter Sinfieldが作詞で参加した20分超えの「バードマン」で締めくくるまで、高いクオリティーを保った傑作です。
紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、定価2000+税
盤質:傷あり
状態:並
帯無
解説無、帯無、紙ジャケにいたみあり、別規格(18P2-2852)の解説付属
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