2018年4月7日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,今週のカケレコFacebook
タグ: プログレ
こんにちは。4月に入り、ますます暖かくなってきましたね。
ぽかぽかと日差しが気持ちの良い暖かい日には、ついウトウトと、うたた寝をしてしまいますよね。
という事で今週は、「まどろみのプログレ~春眠暁を覚えず~」というテーマでfacebookに投稿してまいりました。
いざ音楽とともに、春の眠りの世界へ・・・
月曜日はピンク・フロイドの69年作『ウマグマ』です。
A・B面はライヴ、C・D面はスタジオ録音で構成された今作。「まどろみ」というテーマでいったら、4人のメンバーがそれぞれ舵を切って制作したスタジオ録音サイドでしょう。
リック・ライトのクラシカルかつアヴァンギャルドな「シンファス組曲」、デヴィッド・ギルモアの流れるアコギと不穏なコラージュ・サウンドが溶け合った「ナロウ・ウェイ三部作」、ニック・メイソンの透き通るようなフルートと宙を漂うようなドラムが印象的な「統領のガーデン・パーティ三部作」・・・
4者4様に素晴らしいですが、『ウマグマ』における「まどろみ大賞」は何と言ってもロジャー・ウォーターズではないでしょうか!
鳥のさえずりと流れるようなアコースティック・ギター、夢とうつつをさまようかのようなロジャーのボーカル。聴いているとずるずると眠りの世界に引き込まれていきます。
安心してまどろんでいると、最後は蠅がブンブンうなる音。後味の良くないシニカルさもまさに夢のようです。(みなと)
今日の一枚は、英国のバンドその名もFANTASYによる、ポリドールよりリリースされた73年デビュー作『PAINT A PICTURE』です。
幻想的な響きのアコースティックギターを中心にフォーキーなタッチで綴られていく、どこまでもリリカルでファタジックなサウンドは、ジャケット通りの夢想的な光景をイメージさせます。
ロック然とした力強いビート感を押し出した曲もあるのですが、そんなナンバーすらどこか非現実的な浮遊感を帯びているのがこのバンドならでは味わい。ゆったりと湧き上がるメロトロンとの相性ももちろん抜群です。
まさに夢と現を彷徨うような、まどろみに満ちた名品と言えるのではないでしょうか。(佐藤)
暖かく穏やかな陽気が続く今日このごろ、私もお昼後にはついつい睡魔に負けそうになっています。
さてさて本日ご紹介するのは英国のジャズ・ロック・グループ、トントン・マクートの71年唯一作。
なんだか可愛らしいバンド名ですが、中身はバンド名通りのリリカルさと英国らしい「渋み」が同居したハイレベルなジャズ・ロック。
ですが60年代の名残もあるのか、全体的にちょっぴりサイケ・チックな浮遊感もあって、それが(良い意味で)非常に眠気を誘ってくれます。
特にこの一曲目、ジャジーなフルートが炸裂するハードなパートもありつつ、イントロのとろりとしたタッチのオルガンと穏やかなフルートの絡み合いがもう心地良くて…。
まさに「まどろみジャズ・ロック」と呼びたい、夢の中のような神秘性のある一枚ですね。(増田)
今日の一枚は、カナダはケベック州出身のプログレッシヴ・フォーク・グループHARMONIUMの75年2ndアルバム『Si On Avait Besoin D’une Cinquième Saison』です。
実は「まどろみのプログレ」というテーマに決まった時、最初に思い浮かんだのがこのアルバムでした。
その要因は、何と言っても本作で聴けるメロトロンの素晴らしさにあります。
耽美なフランス語ヴォーカルとメランコリックな響きのアコースティック・ギターが織りなすフォーキーなサウンドを、荘厳さと儚さが入り混じったメロトロンの調べが悠然と覆っていく展開は、夢の世界に入り込んでいくような錯覚を覚えるほどに幻想的。
センチメンタルなメロディの美しさにもうっとりとしてしまいますね~。
英国以外のプログレではイタリアのCELESTEと並ぶメロトロン名盤ではないかと思います。
ちょっぴりロジャー・ディーンを彷彿させるタッチのジャケットアートも素敵ですよね!(佐藤)
最後にお送りするのは、キャメルやジェネシスのリリカルさを受け継いだイタリア産シンフォニック・ロック、MONTEFELTROの『IL TEMPO DI FAR LA FANTASIA』です。
ふんわりと夢見心地に広がるキーボードに、GENESISからの影響を感じさせる煌めくようなギター、控えめで叙情的なヴォーカルが織り成すハーモニーのなんと美しいこと…。
冒頭を飾る22分の大曲も素晴らしいのですが、この「Cielo Di Carta」なんかもう、まるでエンヤやイージーリスニングかのごとき心地良さ。
安らかで壮大な女性コーラスや絹のようなシンセの音色に包み込まれるようで、いつまでも聴いていたくなってしまいますね。
幻想的なジャケも含めて、非常に良い夢が見られそうなシンフォニック・ロックの隠れた名品です。Zzz…(増田)
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