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MEET THE SONGS 第127回 MORGAN『NOVA SOLIS』

今日の「MEET THE SONGS」は、英国ロックの名キーボード奏者Morgan Fisher率いるプログレッシヴ・ロック・バンドMORGANの72年作『NOVA SOLIS』をピックアップ。

まずはMorgan Fisherという人物について触れておきましょう。Fisherと言えば、もちろんグラムロックの名バンドMOTT THE HOOPLEのメンバーとして広く知られるキーボード奏者。また85年以降は、日本に定住しアンビエント系ミュージシャンとして活動するほか、日本映画やTV番組/CM楽曲を手がけるなど、日本人にとってもすでに馴染みのミュージシャンとなっていますよね。

そんな彼ですが、MTH以前、実は10代半ばだった60年代中盤からミュージシャンとして着実にキャリアを積んできた実力派。

66年~71年には最初のバンドであるLOVE AFFAIRのオルガン奏者として活動。全英ナンバー1ヒット「EVERLASTING LOVE」を産んだグループとして、そしてFisherが進学のために67年に一時脱退した際に加入したのがのちにCAMELを結成するPeter Bardensだったという点でもロックファンには知られているグループです。

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LOVE AFFAIR脱退後の71年には、イタリアに渡り、自らが率いるバンドMORGANを結成。72~73年に、『NOVA SOLIS』を含む2枚のアルバムをイタリアにてレコーディングしています。(第2作『BROWN OUT』は76年に発表)

MORGAN解散後には異端のブリティッシュ・ロック・バンドTHIRD EAR BANDに在籍。同時期にサポートメンバーを務めていたMOTT THE HOOPLEから、74年には正式メンバーとして迎え入れられています。IAN HUNTERら脱退後のMOTT~BRITISH LIONSでも活動。

その後も、かねてから親交のあったQUEENのツアーメンバーとして同行するなど、60~80年代初頭にかけて英国ロックシーンの一線で活躍を続けました。85年以降については冒頭で触れたとおりです。

さて今回ご紹介する『NOVA SOLIS』は、リーダーバンドMORGANとしてイタリアで活動していた時期にリリースされた72年の作品。MORGANは、LOVE AFFAIR時代にFisherと活動を共にしたドラマーMaurice Bacon、ベースのBob Sapsedの3人に、ヴォーカリストのTim Staffellを加えた4人組。ちなみにStaffellは、あのQUEENの前身バンドSMILEでヴォーカルを担当していた人物としても知られます。このMORGANは、この時代らしいアート感覚や構築性を豊かに感じさせるプログレ志向の作風を特徴としており、本作も20分の大曲を含むプログレ感満載の逸品に仕上がっています。
では本作からその大曲『NOVA SOLIS(ノヴァ・ソリス組曲)』をお聴きください♪

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ホルストの『惑星』を基にした組曲となっている本曲、冒頭シンセが奏でる堂々たるテーマは勿論「ジュピター」です。ジャズ調の流麗なピアノから浮遊感たっぷりのスペイシーなシンセのSE、LOVE AFFAIR時代から得意とする哀愁溢れるオルガンのプレイと、Fisherによってイマジネーション豊かに紡がれるキーボードプレイの冴えは見事の一言。アグレッシヴなリズム隊、少し粘りのあるハイトーン・ヴォーカルを聴かせるStaffellとの相性も抜群ですよね。技巧的なプレイを主体とするミュージシャンではないものの、12~15分あたりで聴けるテンションと切れ味は、間違いなくELPにも匹敵する名演でしょう。楽曲全体を見ても、各種キーボードをこれだけ自在に使いこなす実力はやはり並ではありませんよね。

MOTT THE HOOPLEのメンバーというイメージとは異なる、プログレッシヴかつドラマティックな構築性に富んだ傑作ですね!

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  • MORGAN / NOVA SOLIS

    モット・ザ・フープル加入前のモーガン・フィッシャーが率いたシンフォニック・ロック・グループ、72年1st

    イギリスのプログレッシブ・ロックグループの72年作。Love Affairを経たkey奏者Morgan Fisherをはじめメンバー全員がイギリス人のバンドではあるものの、その活動の拠点はイタリアであり、ローマのRCAスタジオを利用してレコーディングが行われています。その内容はMorgan Fisherのきらびやかなキーボードをフューチャーしたキーボード・ロックであり、クラシカルな音楽性が素晴らしい名盤。特に20分を超える表題曲は圧巻の出来であり、ホルストの「木星」を取り上げるなど、聴き所に恵まれたクラシカル・ロックとなっています。Fisherと言うMOTT THE HOOPLEのイメージが強いかもしれませんが、プログレッシヴ・ロック・ミュージシャンとしても特別な才覚を持っていたことが分かる名作です。

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MORGAN FISHERの在庫

  • MORGAN FISHER / 都市生活者のための音楽

    日本在住、元MOTT THE HOOPLEのkey奏者、96年作

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