常にハイレベルな作品を輩出し続けるイタリア勢を始めとして、英米にフランス、スペイン、北欧、南米と、まさに世界中から豊かな個性に彩られた傑作たちが多数届けられました。
既存のバンドのみならず新鋭のデビュー作に力作が目立ったという点でも、非常に実りの多かった2012年前半。
今回はそんな中から選りすぐった名盤たちを一挙にご紹介してまいりたいと思います。
準備はよろしいですか?それでは新鋭探求の旅へいざ出発!!
ノルウェー産新鋭シンフォ・バンドの6th。これが北欧の雄大な雪景色を想起させるイマジネーション溢れるアンサンブルが素晴らしい一枚。メロトロンとバンジョーが一緒に鳴るプログレなんて彼らでしか聴けません。
伊シンフォ新鋭によるデビュー作。メロトロンの幽玄なる調べのなか、爪弾かれるピアノとフルートの鮮烈な響きが交錯するあまりに劇的なオープニング。そこから弾けるように飛び出すファンタジックなアンサンブルも痛快な伊シンフォの鏡のような一枚!
ヴィンテージ・プログレもついにここまで来ました。70年代ロックの「あの」ザラつき感まで見事に表現して見せたハード・プログレを聴かせる、驚異のスウェーデン新鋭が登場!
こちらは南米ヴィンテージ・プログレと言うべきサウンド。LA MAQUINA、SERU GIRANなど往年のアルゼンチン・プログレの遺伝子を色濃く受け継ぐ新鋭。これは南米好きには堪らないサウンドでしょう。傑作!
この上半期、おそらく最も驚かされたのがこちらのバンド。あまりにダイナミックな曲展開、そこに絡んでいくスピーディーなブラス・セクション、テクニカルに疾走するギター、清涼感溢れるヴォーカル・・。これは間違いなく現代プログレ最高峰だなぁ・・。
おそらく今南米一熱いプログレ・バンドと言ってよいNEXUSの12年作。これが泣きてんこもりの王道シンフォが炸裂する逸品なんです。では本作からは泣きのシンフォ・ファンには一撃必殺であろうこのオープニング・ナンバーをどうぞ!
ピアノ、ストリングスによるクラシカルな気高さとギターを中心としたエネルギッシュな演奏、幽玄のメロトロン、そして展開ごとに巧みに入れ替わる男女混成のヴォーカル陣・・。現代イタリアン・シーン最高のアーティストが放つ傑作ロック・シンフォニー!
オープニング・ナンバーにやられる度はNO.1!ピアノ、ヴァイオリンによってひたすら艶やかに優美に紡がれる完璧なるクラシカル・シンフォ・ナンバーに悶絶必至!
このバンド、もとはデスメタルやってたって!?フランスらしい退廃感と耽美さが薫るアヴァン・プログレ新鋭。
現代に甦った70年代QUEENと言うべき音楽性を持つ英国新鋭のデビュー作。女性ヴォーカルのフレディーライクな歌いっぷりも見事です!
歌わないイタリアン・シンフォだって!?正直このバンドに限ってはヴォーカルは不要です。へヴィー・シンフォ特有のダークな質感の中に滲むイタリアンな叙情美がたまらなく素晴らしい逸品。う〜ん、これはいいバンドです。
フランスから登場したゴシック・シンフォ・バンドの2nd。ゴシック・ハード調の耽美さを持つアンサンブルに美声フィメール・ヴォイスが高らかに響く、すべての女性ヴォーカル・ファンにオススメしたい作品となっています。
スペインはバルセロナ出身の新鋭プログレ・バンドの2nd。ギターを中心としたソリッドなアンサンブルに清涼感たっぷりの女性ヴォーカルが乗るメロディアス・プログレ。これは暑い夏のひと時に浸りたい一枚ですね〜。
イタリア出身のドラマー、マルチ・プレイヤーによる12年作。FABIO ZUFFANTI、MASCHERAのメンバーも参加で展開される、FINISTERREタイプの艶やかかつ叙情美に溢れた傑作イタリアン・シンフォ作品。コレはもう絶品と言うほか無し!
ウクライナ出身、英国に拠点を置くCAELLYSIレーベルの総帥を務めるキーボーディストANTONY KALUGINによるプロジェクトSUNCHILDの12年作。本作もクールな質感を持つキーボード・サウンドを中心としたドラマティシズム溢れるメロディアス・シンフォを展開。
イタリアに現れた新世代型シンフォ・バンドによる傑作3rd。BAROQUE+ROCK=BAROCKという名の通り、格調高いバロック・アンサンブルとロック的ダイナミズムが一体となった未体験のサウンドを展開!ドラマティックな歌唱を聴かせる男性ヴォーカルも魅力です。
06年に結成されたイギリスのプログレ・バンド。女性Vo/KeyのEllie Blyth、Key奏者Blake McQueen、ギターのJake Simmonsのトリオ編成で12年に自主制作されたデビュー作。彼らが影響を公言しているバンドが、Queen、Genesis、Kate Bush、Led Zeppelin、Yes、Sandy Denny、10cc、ELOなど。コシのあるヴィンテージな歪みのギターリフによるソリッドでハードエッジなパートを基本に、時にストリングス・シンセが荘厳に鳴り響き、時にムーグがプログレッシヴかつカラフルな色彩を添えるアンサンブルが印象的です。ヴォーカルはアニー・ハズラムのほかサンディ・デニーも彷彿させるようなトラディショナルな雰囲気を持っているのが特徴。終始霧がかった感じが実に英国的で幻想的なメロディアス・プログレの好作品です。
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |