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netherland dwarf のコラム『rabbit on the run』連動 Ed Unitskyのアートワーク

本記事は、netherland dwarf のコラム『rabbit on the run』第42回 ANIMA MUNDI / The Lamplighter (Cuba / 2013)に連動しています

HipgnosisやMarcus Keef、またはRoger DeanやPaul Whiteheadといったアートワーク・デザイナーがプログレッシブ・ロックの世界を視覚化した70年代を経て、2000年以降のプログレッシブ・ロック・シーンには、新世代のアートワーク・デザイナーも登場しています。中でも、ベラルーシ出身のアートワーク・デザイナーEd Unitskyの活躍は目覚ましいものがあるでしょう。2003年にリリースされたTHE TANGENTのデビュー・アルバム『The Music That Died Alone』以降、Ed Unitskyは世界中のプログレッシブ・ロック・グループたちにアートワークを提供し、「21世紀のRoger Dean」と高く評価されています。


THE TANGENT / The Music That Died Alone (Multi-National / 2003)

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Ed Unitskyのアートワークがプログレッシブ・ロック・ファンに初めて注目されたのは、PARALLEL OR 90 DEGREESのキーボーディストAndy TillisonによるプロジェクトTHE TANGENTのデビュー・アルバム『The Music That Died Alone』でしょう。Andy Tillisonのソロ・プロジェクトとして立ち上げられたTHE TANGENTは、PARALLEL OR 90 DEGREESのギタリストGuy Manningの他、THE FLOWER KINGSからギタリストRoine Stolt、ベーシストJonas Reingold、そしてドラマーZoltan Csorszが参加し、さらにブリティッシュ・プログレッシブ・ロックの大御所グループVAN DER GRAAF GENERATORのサックス奏者David Jacksonまでを巻き込んだスーパー・グループへと発展しました。


AQUAPLANAGE / Aquaplanage (UK / 2008)

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イギリスのAQUAPLANAGEは、デビュー・アルバムとは信じがたいクオリティーを誇る2008年作『Aquaplanage』をリリースし、プログレッシブ・ロック・シーンに登場しました。しかし、その高い楽曲構築力と演奏能力は、彼らがYESのトリビュート・グループFRAGILEを母体に結成されていることを考えれば納得出来ることでしょう。70年代のプログレッシブ・ロックへのリスペクトに溢れたヴィンテージ志向と、YESからのダイレクトな影響を感じさせるメロディーを武器に、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロックの王道と呼ぶに相応しいサウンドを提示しています。


MANDALABAND / Mandalaband III : BC Ancestors (UK / 2009)

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MANDALABANDが発表した75年作『Mandalaband』と78年作『The Eye Of Wender』の2枚のアルバムは、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロックの名盤に数えられています。彼らは2009年、Ed Unitskyのアートワークによる奇跡の復活作『Mandalaband III : BC Ancestors』をリリースし、プログレッシブ・ロック・シーンに再登場を果たしました。本作では、古代文明をテーマにしたというだけあって神秘性を内包した荘厳なシンフォニック・ロックを奏でており、衰えを知らない中心メンバーDavid Rohlのソング・ライティングが光ります。なお、グループは本作を発表後、続編的位置付けにある2011年作『Mandalaband IV : AD Sangreal』も発表しました。


THE FLOWER KINGS / The Sum Of No Evil (Sweden / 2007)

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90年代以降のプログレッシブ・ロック・シーンを象徴するグループのひとつであるスウェーデンのTHE FLOWER KINGSは、2007年にリリースされた『The Sum Of No Evil』にEd Unitskyのアートワークを採用しました。彼らは2枚組のスタジオ・アルバムを作り上げることも珍しくない大作主義的なグループとして知られていますが、本作では2枚組のスタイルは用いず、密度の濃いシンフォニック・ロックを展開しています。ドラマーZoltan Csorszは本作を以ってグループを脱退しますが、その後Zoltan Csorszが参加したアメリカのシンフォニック・ロック・グループTHE MINSTREL’S GHOSTによる2012年のセカンド・アルバム『The Road To Avalon』にも、Ed Unitskyはアートワークを提供しています。


STARCASTLE / Song Of Times (USA / 2007)

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アメリカのYESフォロワーを代表する存在であるSTARCASTLEは、70年代に4枚のアルバムをリリースするも活動を停止。2003年にグループの再結成が計画され、YESのキーボーディストRick Wakemanの息子であるOliver Wakemanや、RENAISSANCEのヴォーカリストAnnie Haslamを迎えたレコーディングが進行していたものの、2004年にグループの中心メンバーであったベーシストGary Straterが病死し、アルバムの製作が一時中断してしまいます。そういった苦境を乗り越え発表された、78年作『Real To Reel』以来およそ30年ぶりとなる2007年作『Song Of Times』は、70年代のSTARCASTLEのサウンドをそのまま閉じ込めたような音楽性で高い評価を獲得しました。


MOONGARDEN / Songs From The Lighthouse (Italy / 2008)

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イタリアのネオ・プログレッシブ・ロック・グループMOONGARDENは、2007年作『Songs From The Lighthouse』にEd Unitskyのアートワークを採用しました。本作には、往年のイタリアン・シンフォニック・ロックを彷彿とさせるヴィンテージな質感を持ちつつも、現代的なアップデートが施されたメロディック・ロックが収録されており、ゲストとしてTHE TANGENTのAndy Tillisonが参加しています。ちなみに、MOONGARDENのキーボーディストとギタリストはサイド・プロジェクトであるSUBMARINE SILENCEの活動でも知られていますが、SUBMARINE SILENCEのサード・アルバムである2016年作『Journey Through Mine』にもEd Unitskyが素晴らしいアートワークを提供しています。


SILHOUETTE / Across The Rubicon (Holland / 2012)

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オランダのプログレッシブ・ロックと言えば、FLAMBOROUGH HEADやTRION、あるいはLEAP DAYやODYSSICEなど、CAMELを彷彿とさせるマイルドな音作りのグループが数多く活動していることが思い出されることでしょう。2010年代に入って以降も、オランダからはMINOR GIANTのような叙情派が登場しています。SILHOUETTEもまた、メロディアスなシンフォニック・ロックを奏でます。SILHOUETTEが2012年にリリースしたサード・アルバムにはEd Unitskyによるアートワークが採用され、本作が彼らにとっての出世作となりました。楽曲によってはフルートや少年合唱団によるクワイアも導入され、ドラマティックなサウンド・メイクに貢献しています。


SAMURAI OF PROG / On We Sail (Finland / 2017)

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プログレッシブ・ロック専門誌「COLOSSUS」の出版で知られるベーシストMarco Bernardを中心とするフィンランドのプロジェクト・グループSAMURAI OF PROGは、リリースの度に豪華なゲストを迎えプログレッシブ・ロック・ファンを驚かせてきました。Ed Unitskyがアートワークを手がけた2017年作『On We Sail』にも多数の著名アーティスト、例えばLATTE E MIELEのキーボーディストOliviero Lacagnina、HOSTSONATENのキーボーディストLuca Scherani、SIMON SAYSのキーボーディストStefan Renstrom、WHITE WILLOWのギタリストJacob Holm-Lupo、ECHOLYNのギタリストBrett Kullなどが参加しています。なお、Ed Unitskyは、SAMURAI OF PROGの2014年作『The Imperial Hotel』、2016年作『Lost And Found』でもアートワークを担当しています。


ANIMA MUNDI / The Lamplighter (Cuba / 2013)

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