2015年7月31日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
先週から世界各国よりCDが入荷しております。
あの新鋭の新譜は最高だったし、あのリイシュー盤は「こんなのまでリイシューされちゃうの」って驚きだったし、あのベテランの新譜はグッときたし、あれやこれや売り切れていた人気盤も再入荷して、オススメしたいCDが山盛り!
ということで、その中から、店長オススメの作品を世界中からピックアップしてご紹介いたしましょう。
暑い日が続きますが、暑さに負けず、今日も一日、ロックでぬれ!
ジェネシス、ジェントル・ジャイアント、XTC、ラッシュ、そしてクラシック音楽や民族舞踏音楽のエッセンスをイマジネーションたっぷりにまとめあげるセンスが抜群!
フィンランドを代表する新鋭プログレ・バンドによる渾身の2015年作!
この音の瑞々しさやまばゆさときたら!
EL&Pやジェネシスやニュー・トロルスのDNAを継いだイタリアの新鋭で、前作もカケレコベストセラーとなりましたが、この2015年作、さらに突き抜けてます!
すごいワクワク感!
コケティッシュとゴシックとを表現力豊かにつなぐ女性ヴォーカル、そしてチェンバーからアネクドテン的ヘヴィ・プログレまで行き交うアンサンブル。
フランスらしい芸術性溢れる新世代プログレ快作!
オランダ新鋭シンフォの人気バンドFLAMBOROUGH HEAD~TRION~LEAP DAYで活躍するギタリストによる2015年作ソロが入荷。
スティーヴ・ハケットやアンソニー・フィリップスばりの格調高いアコギは絶品の一言で、そこに被さるメロトロンも優しくて良いし、これは味わい深い好盤です。
フルートとトランペットの応酬が良いなぁ。
ギターとエレピにはカンタベリーフィーリングとともにポスト・ロック的センスもあって透明感と浮遊感も特筆。
このメキシコのバンド、良いです!
ジャズ・ロックの新鋭なら、やはりこの作品を取り上げねば。
2010年作の旧譜ですが、発売以来、大・大・大ロングセラー中のカケレコ人気作が再入荷!
まさか00年代にエストニアに、ソフト・マシーンやハットフィールドのDNAを継ぐカンタベリーなグループが生まれるとは・・・。
硬質さとリリシズム、それを包むエストニアならではの透明感。
絶品です。
PHLOXを取り上げたら、このバンドも取り上げねば!
HATFIELD & THE NORTH、SOFT MACHINE、CARAVAN、KING CRIMSONなどの影響を感じるグレイトなカンタベリー・スタイルのジャズ・ロック新鋭!
レビュアー3人がなんと満点評価!
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ロバート・ジョン・ゴドフリー率いる英シンフォニック・ロックの名バンド、エニドの2015年新譜が届きました。
こ、これは、活動40年を超える大ベテランとは思えない音の鮮度とキレ味。
2011年からバンドに参加している天才ヴォーカリストJoe Payneの歌声も素晴らしいし、これはずばりエニドの新たなる傑作!
ベテランと言えば、この新譜も味わい深くて良いですよ~
ATTACK~NICE~JETで活躍したギタリストのなんと2015年ソロ作。
新鋭シンフォバンドTANGENTのKey奏者が全面参加していて、瑞々しいプログレ快作に仕上がっています!
この新譜、クリムゾンが好きなら要チェック。
特に『レッド』が好きなら激オススメしたいクリムゾン直系のポーランドのバンドです。
ポーランド語で歌うハイ・トーンのヴォーカルからはポーランドらしいメランコリーも溢れ出ていて、それもまたグッド。
「21世紀の精神異常者」の鋭利なカヴァーも圧巻な2015年ライヴ作!
この人気盤も再入荷しました!
「ジェネシスやイエスが好きなんだけど、イギリスの現役バンドで良いのないかな。しかも、フォロワーに終わってなくて、新しさもあるバンドがいいんだよね。」という質問に対しては、本作は文句なしのベストチョイス!
BIG BIG TRAINは、カケレコ激レコメンドでWebマガジンにて総力特集しております。是非、あわせてチェックください。
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90年代~00年代のイギリス屈指のプログレ新鋭バンドと言えるBIG BIG TRAINを特集。バンドのオフィシャル・サイトのヒストリーを元に、バンドのラインナップの変遷を見ていくとともに、作品を聴いてまいりましょう。
新装ジャケ&バンド自身による新ミックスにてリイシューされたこの人気作も再入荷。
たおやかなアコギをバックにフルートがリリカルに舞い、溢れんばかりに鳴らされるメロトロン。
そして、極めつけは、美声の女性ヴォーカル。
ファンタスティックなシンフォニック・ロックとして一級品の傑作です。
BIG BIG TRAINやYESTERDAYSなどメロディアスなプログレ新鋭のファンにオススメしたい作品がこちら。
エストニアを代表するプログレ・バンドRUJAにも在籍したヴォーカル&Key奏者、2014年の2ndソロ!
イマジネーション豊かすぎるメロディアス・ロックで、「世界の車窓から」的な民族情緒溢れるたおやかなパートからヘヴィ・プログレ、そして、ムーン・サファリばりコーラスへの展開に痺れます。
さぁ、ここからはリイシュー盤をピックアップしてまいりましょう。
モンドなジャズを軸に、『6th』あたりのソフツに通じるミニマルなエッセンスも入れてて、2本のフルートも良いし、実にクール~。
ジャズ・ドラマーとして10年以上のキャリアがあり、アメリカのジャズ・メンのヨーロッパ・ツアーを数多くサポートしていたというドラマーKlaus Weiss(NIAGARAでも活躍)を中心に、71年に結成されたジャーマン・ジャズ・ロック・バンド、73年作2nd!
豚ジャケの中でも屈指のオシャレさ!?
ソフト・マシーンやゴングのファンにはオススメのフランスのジャズ・ロック・バンド。
こいつはクール!
ドアーズやグレイトフル・デッドなんかが好き?
アムステルダムのヒッピー文化の震源地と言えるライヴ・ハウスFANTASIOを拠点に活動したこのグループなんて、オススメですよ~。
ここ数ヶ月で一番人気のリイシュー盤がこちら!
イエスとジェネシスからの影響を強く感じる明朗でシンフォニックなエッセンスを中心に、それを霧で覆うようにドイツらしいロマンティシズムで包み込んだ、幻想性たっぷりなサウンドは絶品の一言。
ジャーマン・シンフォ屈指の傑作ですね!
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イエスやジェネシスから影響を受けたファンタスティックさとドイツらしいゴッタ煮感&シアトリカルさが融合したサウンドが人気の70年代を代表するジャーマン・シンフォ・グループを特集!
ロック・オペラとして世界で最も過小評価されている作品!?
アイスランド屈指のロック・バンドによる71年作3rd。
オルガン・ハードあり、バロック・ロックあり、イタリアン・ロック的な狂おしいパートあり、ポール・マッカートニーばりのリリカルなフォーク・ロックあり、ジェントルなソフト・ロックあり、ザ・フー『トミー』のフィナーレのようなバラードあり、バッドフィンガーばりのパワー・ポップあり、レインボウ・フォーリーあたりに通じるサイケ・ポップあり、トレースばりのクラシカル&グルーヴィーなオルガン・ロックあり、フルートが飛び出すとジェスロ・タルみたいだし、なんという玉手箱感!
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ビートルズをはじめとしたブリティッシュ・ポップの影響を軸に、ザ・バンドなどルーツ色あるアメリカン・ロックも取り込みつつ、北欧伝統の舞踏曲のエッセンスも盛り込んだ、痛快かつ哀愁いっぱいの北欧ロック作品をセレクト!
カケレコ激推しのスペインはバルセロナ産ジャズ・ロックの人気盤も多数再入荷いたしましたのでピックアップ。
ハットフィールドが好き?リターン・トゥ・フォーエヴァーが好き?でしたら、このスペインのグループ、是非一聴を!
地中海の青空へと吸い込まれていくようなリリカルにたゆたうエレピが絶品ですよ~。
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スペインはバルセロナ出身のジャズ・ロック・トリオ、BARCELONA TRACTIONが75年にリリースした唯一作『BARCELONA TRACTION』をピックアップ!
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70年代にスペインでおこったロック・ムーヴメント「Musica Laietana ライエターナ・ミュージック」を特集!
辺境のジャズ・ロックつながりでこちらの作品もピックアップしましょう。
ブランドXもびっくりな旧ユーゴはマケドニアのジャズ・ロック・バンドですね!
ユーゴならではのエキゾチズムもあって、でも野暮ったくなく、「洗練」の音に仕立て上げるセンスも特筆。
英ニッチ・ポップの愛すべきバンドCITY BOYの初期作品が、2作品ずつをカップリングした2枚組でリイシューされました!
クイーン、チープ・トリック、パイロットあたりのファンは必聴といえるヌケの良いハード・ニッチ・ポップがずらり!
モダン・ポップ通過したハード・ポップつながりでSTRAPPSデビュー作のリイシュー盤もピックアップ!
モダン・ポップの捻くれ、グラムのギラギラさ、ハード・ロックのエッジ、パンクの剥き出しのエネルギーがすべてつまってますね。
現実逃避的でセクシャルなヴォーカルも良いし、尖りまくり!
ラストは、英ポップ・ファンにんまりのこちらのリイシュー盤でまいりましょう!
ジョージ・ハリスンが設立したダーク・ホースの第一弾作品!
英ポップ・デュオのデビュー作なんですが、ゲストも豪華だし、ジョージがプロデュースしていて、ギタリストとして全面参加してスライドを鳴らしていて、これ、最高!
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
またお会いいたしましょう。
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聴かなくなったプログレ&オールド・ロックのCDがございましたら、カケレコを是非ご検討ください。
1枚1枚、専任スタッフが丁寧に査定させていただきます。
エストニアのジャズ・ロック・グループ、2010年の4thアルバム。手数多くシャープでアグレッシヴなリズム隊、流麗なフェンダー・ローズ、たおやかに飛翔するサックス!リズム隊の硬質さとエレピや管楽器のしなやかさとのバランスが絶妙。カンタベリー・ミュージックの遺伝子を受け継ぐ正統派グループ!これは素晴らしい作品です。ジャズ・ロックのファンにはかなりオススメ!痺れますよ。
スペインはバルセロナ出身のジャズ・ロック・トリオ、75年作。バンドのリーダーは、Key奏者のLucky Guriで、バルセロナ・ジャズ・ロック・シーンの名手達が集まったビートルズのカヴァー作品(傑作!)に参加したり、後には地中海ジャズ・ロックの名バンドMUSICA URBANAに参加するなど、バルセロナ・シーンを代表するKey奏者。シャープに引き締まったドラム、流麗に動くメロディアスかつグルーヴィーなベースによる安定感抜群のリズム隊を土台に、エレピが地中海の青空へと吸い込まれていくようなリリカルにたゆたうメロディを奏でます。色彩感豊かなパーカッションやホイッスルなどによる味付けも地中海フレイヴァーたっぷり。バンドは、スペインはカタルーニャ地方のウッドストック・フェスと言える75年に行われた伝説の「Festival Canet Rock」に参加し、高い評価を得ます。バルセロナ産ジャズ・ロック「MUSICA LAIETANA」シーンを代表する一枚として名高い傑作です。
ハンガリーのグループ。06年のデビュー作。たおやかなアコギをバックにフルートがリリカルに舞い、溢れんばかりにメロトロンが鳴らされる!極めつけは、流れるように美しいメロディとスッと入ってくる美声の女性ヴォーカル!全体的に柔らかな音像でハードさは無いものの、タイトなリズム隊のせいか、演奏はダイナミズムに溢れています。全員がテクニック抜群ですが、特にアコギ奏者はかなりの腕前で、格調高くリリカルなリードは必聴。ファンタスティックなシンフォニック・ロックとして一級品の傑作。本当に素晴らしいです。
ペーパーケース仕様、新装ジャケット&オリジナル・オーディオでの2014年新規リイシュー盤。バンドサイトでは、MUSEA盤と異なる06年にハンガリーでリリースされた音源で、LPのようなアナログのフィーリングを最大限に活かし、アコースティックやメロトロンが魅力的に響くようにミックスされているそうです
盤質:傷あり
状態:良好
軽微な汚れ・軽微な圧痕あり
オーストラリア出身で渡英したRoss Stagg(Vo、G)を中心に、元QUATERMASSのドラマーMick Underwood等で結成されたブリティッシュ・グラム/ハード・ロック・バンド。EMIハーヴェストから76年にリリースされたデビュー作。写真家Mick Rockによるジャケット、リリース当時の『貴婦人たちの午后』という邦題がイメージできる通りの背徳感たっぷりのサウンドが持ち味。オープニングの代表曲「School Girl Funk」からキレッキレで、ストレートに突っ走るパワフル&タイトなリズム、ファンキーにうねるクラヴィネット、パンキッシュに切れ込むエレキ・ギター、そして、Ross Staggによる現実逃避的でセクシャルなヴォーカルと歌詞世界。モダン・ポップの捻くれ、グラムのギラギラさ、ハード・ロックのエッジ、パンクの剥き出しのエネルギーなどがぶつかりあった痺れるサウンドが印象的です。その他の曲も尖りまくった佳曲ぞろい。これは快作です。プロデュースは、ロジャー・クローヴァー。
70年代のドイツを代表するシンフォニック・ロック・グループ。前作で転換を果たしたシンフォニック・ロック路線をさらに推し進めた77年リリースの4th。イエスとジェネシスからの影響を強く感じる明朗でシンフォニックなエッセンスを中心に、それを霧で覆うようにドイツらしいロマンティシズムで包み込んだ、幻想性たっぷりなジャーマン・ファンタスティック・ロックが印象的です。手数多くもタイトなドラムとクリス・スクワイア的なベースによる安定感抜群のリズム隊を土台に、糸をひくように繊細に紡がれるギター、流麗なキーボードがメロディアスなサウンドを織り成していきます。ヴォーカルのシアトリカルさは健在ですがアクは薄まり、ピーター・ガブリエルに比肩するような個性でサウンドの持つファンタスティックな要素を増幅させています。ジャーマン・シンフォニック・ロック屈指の傑作です。
69年に結成されたアイスランド・ロック屈指の名グループ。71年にリリースされた3rdアルバムで、人の一生を描いたロック・オペラ。オルガンが荘厳に鳴り、ギターが低くうねるオルガン・ハードで幕開け。ナレーションを挟み、ピアノとハープシコードがリリカルなメロディを次々に奏でていくバロック・ロックなパート、変拍子でオルガンが豪快に鳴り響くイタリアン・ロック的な狂おしいパート、ポール・マッカートニーばりのアコースティックなパート、ソフト・ロック調のジェントルなパート、ザ・フー『トミー』のフィナーレのようなバラードへと次々に展開していって、こ、これは凄いぞ!その後も、バッドフィンガーばりのパワー・ポップあり、レインボウ・フォーリーあたりに通じるサイケ・ポップあり、トレースばりのクラシカル&グルーヴィーなオルガン・ロックあり、フルートが飛び出すとジェスロ・タルみたいだし、なんという玉手箱感。ロック・オペラとして世界で最も過小評価されている作品と言えるかもしれません。英語によるメロディもフックいっぱいだし、最高クラスのアート・ロック。傑作です。
フランスのジャズ・ロック・グループが71年に発表した2ndアルバム。ソフト・マシーンの「Fourth」「Fifth」あたりとも比肩しうる硬派なテクニック&アンサンブルに、ゴングの持つユーモアのスパイスをちょっぴりまぶした最高にイカしたアルバム。知名度は今ひとつですが、内容は圧倒的です。名作。おすすめ。
00年に結成され、06年にデビューしたフィンランドのプログレ新鋭グループ。2015年の3rdアルバム。クラシック音楽の格調高さや祝祭感、民族舞踏音楽の悲哀感、ジェネシスやジェントル・ジャイアントのDNAを継いだ幻想性と変拍子たっぷりの器楽性、10ccやXTCや80年代ネオアコを彷彿させるポップ・フィーリング、ラッシュに通じるエッジとスピード感を丁寧に組み上げたサウンドはかなり個性的。ジェネシスとXTCがブレンドしたようなヴォーカルも良いし、多声コーラスも見事だし、メロディもフックに富んでいます。透明感あるトーンの流麗なピアノ、70年代プログレ直系のきらびやかなキーボード、スティーヴ・ハケットゆずりのリード・ギターと気品あるアコギの爪弾き、めくるめく変拍子アンサンブルなど、卓越した演奏テクニックとイマジネーションいっぱいのアレンジ・センスも特筆もの。70年代と80年代を同じ地平で捉えられる00年代世代だからこそ鳴らせるプログレッシヴ・ロックと言えるでしょう。これは名作です。
ジャズ・ドラマーとして10年以上のキャリアがあり、アメリカのジャズ・メンのヨーロッパ・ツアーを数多くサポートしていたというドラマーKlaus Weiss(NIAGARAでも活躍)を中心に、71年に結成されたジャーマン・ジャズ・ロック・バンド。73年作2nd。ラテン・フレイヴァーあるドラムやパーカッション、2人の奏者によるフレーズが柔らかに交差したゆたうフルート、同年『6th』をリリースしたソフト・マシーンを彷彿させるミニマルなオルガンやエレピ。ポップでオシャレなモンド・ジャズを軸に、ここぞでは、カンタベリーにラテン・フレイヴァーを加えたようなジャズ・ロックを聴かせます。スペインはバルセロナのジャズ・ロック・バンドにも通じるセンスの良さ。ジャズ/ジャズ・ロック/フュージョンのファンはもちろん、全編でフルートがフィーチャーされてるので、フルート好きにもオススメです。
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