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イタリアン・ロック特集

【第三章】地域色豊かなイタリアン・ロック

太陽が輝く情熱と喧噪の都市ナポリが産んだ熱きグループ達

愛と情熱の都「ナポリ」は、イタリア南部カンパニア州の州都であり、古代ギリシア人による植民都市の建設から、約2600年の歴史を誇る華の都です。「ナポリを見て死ね」という決まり文句にあるように、一度訪れるなら、その街の興奮と感情的な営みが、旅人の胸をつかんで離さない、魔性の都…。有史以来、様々な外的勢力によって翻弄されつづけた歴史を持つナポリの人々は、「人生はデザートのように甘く素晴らしもの」と言った達観にも似た開き直りの上に、時に悲しく時に愉しく、逞しい音楽の数々を生んできました。

ローマ・カトリック教徒としての信仰心や迷い、ラテン人としてパトス(苦悩をも包含した感情の発露)溢れる感性が生んだ、ナポリ独特の音楽…。その特異な音楽的資質の上に、全世界に波及した1960年代のサイケデリック・ムーヴメントが出会った時、世界のどこを見回しても見出すことの出来ない、オリジナリティ溢れる、「ナポリ・ロック」が誕生する事となりました。

ここでは、ナポリ・ロック・バンドの最重要バンド、OSANNAを中心軸に、その派生バンドや関連バンド、CITTA FRONTALE、UNO、NOVAやCERVELLOと言ったナポリ出身グループの動向を追う事で、日々が祝祭、生と死のメリーゴーラウンドに乗った、絶望と希望の狭間で鳴らされる「ナポリ・ミュージック」の本質的な秘密に光を当てて行きたいと思います。

海洋国家として繁栄した都市ジェノヴァが産んだ詩情豊かなグループ達

イタリア有数の主要都市であるジェノヴァは、イタリア半島西の付け根に位置し、古くは海洋都市国家として繁栄。地中海貿易を通して、経済的、文化的豊かさをも背景に、鮮やかな音楽を育んできた音楽都市でありました。

20世紀後半、60年代の音楽シーンにおいては、ジェノヴァを主な活動の拠点としながら、シャンソン歌手の如く社会や市民生活の問題を作品の中で取り上げた、カンタウトーレの第一人者、FABRIZIO DE ANDREを始めとして、カンタウトーレ、カンタウトリーチェ達の新しいムーヴメントが生まれます。それらのアーティスト達は「ジェノヴァ派」と呼ばれ、それまでのイタリア歌謡の主流であったカンツォーネの甘美な作風から離れ、現在に至る詩情溢れるイタリアの歌心に新しい血を注いでいきました。そうした「歌」の街、ジェノヴァで育ったロック・バンドの作品群からは、プログレッシヴな楽曲の中に一際印象を残す、「歌心」溢れる一面を垣間見ることができます。

【第四章】イタリアン・ロック・ジュークボックス 〜 シーンを彩る名グループたち

伊ヘヴィ・シンフォ

イタリアン・ヘヴィ・シンフォの特徴は、イギリスのそれと比べると、若干その印象を異としています。イギリスの『ヘヴィ』が、エレクトリック・ギターの歪み、バンド・サウンドの音圧や音量、そして表現の混沌さをその特徴としているのに対し、イタリアの『ヘヴィ』は、楽曲表現の荘厳さ、核となる表現そのものの強度、そしてそれらを展開するダイナミズムを特徴としています。そのベクトルを思い返してみると、やはりそこには、かつてのクラシック先進国としてのプライドが見え隠れしているかのようです。

伊ジャズ・ロック

アメリカでは、MILES DAVIESやRETURN TO FOEVER、英国においては、SOFT MACHINEやNUCLEUSと、ジャズ・ロックと言えばまず英米のバンド群が想起されるかもしれません。しかし、イタリアのジャズ・ロックだって負けてはいません!世界的な流行を見せたRETURN TO FOEVERに代表するフュージョン感覚や、SOFT MACHINEに匹敵するサックスやエレピが、イタリア人特有の構築美と地中海的なしなやかさを両立させながら、時にアグレッシヴに、時に静逸に緩急鋭く展開して行きます。

伊アヴァン・ロック

イタリアン・ロックを語る上で、そのカリスマ的な存在感を呈した二大レーベルが、こちらにご紹介するバンド達が在籍した、CRAMPS(クランプス)レーベルとL’ORCHESTRA(ロルケストラ)レーベルです。

CRAMPSは、フランケンシュタインの忌まわしい姿を借用した印象的なロゴ・マークで、偶発性の音楽を標榜した現代音楽家のJOHN CAGEの作品をリリースしたりと、独自の審美観に裏打ちされたレーベルでした。このレーベルは、グラフィック・デザイナー、アート・ディレクター、プロデューサーのGIANNI SASSIが、AREAの『ARBEIT MACHT FREI』リリースに伴って発足したものです。

L’ORCHESTRAは、アヴァンギャルド集団『RIO(ロック・イン・オポジション)』参加のSTORMY SIXを擁していた繋がりで、HENRY COW等のレコメン系アーティストをイタリアに紹介する役割を果たし、そのレーベルの音楽性は、ロック、ジャズ、民族音楽、現代音楽、フォーク、カンタウトーレ、演劇音楽と幅広くアヴァンギャルドな音楽性を志向し、イタリアン・ロック・シーンをより先鋭的で刺激のある方向性へと導きました。

カンタウトーレ meets イタリアン・ロック・グループ

イタリアと言ったらカンタウトーレと答える人もいるほどに、オペラ、カンツォーネに続き、「歌の国」イタリアの新しい歌唱表現として、60年代という激動の時代を駆け抜けた歌い手達…。世界的なブリティッシュ・インベンション〜サイケデリア・ムーヴメント〜プログレッシヴ・ロックというロック界の流れと合わさり、よりダイナミックで切ない、独自の表現へとたどり着いたプログレッシヴなカンタウトーレ達をこちらにご紹介。

ビート・グループ出身イタリアン・ロック・グループ

60年代後半、イタリアの地でもブリティッシュ・インベンションが吹き荒れます。LE ORME、I GIGANTI、I DIK DIK、EQUIPE 84など、後にプログレッシヴ・シーンで活躍するバンドたちも、そのデビュー当時は、英米のビート・チューンのカヴァー曲を中心にヒットを連発するビート・グループ達でした。60年代後半〜70年代はじめにかけて、KING CRIMSON、JETHRO TULLなどがヨーロッパでヒットを飛ばし、イタリアでもライヴを行います。プログレッシヴ・ロックの興隆と共に、彼らの表現もまた、多層的で奥行きのある世界を目指していく事となります。

ルイス・エンリケ・バカロフとイタリアン・ロック・グループとの出会い

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