2021年5月21日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
ポップ・シーンにおいて最も影響力の大きいアーティストと言えば、やっぱりポール・マッカートニーですよね。
昨年末には完全自作自演アルバムの第3弾『マッカートニーIII』をリリースするなど、御年78歳にしてまだまだ衰えぬクリエイティビティを発揮されています。
今日は、そんなポール・マッカートニーを愛してやまない皆様にぜひ聴いてみてほしい、ポール直系のポップ・センスが光る作品を英米からピックアップいたしました。
まずは英国シーンから見ていきましょう!
VELVET OPERA〜STRAWBSで活躍した2人によるデュオ、73年作の1st。
ポール・マッカートニー直系のメロディ・センスと英国的な哀愁がにじみ出たヴォーカル&メロディがとにかく絶品なのです。
STEALERS WHEELやHUMBLEBUMSを率い、「グラスゴーのポール・マッカートニー」と謳われたSSWの71年ソロ作。
叙情的で美しいメロディーと牧歌的な温かみに溢れるサウンドが素晴らしい名曲揃い。
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秋枯れの季節にぴったりの、干し草香る牧歌性とともに、しっとりとした叙情にも富むブリティッシュSSW/フォーク・ロックをセレクト。
GERRY RAFFERTYとJOE EGANによるポップ・フォーク・デュオ。73年作の2nd。
彼のペンによる「STAR」は、田舎のビートルズと呼びたくなるような郷愁を誘う名曲。それにしても、どの曲もメロディが素晴らしい!
さてそれでは、アメリカの作品を聴いてまいりましょう!
ポール・マッカートニー・ファンはとにかく聴いてみて!
淀みなく紡がれるポール直系のキャッチーかつリリカルな美旋律は、聴いていて思わず笑みが零れてしまう素晴らしさ。
「ワン・マン・ビートルズ」「新しいポール・マッカートニー」などと評された、カリフォルニアの希代のメロディ・メイカーによるソロ1st。
メリーランド州ボルティモア出身のSSW、79年に発表したデビュー作にして唯一作。
ポールの未発表曲と言われても信じてしまいそうなクオリティでびっくり!
メロディ・センスは数多いるポール直系SSWの中でも上記エミット・ローズと並び突出しています。
驚くべき高品質なAORポップ秀作。
テネシー州ナッシュビル出身のルーツ・ロック・バンド、71年デビュー作。
ポール系というとエミット・ローズなどポップな作品が多いですが、こんな風にロックン・ローラーなポールを思わせる作品はありそうでなさそうな感じです。
これはWINGSファンも是非!
カナダのメロウ・フォーキー・グループAIRBORNEのベーシストによる77年作ソロ。
素朴なポール・マッカートニーと言えるような、イギリスで言えばClifford T.Wardあたりを彷彿させるような、そんな鼻にかかったハートウォームな歌声とメロディがとにかく素晴らしい。
いかがでしたでしょうか?
お気に入りの作品がありましたら幸いです!
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デジパック仕様(トールサイズ)、スリップケース付き仕様、DVD、3枚組、NTSC方式、リージョン2、帯・解説付仕様、英文ブックレット付仕様、日本語字幕あり、定価6000+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
帯に折れあり、スリップケースに若干折れあり
トールサイズデジパック仕様、直輸入盤(帯・解説付仕様)、ボーナスディスクとの2枚組、ボーナスディスクには本人による楽曲解説あり、定価3143+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
スレあり
ブックレット仕様、2CD+2DVDの4枚組、DVDの再生方式不明・リージョンフリー、カード・曲目シート付仕様
盤質:傷あり
状態:良好
若干角潰れあり
ブックレット一体型ペーパーケース仕様、2枚組、SHM-CD、定価不明
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、若干経年変化があります、解説に若干折れあり
70年作の1stソロ。自宅スタジオにて、すべての楽器をポール自身が演奏して作られたホームメイドな一枚。良い意味でラフで、温かみ溢れるメロディ&サウンドが印象的。ポールらしい優美なメロディが光る「Every Night」「Junk」をはじめ、BEATLESを含めたポールの全キャリア中でも代表作と言える名曲「Maybe I’m Amazed」など愛すべき楽曲に溢れた逸品。
2枚組、ブックレット一体型ペーパーケース仕様
盤質:傷あり
状態:良好
側面に小さい切れ目あり
1971年にリリースされた、ビートルズ解散後、2作目となる作品。「ポール・マッカートニー&リンダ・マッカートニー」名義としては、唯一の作品です。ポールのセルフプロデュースで、ニューヨークのスタジオで、ギタリストのデヴィッド・スピノザやヒュー・マクラッケンなどの一流スタジオ・ミュージシャン、後にウィングスの初代ドラマーになったデニー・シーウェルなどを迎えて録音されています。アメリカでシングル・カットされた「アンクル・アルバート〜ハルセイ提督」、イギリスでシングル・カットされた「バック・シート・オブ・マイ・カー」など3曲には、ニューヨーク・フィルハーモニック・オーケストラが参加しているのも特筆です。聴きどころは、全米1位となり、グラミー賞では最優秀アレンジメント賞を獲得した「アンクル・アルバート〜ハルセイ提督」。リラックスしたアコースティック・ギター、ふくよかなドラム、ゆったりと紡がれるリード・ギターが印象的なアットホームな雰囲気のアンサンブル、そして、ハートウォームなメロディと流れるように場面が切り替わっていくメドレー形式のアレンジ。音楽を奏でることを心から楽しんでいるような、ポールらしいメロディ、演奏、アレンジに溢れた、ファンに愛され続ける一曲です。アルバムとしては、全英で2週1位、全米2位を記録。ビートルズ・ファン、ポール・ファンの中でも、好きな作品の上位にあげられることが多い名盤です。
DELUXE EDITON、4CD+DVDの5枚組ボックス、DVDは入力方式・リージョン記載なし、112ページのカラーブックレット・ポールの手書き歌詞シート複製8枚・ミニフォトブック・フォト5枚・ハイレゾ音源DLコード付仕様、シリアル・ナンバー入り
盤質:傷あり
状態:良好
DLコードは未使用(使用期限不明)
ブックレット一体ペーパーケース仕様、ボーナスCD付き2枚組、デジタル・リマスター
盤質:傷あり
状態:並
若干カビあり
廃盤、ボーナス・トラック2曲、定価1835
盤質:傷あり
状態:並
帯有
盤キズ多めにあり、レーベル面にもキズあり、若干カビ・背に若干湿気によるダメージあり
ペーパーケース仕様、3枚組、2CD+DVD、NTSC方式、リージョンフリー、日本語字幕あり、スリップケース付仕様、定価3800
盤質:傷あり
状態:
帯有
帯に折れあり
VELVET OPERA〜STRAWBSで活躍したRichard Hudson(G/Vo)、John Ford(G、B、Vo)の2人によるデュオ。73年作の1st。ポール・マッカートニー直系のメロディ・センスと英国的な哀愁がにじみ出たヴォーカル&メロディがとにかく絶品。Gerry Raffertyあたりに通ずる雰囲気を感じます。中域がまろやかなメロウなギターを中心に、ピアノ、ストリングス、キーボード、バンジョーなどが、メロディを優しく包み込みます。スウィートで憂いのあるハーモニーと哀愁のバンジョーが胸に染みる「Angels」、必殺のメロディと格調高くリリカルなピアノ&ストリングスが素晴らしすぎる「I Wanted You」、ポール・マッカートニーが作るアコースティックな小曲に通ずる「Let Her Cry」、鮮やかな展開が見事なビートリッシュな「Revedations」など、とにかくキャッチーなメロディ・センスと奥行きのあるアレンジが素晴らしすぎます。メロディアスな曲だけでなく、1曲目「Crying Blues」など、粘っこくファンキーなリズムがキャッチーなメロディに絡みつくハード・ポップも魅力的。ブリティッシュ・ポップのファンは絶対に買いの一枚。おすすめです。
VELVET OPERA〜STRAWBSで活躍したRichard Hudson(G/Vo)、John Ford(G、B、Vo)の2人によるデュオ。74年作の2nd。ハートウォーミングだった1stに比べ、ギター、ストリングス、キーボードが全面に出たヌケの良いハード・ポップに仕上がっています。叙情的なメロディ&ハーモニーは健在で、ギュッとソリッドなアンサンブルとキャッチーなメロディが気持ち良すぎる、これぞ英ハード・ポップと言えるサウンドが堪能できます。エネルギッシュな楽曲の合間に挟まれるセンシティブな小曲も聴き所。
VELVET OPERA〜STRAWBSで活躍したRichard Hudson(G/Vo)、John Ford(G、B、Vo)の2人によるデュオ。75年作3rd。1曲目「Did Worlds Collide ?」からポップ・ファンの心を鷲づかみELO風のシンセのイントロから始まり、ハードなギターが視界を一気に広げ、そこにスウィートでヌケの良いメロディ&ハーモニーが現れる!サビのキャッチー過ぎるメロディに思わずニンマリ。ちょっと変拍子入ったギター・ソロも勢いがあって、さらにニンマリ!この曲を聴いて心躍らないポップ・ファンは居ないでしょう!その他の曲もキャッチーなメロディの金太郎飴。2ndよりもグッと洗練され、メロディの魅力も一層増しています。ELOやPILOTあたりと比べても何ら遜色は無いブリティッシュ・ポップの名作!このデュオの作品にはずれ無し。
VELVET OPERA〜STRAWBSで活躍したRichard Hudson(G/Vo)、John Ford(G、B、Vo)の2人によるデュオ。3rdから、より都会的に洗練された77年作の4th。憂いのあるキャッチーなメロディはもはや職人芸の域。分厚いキーボードとストリングスの中から浮かび上がる気品のある美メロが印象的な「Poor Boy」は名曲。
今ではスタックリッジ等と並び、ポール・マッカートニー直系として再評価著しいGerry Raffertyの一世一代の名盤。「スコットランドのポール・マッカートニー」と異名を取る彼らしい、叙情的で美しいメロディーと牧歌的な温かみに溢れるサウンドが素晴らしい名曲揃い。個人的にはAlan Hull、Ian Matthews、そしてこのGerry Raffertyが、英国的ないなたいメロディーを紡がせたら右にでる者はいないであろう英国3大シンガー・ソングライター。愛すべき、という形容がこれ以上なく似合う一枚です。
ポール直系のSSWとして知られるGerry RaffertyとJoe Eganによるポップ・フォーク・デュオ。72年のデビュー作。郷愁を誘うメロディ&ハーモニー、長閑で哀愁溢れるアンサンブル。Colin Hare、Pete Delloあたりと並んで、ハート・ウォーミングな英ポップを代表する名作。何度でもかみしめたくなる素朴で美しいメロディ。鼻に掛かった憂いのあるヴォーカルも最高。本当に良いアルバムです。
ポール直系のSSWとして知られるGerry RaffertyとJoe Eganによるポップ・フォーク・デュオ。73年作の2nd。1stの延長線上にある、温かみ溢れるメロディ&ハーモニーが素晴らしい哀愁いっぱいの英フォーク・ロック。ソングライター・コンビのもう一人Joe Eganも特筆すべきメロディ・メイカーで、彼のペンによる「STAR」は、田舎のビートルズと呼びたくなるような郷愁を誘う名曲。それにしても、どの曲もメロディが素晴らしい!2人の優秀なソングライターが次々と美しくも「いなたい」メロディを紡ぐ逸品。ジャケットの雰囲気にピンときたら間違いなく気に入るでしょう。
ポール直系のSSWとして知られるGerry RaffertyとJoe Eganによるポップ・フォーク・デュオ。75年作の3rdにしてラスト・アルバム。タイトなリズムと美しいストリングスをフィーチャーし、今までで最もビートリッシュな1曲目「Benediction」からもっていかれます。後期ビートルズのGeorge Harrisonっぽいアルペジオが秀逸!ビートリッシュなメロディと哀愁のハーモニーはそのままに、幾分洗練されたサウンドは、英国ポップとしてグッと完成度が増した印象。ちょっとハード・エッジなギターをフィーチャーした曲もあり、メリハリが付いた分、彼らの持つ英国田園センスがくっきりと浮かび上がっています。干し草の香り漂うフォーキーな曲の魅力も相変わらず。いや〜、このソングライターコンビは本当に良いメロディを書きます。Gallagher & Lyleと並ぶ名コンビと言っても良いでしょう。名コンビの集大成と言える名作。
ボルチモア出身のAOR系SSWが79年に発表したデビュー作にして唯一作。マイルス・デイヴィスやポール・マッカートニーなどを手掛けた名プロデューサー、トミー・リピューマに見初められ、ギターも担当するヒュー・マクラッケンをプロデューサーに制作されたのが本作。一聴してソロ時代のポール・マッカートニーからの影響を感じ取れる、どこまでもポップでキャッチーなメロディに思わずニンマリしてしまいますが、歌声もかなりポールを意識していて、曲によってはポールの未発表曲と言われても信じてしまいそうなクオリティでびっくり!メロディ・センスは数多いるポール直系SSWの中でも突出しています。演奏陣も豪華で、トニー・レヴィン、リック・マロッタ、リチャード・ティー、デヴィッド・サンボーンなど名手達が参加、珠玉のメロディをカッチリまとまりある職人的アンサンブルで支えます。それにしてもこれだけの才能がたった一枚の作品のみに終わってしまうとは…。あと数枚は出して欲しかったと思わずにいられない、驚くべき高品質なAORポップ秀作です。
MERRY-GO-ROUNDのメンバーとして活躍した彼が、70年に発表した記念すべき1stソロ・アルバム。数多いるポール・マッカートニー影響下のSSWの中でも最高峰のメロディセンスを誇ると言って間違いなく、淀みなく紡がれるキャッチーかつリリカルな美旋律は聴いていて思わず笑みが零れてしまいます。優しくデリケートに歌い上げる時の声はポールそのものですが、全体としてはポールより若干甘くメロウな歌い口が特徴的。ビートルズでもポールのナンバーがお好きな方は、是非一度聴いて欲しいミュージシャンです!
アメリカはナッシュビル出身のルーツ・ロック・バンド、71年デビュー作に続く72年作の2nd。特筆は、米ルーツ・ロックのファンにはお馴染みのSSWジョン・ハイアットが加入したことでしょう。ウィングス時代のポール・マッカートニーを彷彿させる曲調&歌声のリーダーDon Kloetzke、パブ・ロッキンなジョン・ハイアット、そして、ウェストコースト的カントリー・ロックが魅力のMario Friedelの3人のソングライターによるフックに富んだ佳曲がずらりと揃っています。英国のブリンズリー・シュウォーツあたりが好きなら歓喜すること間違いなしでしょう。ポール・マッカートニーとライ・クーダーが一緒にやった感じ?これはもっともっと評価されるべき素晴らしいバンドです。
アメリカはナッシュビル出身のルーツ・ロック・バンド、71年デビュー作。レーベルインフォには「後期ビートルズへのアメリカからの回答」とありますが、オープニング・ナンバーは、『LET IT BE』のNakedバージョンに通じるスワンピーなナンバーで、ヴォーカルもポール・マッカートニーを彷彿させます。ウィングスっぽい2曲目も良いし、4曲目のロック・バラードもポール・マッカートニーそっくりで、『RAM』あたりに入ってそう。ポール系というとエミット・ローズなどポップな作品が多いですが、こんな風にロックン・ローラーなポールを思わせる作品はありそうでなさそうな感じ。ポールの「Maybe I’m Amazed」が好きで、バッドフィンガーも好きならオススメの逸品です。
カナダのメロウ・フォーキー・グループAIRBORNEのベーシストによる77年作ソロ。素朴なポール・マッカートニーと言えるような、イギリスで言えばClifford T.Wardあたりを彷彿させるような、そんな鼻にかかったハートウォームな歌声とメロディがとにかく素晴らしい。4曲目「Giving」なんて、ポール・マッカートニーもびっくりな美メロと美しいストリングス・アレンジが絶品な名曲で驚きました。AIRBORNEで聴けた洗練されたメロウ・フォーキーな楽曲もまた魅力で、この人ならではのスモーキーな雰囲気も加わっていて、英ロックのファンにもたまらないでしょう。10曲目「Waking Thoughts」なんて、ニッキー・ホプキンス『夢みる人』のリリカルな曲ばりの名曲だし、11曲目のタイトル・トラックの流れるようなアコギ爪弾きと気品すら漂うメロディには言葉を失います。この人はいったい何ものなんでしょうか?驚愕のクオリティ。SSWファンはもちろん、英ニッチ・ポップのファンも必聴。自信を持ってオススメします!
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