2015年1月30日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,新譜CDナビ
タグ: プログレ
90年代以降、続々と新鋭バンドが登場して70年代にも負けない活気溢れる現代のプログレシーンですが、新鋭に負けじと、70年代に活躍したミュージシャンやバンド達もエネルギッシュな新譜をリリースしてくれています。
ここでは、そんなベテラン・プログレ・ミュージシャン達が2014年にリリースしたプログレ/シンフォ新譜をピックアップいたしましょう。
試聴しながらお楽しみください!
あまりに流麗でドラマティック!
怒涛の展開で畳み掛ける冒頭の2分間に歓喜しないプログレ・ファンは居ないと断言!
これは最高傑作と言っても過言ではないかも!?
オランダを代表するプログレッシヴ・ロック・バンドによる2014年新譜。
オランダらしいフックに富んだ美メロ、男女混声の壮大なヴォーカル、クラシカルな弦楽アンサンブル。
これぞコンセプト・アルバムと言える「クレオパトラ」をモチーフにした傑作ですね。
東欧のみならずユーロ屈指と言えるシンフォニック・ロック傑作『火星年代記』を84年に残したハンガリーの名グループによる、『火星年代記』の続編として制作された2014年作!
オリジナル・メンバーのRobert Erdesz(Key)、Attila Kollar(Flute)、Laszlo Gomor(Dr)を中心に録音されていて、深淵なトーンで荘厳に鳴り響くシンセ、時に幻想的に流れ、時に躍動するフルートなど、往年の重厚なるサウンドが見事に蘇ったさすがの傑作!
Arturo Stalteriと言えば、イタリア・ラクイラ国立アルフレード・カゼッラ音楽院でクラシック・ピアノを本格的に学び、ローマやパリで活動した後、PIERROT LUNAIREでデビューし、OPUS AVANTRAと並ぶクラシカルかつ前衛的なイタリアン・プログレ傑作を残した天才。
彼が、04年以降に映像音楽で共にしたフランコ・バッティアートへのオマージュとして制作したのがこの2014年作。
格調高くも静謐で実験精神にも溢れたサウンドに言葉を失うさすがの名品に仕上がっています。
マイケル・ダンフォードの遺作となった2013年作『GRANDINE IL VENTO』に3曲を追加した新装の2014年盤!
マイケル・ダンフォードに捧げられた追加のラスト曲が素晴らしくて、切々と歌い上げられるアニーの歌声にただただ心震える名バラード(涙)。
フレンチ・ロックの代表格ANGEの75年の代表作『Emile Jacotey』をセルフリメイクした2014年作。音が現代的に瑞々しくアップデートされ、ダイナミックかつ壮大に甦った充実の名品!
72年のデビュー作にして伊ロック屈指の名作『受難劇』が、混成合唱と弦楽隊をともない、なんと2014年セルフ・リメイク!
変わらぬエモーショナルなハイ・トーンの歌声と胸を鷲づかみにするとめどない美旋律。イ・プー不動のKey奏者&コンポーザーのロビーによる感動的な2014年作ソロ!
巧みなリズム・チェンジによって場面を切り替えながら、映像喚起的にストーリーを紡ぐアンサンブルはずばりキャメル『スノーグース』直系!80年代に叙情派シンフォ名作を残したグループによる復活の2014年作!
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メロトロン溢れる70年代の発掘音源が注目を集めたアメリカのキーボード・トリオによる2014年作ですが、メロトロンをはじめ、ムーグ・シンセ、アープ・シンセ、ハモンド・オルガン、パイプ・オルガンが織り成す静謐な叙情美がつらぬく逸品☆
デビュー以前のENIDに在籍の後、スティーヴ・ハケットのサポートとして活躍したkey奏者による2014年作!参加したハケットによるリリカルなギターはやはり絶品だし、温かみあるオルガンは心に響くし、これは英国らしい叙情美に溢れた逸品☆ 映像もファンタスティックで必殺だなぁ。
なんと、『ジェラルドの汚れなき世界』の第三幕が御大イアン・アンダーソンのソロとして2014年リリース!
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
カケレコは、これからもプログレ・シーンの最新動向を追い、世界の注目作をみなさまにお届けしてまいりますよ~。
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90年代以降にプログレ新鋭シーンが盛り上がり、00年代に入っても注目の作品が続々とリリースされています。その勢い衰えず、次々と優れたプログレ新譜が届く2014年。入荷した注目作をピックアップいたしましょう。
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78年に結成され、80年代に叙情派シンフォの名作を残したドイツのプログレ・バンド。26年ぶりとなる2014年作。伸びやかに歌い上げるギターと柔らかなトーンのリリカルなムーグによるメロディアスなリード、そして、まるでオーケストラのように壮麗に鳴りひびくストリングス。巧みなリズム・チェンジによって場面を切り替えながら、映像喚起的にストーリーを紡ぐアンサンブルはずばりキャメル『スノーグース』直系。躍動感あるリズムに乗って次々と溢れ出るファンタスティックなメロディの数々に、シンフォニック・ロックのファンは歓喜間違いなしと断言いたします。オール・インストでもまったく物足りなさはないと思いますが、ヴォーカル曲もあって、ゲルマンらしい叙情に満ちたエモーショナルな歌声がまた絶品。アコギのパートも霧に包まれたように幻想的で良いし、ピアノが転がるとバロック音楽の香りに包まれて感動的だし、これぞジャーマン・シンフォと言えるとめどない美旋律に溢れています。サウンドは明瞭ですが、ベテランらしくヴィンテージな温かみに溢れていてサウンド・プロダクションも出色。これはシンフォ・ファン必聴の名品!
東欧のみならずユーロ屈指と言えるシンフォニック・ロック傑作『火星年代記』を84年に残したハンガリーの名グループによる、『火星年代記』の続編として制作された2014年作。オリジナル・メンバーのRobert Erdesz(Key)、Attila Kollar(Flute)、Laszlo Gomor(Dr)を中心に録音されていて、深淵なトーンで荘厳に鳴り響くシンセ、時に幻想的に流れ、時に躍動するフルートなど、往年の重厚なるサウンドが見事に蘇っています。力強くタイトなリズム隊、伸びやかに奏でられるギターなどによるモダンなサウンドとのバランスも絶妙。スラヴ的なエキゾチズムも盛り込みつつ、これでもかとドラマティック&エネルギッシュに展開していく壮大なシンフォニック絵巻が圧巻なさすがの傑作と言えるでしょう。
70年代に録音されながらどこからもリリースされずに終わった音源が04年に発掘リリースされ、プログレ・ファンから高く評価されたアメリカのキーボード・トリオによる、05年復活作、09年作に続く2014年作。モダンさはまったくなく、メロトロンをはじめ、ムーグ・シンセ、アープ・シンセ、ハモンド・オルガン、パイプ・オルガンなどヴィンテージな機材を使った、まるで70年代の発掘音源のようなサウンドが特徴。トーンもアメリカというよりもヨーロッパ的で、奥ゆかしくくすんだリズム隊をバックに、数々のヴィンテージ・キーボードが静かにメロディを紡ぎ、幻想的に折り込まれていきます。静謐な叙情美がつらぬく逸品です。
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