2021年11月12日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
スタッフ佐藤です。
2021年も残すところ1月半余りとなりました。
今年も麗しき女性ヴォーカルが活躍するプログレが世界各国からリリースされましたよね。
そんな女性ヴォーカル・プログレ21年作から、特に美声ヴォーカルの魅力が堪能できる7作品を各国からチョイスしました。
どうぞお楽しみください♪
THE WATCHで活動したギタリストValerio Vadoを中心とするシンフォニック・フォーク・プロジェクト。Mike Oldfield影響下の幻想的なギターサウンド+Annie Haslamに似る慈愛の伊語女性vo。この世とは思えない幽玄の世界が広がります。
フレンチ・プログレのレジェンドによる待望の6thアルバム!オリジナル・ギタリストKhanh Maiとその息子Davy Kimの2本のギターが、激情と叙情を併せ持つTai Phongならではの音世界を保っていて素晴らしい…。清楚な新女性ヴォーカルにも注目で、特にKhanhの優美なギターと相性抜群なんです。
リコーダーって身近な楽器だけど、こんな雄大なシンフォニック・ロックで主役を張ってて凄い!HOSTSONATENの四季シリーズにも匹敵するクラシカルでファンタジックな音世界がどこまでも広がる傑作がこちら。特に女性シンガーIsgaardのクリアな美声も印象的で、Volkerのリコーダーと美しく調和するパートの素晴らしさは至上の一言。
生ピアノとヴォーカルを基本に、ヴァイオリンとチェロも参加する、完全アコースティック編成で劇的に紡がれるクラシカル・ロックは、息をのむほどに美麗かつ重厚。美声ながらどこか哀愁味を感じさせる女性ヴォーカルもドラマチックで素晴らしい!
変わらぬ美声でクリアに歌うEvangeliaと、やや低めのトーンで艶のあるDimiが異なる旋律を同時に歌うパートは、MELLOW CANDLE彷彿の至上の美しさを誇っていて感動的。ギリシャ新鋭、待望の21年3rd!
エレクトロニックで洗練されたナンバー、クリアで気品に満ちたピアノが彩るナンバー、そしてIZZ彷彿の叙情派シンフォニック・ナンバーを、心地よく響く癖のない美声で歌い上げる彼女のヴォーカルがとにかく素晴らしい。IZZの女性ヴォーカルによる21年作!
シンセがしっとり気品高く湧き上がり、その上をA.ラティマーやS.ロザリー彷彿の優美でメロディアスなギターが駆ける幻想度100%の演奏。そこに息をのむように透明な美声で丹念に歌を乗せる女性ヴォーカル。その完成されきった世界観に最後まで惹き込まれっぱなしの21年作!
いかがだったでしょうか。
よろしければ、こちらもどうぞお楽しみください!
2014年に始動した男性ギタリスト/マルチ奏者Celo Oliveiraと女性ヴォーカリストGabby Vessoniによるブラジル産シンフォ・プロジェクト、19年『ACROSS THE SEA』以来のオリジナル・アルバムとなる21年作。勿論本作でもヴォーカルをGabby、すべての演奏をCeloが担当。シンセサイザーがしっとり気品高く湧き上がり、その上をA.ラティマーやS.ロザリーを受け継ぐ優美でメロディアスな珠玉のギターが駆ける、幻想度100%の演奏。そこに息をのむように透明な美声で丹念に歌を乗せる女性ヴォーカル。もう完成されきった世界観に最後まで惹き込まれっぱなしです。ハードだったりヘヴィだったりせず、一貫してメロディアスで幻想的な佇まいを崩さない音楽性がとにかく素晴らしい。でもここぞではギターがドラマチックに飛翔し、ヴォーカルも力を込めてエモーショナルに歌い上げ、熱い叙情をほとばしらせます。これは現女性ヴォーカル・シンフォとして英国のMAGENTAにも匹敵する圧倒的な完成度。紛れもなく傑作です。
ジャーマン・プログレELOYの00年代作品にも参加しているドイツのリコーダー奏者Volker Kuinkeが率いるシンフォ・グループによる21年作3rd。ELOYのギタリストやキーボーディスト、元SYLVANのギタリスト、美声女性ヴォーカルIsgaardらをフィーチャーしています。クリアで繊細なタッチのピアノと悠久の調べを奏でるヴァイオリンが織りなす、どこまでも気高くクラシカルなサウンドに、泣きを帯びたギターがメロディアスに駆ける息をのむアンサンブルが冒頭から展開。これだけでも素晴らしい所に主役となるリコーダーが登場するのですが、これがまた見事!まるでゲルマンの深き森の奥から響くように神秘的なリコーダーが、クラシック由来のシリアスな演奏に柔らかな優美さを加えていて、幻想度100%のシンフォニック・サウンドを作り上げます。Isgaardのクリアな美声も印象的で、Volkerのリコーダーと美しく調和するパートの素晴らしさは至上の一言。イタリアのHOSTSONATENによる四季シリーズに匹敵するファンタジックな映像喚起力に溢れたシンフォニック・ロックに感動しっぱなしの傑作!リコーダーという楽器のポテンシャルを全編にわたって思い知らされる一枚です。
00年代以降のアメリカを代表する実力派シンフォ・バンドIZZの女性ヴォーカリストによる21年2ndソロ作。エレクトロニクスを多用したデジタリーで洗練されたナンバー、クリアで気品に満ちたピアノを全面フィーチャーしたナンバー、そしてIZZを彷彿させる叙情的なシンフォニック・ナンバーなどを、持ち前の少し陰影がかった美声でスタイリッシュに歌い上げる彼女のヴォーカルが何と言っても素晴らしい。中でもIZZ調の叙情派ナンバーでの、しっとりとした歌声は溜息が出るような美しさです。クセのない透明感ある美声は、MAGENTAのクリスティーナと並び現プログレ・シーンでも最高峰でしょう!
イタリアの新鋭シンフォニック・フォーク・グループによる21年作。LETHE、THE WATCHで活動したギタリストValerio Vadoを中心とするプロジェクトで、オーストリアの詩人リルケの作品「オルフォイスへのソネット」を題材にしたコンセプト作です。ディレイやリヴァーブを深くかけたギターサウンドを繊細に折り重ねた夢想的かつ物悲しい音空間と、イタリア語による慈愛に満ちた女性ヴォーカルの調和が息をのむほど素晴らしいシンフォニック・フォークを奏でます。ギターはおそらくMike Oldfieldの影響下にありそうですが、Steve Hillageがプログレ・フォークをやったら…なんてフレーズも頭に浮かんできました。どこかAnnie Haslamの声質に似る女性ヴォーカルもスッと耳になじむ心地よさがあります。終始この世とは思えない幽玄の世界を描写するようなサウンドに圧倒される、ただならぬ一枚です。
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