2020年9月30日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ新鋭
プログレが衰退の一途を辿っていた79年の英国に登場し、「ポンプ・ロック」とも呼ばれるプログレ第二世代を牽引していったMARILLION。
初代ヴォーカリストFISHが在籍した80年代はGENESISからの影響濃厚なサウンドを鳴らしていた彼らですが、二代目ヴォーカリストのスティーヴ・ホガースが加入した90年代以降は、よりモダンでスタイリッシュなサウンドに変化。
深遠なコンセプトをメロディアスかつドラマティックに描いた彼らの作品は高い評価を得、各国の後続バンド達に影響を及ぼしていきました。
本日はそんな90’s~MARILLIONが好きな方におすすめの新鋭作品をピックアップ。まずはフロイド&MARILLION直系バンドの宝庫と言えるポーランドから!
ホールズワースばりの超絶ソロからS.ロザリー調のエモーショナルな泣きまでを自在に弾きこなす超実力派ギターが痛快!00sMARILLIONがお好きなら、このポーランド新鋭はイチオシです。
こちらはイタリア、シチリア島出身バンドの20年デビュー作!
繊細なメランコリーとヴィンテージな浮遊感を湛えた音像に、エモーショナルなギターが響く。この湿っぽさ、英国のバンドとしか思えない…。素晴らしきフロイド&MARILLION憧憬グループ。
同じくイタリアではこちらもおすすめ。
MARILLIONトリビュート・バンドとして20年にわたり活動した、筋金入りのMARILLIONフォロワーと言えるイタリアのベテラン・バンド19年作!なるほどマリリオンの近作に通じる、ダークかつリアリスティックなプログレを聴かせていてこりゃカッコいい~!
なんとインドからもMARILLION影響下シンフォ・バンドが登場!?
アジア・プログレ最後の秘境(?)インドから登場した素晴らしい新鋭バンド!PORCUPINE TREEやMARILLIONあたりからの影響を感じさせる重厚でダークな色調のシンフォニック・ロックはかなり完成度高し。時おり顔を覗かせるオリエンタルなフレーズがまた堪らない♪
こちらはMARILLIONファンならご存知の方も多いであろう、MARILLION主催の「Swap The Band」コンテスト勝者が結成したグループ!
MARILLIONと共にステージに立つ権利を得られる「Swap The Band」コンテストの勝者3名によって結成されたプロジェクト・バンド!期待を裏切らず、隅々までMARILLION愛に満ちた珠玉のサウンドを鳴らしています。
こちらはどちらかと言えば初期MARILLION影響下ですが、エモーショナルな泣きのギターが見事な快作!
初期MARILLIONやIQ直系のドラマチックさ×イタリアン・ロックの熱さ!?元ROME PRO(G)JECTのドラマー率いるバンドの20年デビュー作なのですが、これはハード&キャッチーなプログレ好きには是非聴いて欲しい!
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“ダークな透明感”を継承したPORCUPINE TREEタイプのプログレを探求してまいります♪
伊シチリア出身の新鋭プログレ・グループ、20年デビュー作。PINK FLOYDやMARILLION影響下のメロディアスかつメランコリックな作風が特色で、ナイーヴな英詩男性ヴォーカルやエモーショナルなギターを中心としたサウンドは英国バンドかと錯覚するような湿っぽさ。良い意味で「くぐもった」スモーキーな感触のあるサウンド・メイクも印象的で、ドラマチックに激情を煽るようなパート、デジタル音響をさりげなく配したパートなど現代的な要素も取り入れつつ、それらをヴィンテージな浮遊感で包み込むことによってバランスの取れたアンサンブルを聴かせています。フロイド直系グループとして非常にレベルの高い好バンド!
2014年に結成、インドより登場した5人組プログレッシヴ・ロック・バンド!18年にデジタル音源でリリースされたデビュー作の待望のCD化となります。そのサウンドは、PORCUPINE TREE、PINEAPPLE THIEF、近年のMARILLIONあたりからの影響を強く感じさせる重厚でダークな色調のシンフォニック・ロック。重々しくタイトに刻むリズム、畳みかけるように繰り出すヘヴィ・リフからハケットやロザリー譲りの繊細な泣きのプレイまでを弾きこなすギター、そのギターとユニゾンもしつつ演奏に厚みと奥行きをもたらすシンセ&オルガン、虚空に響く物悲しいピアノ、そして端正かつ哀愁を帯びた声質が魅力の英語ヴォーカル。サウンド的にはメタリックではないのですが、各楽器にずしりとした重量感がありアンサンブルの音圧は相当なもの。なのに閉塞感はなくメロディの良さも相まってスタイリッシュに聴かせるセンスが光っています。また上記英国バンドを手本としたサウンドから、不意にギターやオルガンがオリエンタルな旋律を奏で始めるパートもあって、多くはないもののインドのグループらしさも感じられます。とにかく抜群の聴き応えを誇るシンフォ傑作です!
ギタリストRoman Odojが率いる、ポーランドの新鋭バンドによる2020年デビュー作。近年のMARILLIONに通じるエレクトロニクスも交えたダークな哀愁が包み込むメロディアス・ロックを展開します。ビシビシとタイトに叩くドラム、縦横無尽な音運びがカッコいいベース、疾走感あるシンセとジャジーに刻むエレピが特徴のキーボード、そして演奏をリードするテクニカルで音数多いギターらによる息の合った緻密なアンサンブルが印象的。特に主役のRoman Odojによるギターは、ホールズワースをリスペクトした超絶ソロからS.ロザリーばりのエモーショナルな泣きまでを自在に弾きこなす圧巻のプレイに驚かされます。エレクトロな音作りから浮かび上がる70年代風の哀愁を秘めたメロディもグッドです。デビュー作ながら、すべてのピースがカッチリと嵌っているかのように完成されたメロディアス・ロックが心地よい快作!
92年にミラノで結成、マリリオンのトリビュート・バンドとして20年にわたり活動した経歴を持つプログレ・グループによる19年作3rd。なるほど近年のマリリオンに通じる、硬質なSEやプログラミングを交えたリアリスティックな質感のプログレを聴かせていてカッコいいです。英語で歌うヴォーカルもS.ホガースっぽくエモーショナルに歌っていたかと思うと、いきなりフィッシュ風の語りが入ってきたりと変幻自在。ゴリッとヘヴィなプレイとメロディアスに舞い上がるプレイを自然に行き来ギターのセンスも特筆。全編を覆うダークな質感がたまらない聴き応え抜群の力作です。
NARROW PASS〜ROME PRO(G)JECTの元ドラマーLuca Grossoを中心とするイタリアのプロジェクト・グループ、20年デビュー作。FISH期MARILLIONやIQといった英国ポンプ/ネオ・プログレからの影響を公言する通り、その瑞々しくドラマチックなサウンドは80’s英国にタイム・スリップしたかのよう!キャッチーなメロディを紡ぐ英詩ヴォーカル&コーラス、スティーヴ・ロザリーを思わせるエモーショナルな泣きのギター、壮大に広がる分厚いシンセ。一部の曲では荘厳なメロトロン風音色も溢れ出すなど、往年のプログレ・ファンの心をこれでもかとくすぐる完成度の高いアンサンブルが見事です。GENESIS影響下の80〜90年代ネオ・プログレ好きはもちろん、KANSASなどのハード&キャッチーなプログレ好きにも強くオススメしたい力作!
MARILLIONが定期的に開催している「Swap The Band」コンテスト(選ばれたファンがメンバーと一緒にステージで演奏できるというもの)で勝ち上がった3名によって11年に結成されたプログレ・トリオ、20年デビュー作。ゲスト・ミュージシャンにも歴代の「Swap The Band」参加者を多数招いており、期待通りMARILLION愛に満ちた珠玉のメロディアス・プログレを聴かせてくれます。MARILLIONファンは是非チェックの逸品!
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