2012年6月15日 | カテゴリー:カケレコ情報,世界のロック探求ナビ
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こんにちは、カケハシ・レコードの佐藤です。
早速ですが、現在一押しの新譜をピックアップしてまいりたいと思います。
今回はイタリアン・シンフォの新鋭ORNITHOSによる12年デビュー作、『LA TRASFIGURAZIONE』をご紹介。これが古式ゆかしき70年代イタリアン・ロックの香りたっぷりに展開するアンサンブルが素晴らしいかなりの好盤なのです。
とにかくまずはこちらを聴いてみていただきましょう!
幽玄なるメロトロンの響きの中をピアノとフルートが鮮やかに舞い踊る息をのむオープニング。そして躍動的なドラムスに導かれ弾けるようにファンタジックなアンサンブルへなだれ込んでいくあまりに理想的な曲展開。
エキゾチックな響きを持つ地中海音楽風メロディ・ラインも印象的だし、ハード・ロック調のギター、オルガンが突っ走る現代プログレらしいヘヴィーなパートもしっかり聴かせます。うーん、これは素晴らしいぞ・・。
絶対にイタリアからしか出てこない要素がこれでもかと詰まった傑作に仕上がっております。
さて、これほどまでに濃厚なイタリアン・ロックを聴くと、お次は清涼感溢れるブリティッシュ・フォークなんかが聴きたくなるところでしょうか。ですよね?しかしそこはわたくし佐藤、定石通りにはまいりません。
中古棚に眠っていた濃ゆーいイタリアン・ロック名盤を三枚発掘しておきましたので、どうぞお付き合いください!
まずは、現在12年作が好評を博しているイタリアン・シンフォの実力派バンドSYNDONEの92年1st『SPLEEN』をご紹介いたします。
ピアノとシンセが絡み合いながら疾走するテクニカルかつスリル満点のアンサンブルから一転、ラテン・フレイヴァーをふんだんに漂わせるポップスへと鮮やかな変身を遂げる、華麗なるオープニング・ナンバーです。
色彩豊かなシンセ・ワークは実にテクニカル&プログレッシヴで、ELPに例えられることが多いのも納得の完成度の高いキーボード・シンフォを聴かせる好盤です。シアトリカルなヴォーカルも全開ですねぇ。
続いては90年代イタリアン・シンフォ・シーン屈指の名作SITHONIAの『SPETTACOLO ANNULLATO』をピックアップ。
これぞイタリア!と言うべき、格調高いキーボードに伸びやかなメロディ、少々武骨なヴォーカル・・。これはたまりませんね。演奏からじわりと滲み出る、欧州的ロマンを孕んだ哀愁も魅力です。
CAMEL、GENESISなどの英国勢とは一味違う、イタリアならではの叙情を味わいたい方には是非ともおすすめ。
さて最後は、イタリアを代表するプログレ・バンドPFMの97年復活作『ULISSE』をレコメンドいたしましょう。
溌溂とした演奏と歌声、そしてイタリア的なつややかさを放つメロディ・ライン。とても当時、活動開始から30年を迎えようとしていたバンドとは思えないこの音の張り。
華麗なるカム・バックを果たしたことを如実に物語る、素晴らしいオープニング・ナンバーですよね。
この曲から、彼らの第二次黄金期が始まったんですねぇ・・。
おっと、図らずも最後は爽やかな一曲で締まりましたね。よかったよかった(笑)
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