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プログレ新鋭のコンセプト・アルバム・セレクション!

スタッフ佐藤です。

ピンク・フロイドの『DarK Side Of The Moon』や『The Wall』、ジェネシスの『Lamb Lies Down On Broadway』、キャメルの『Snow Goose』など、数々のプログレ名盤で採用されている、コンセプト・アルバムというスタイル。

その題材は、バンドの創作以外にも、書物、文学作品、映画、歴史、偉人、文化、思想、人間心理、自然現象などなど多岐にわたります。

さて、当然ながら90年代以降に登場した新世代のプログレにも特定のコンセプトのもとで制作された作品が数多く存在しています。
注目すべき新鋭コンセプト・アルバムをご紹介してまいりましょう~☆

SAMURAI OF PROG/TOKI NO KAZE

イタリア/フィンランド/アメリカという多国籍な3人を中心に結成され、毎回各国より著名プログレ・ミュージシャンがゲスト参加することで話題を集めるプロジェクト・バンド。

本作は何とスタジオ・ジブリの作品世界に触発され制作されたという作品で、日本のプログレ・ファンとしては特に要注目の一枚。

従来の壮大なシンフォニック・ロックに、息をのむような深みある「静」の表現力が加わった傑作で、各曲にジブリ作品を想起させるモチーフが散りばめられているのも聴き所♪

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HOSTSONATEN/SUMMEREVE

やはり新鋭コンセプト・アルバムの代表的傑作と言ったら、HOSTSONATENが四季をテーマに作り上げた4作品でしょう。本作は夏を題材とする11年作。夜明けのように幻想的なイントロ。ドラムを合図に、ギターがリリカルに疾走し、メロトロン、フルートが重なる。フィナーレでは、スティーヴ・ハケットが乗り移ったかのようなギター。完璧なオープニング曲!

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TIGER MOTH TALES/STORY TELLERS: PART TWO

キャメルの一員としても活躍する英マルチ奏者/コンポーザーによる待望4thアルバム!『Foxtrot』に入っていてもおかしくないジェネシス直系ナンバーから、キャメルばりの泣きの哀愁ギター炸裂ナンバーまで、今作も一人で作曲/演奏しているとは思えない凄まじいまでの充実ぶり。幼年期に彼が親しんだという童話やおとぎ話をイマジネーション豊かに音像化した傑作!

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RYSZARD KRAMARSKI PROJECT/LITTLE PRINCE

ポーランド産シンフォ・バンドMILLENNIUMのkey奏者による17年ソロ作。「星の王子さま」をコンセプトに展開されるのは、『狂気』フロイドへの憧憬に満ちた深遠でドラマチックなシンフォニック・ロック。フロイドファンなら必ずや目を細めるだろう逸品ですよ~!

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物語に沿ったアルバムの流れについては、こちらのコラム記事で詳しく考察されていますので、合わせて是非お読みください!

PTF/WORLD[S]

技巧派ヴァイオリニストを中心とする日本のプログレ・グループによる、「共感覚」をテーマにした18年作。それにしても、エディ・ジョブソンからSAGRADOのマルクス・ヴィアナまでを想起させるこのヴァイオリン、素晴らしすぎやしないか…?先人へのリスペクトも絶妙に織り込んだヴァイオリン・プログレの新たな傑作!

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TEE/TRANS-EUROPE EXPRESSION

お次も日本から。近年、米アヴァン・ジャズ・ロックの老舗バンドFRENCH TVの一員としても活躍しているギタリスト率いるバンドで、ヨーロッパの情景を描いたコンセプト・アルバム。変拍子満載のテクニカルなアンサンブルに華麗なフルートが舞う、70年代ユーロ・ロックを彷彿させるサウンドが素晴らしい逸品!

TOXENARIS/THIRD POLICEMAN

70年代初頭のフランスあたりのマイナー・プログレかと思うような、屈折した美的センスを発揮したミステリアスなプログレがとにかく個性的。この音がドイツ新鋭の16年作とは驚きです…。アイルランドの作家フラン・オブライエンによる67年発表の奇想小説『第三の警察』を題材にしたコンセプト・アルバム!


下記BANDCAMPページで視聴可能です!
https://toxenaris.bandcamp.com/album/the-third-policeman


KRZYSZTOF LEPIARCZYK/JAKZEZ JA SIE USPOKOJE

ポーランドの人気バンドLOONYPARKで活躍する才能溢れるキーボーディスト/コンポーザー。19世紀ポーランドの劇作家/詩人が遺した詩の朗読を交えながら進行していく、独自の美意識を帯びたアーティスティックなコンセプト作!

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SKE/1000 AUTUNNI

現代チェンバー・ロックの最高峰グループYUGENのKey奏者による11年リーダー作は、「一日千秋」という日本語の持つ美しさと儚さを見事に描き出した叙情派チェンバー名品。13年ミラノで行われたAltrOck Festivalにおけるライヴ音源を追加収録した、18年2枚組リイシュー!

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IL BABAU & I MALEDETTI CRETINI/IL CUORE RIVELATORE

JACULAみたいなホラーチックなプログレが好き?ならこちらのイタリア新鋭もいかがでしょうか。ポーの『告げ口心臓』をテーマにした作品で、暗く凶暴なアンサンブルとモノローグ調の狂気的なヴォーカルがオカルティックな世界を演出します。

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HALLOWEEN/MERLIN

タイトルでピンと来る通り、「アーサー王物語」を題材に採ったフランスのグループによる作品。荘厳なkey、室内楽的な格調高さを持ったヴァイオリン、シアトリカルな女性Voなどが織りなすフランス然としたアート感満点の好盤です!

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文学作品をテーマとする世界のプログレ・コンセプト・アルバム特集!

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    90年代以降のイタリアン・シンフォを語る上で最も重要なグループ、四季をテーマにしたコンセプト作の完結編となる『夏』編

    FINISTERREやLA MASCHERA DI CERAの中心人物Fabio Zuffantiによるプロジェクト・グループ。90年代以降のイタリアン・シンフォを語る上で最も重要なグループ。春『SPRINGSONG』、冬『WINTERTHROUGH』、秋『AUTUMNSYMPHONY』に続き、四季をテーマにした作品の『夏』編。2011年作。キーボードがまるで幻想的な夜明けの風景のように広がり、パーカッションが躍動し、煌びやかなキーボードが朝露のようにこぼれ落ちる。そんな映像喚起的なイントロから期待度120%!太陽光が広がるようにドラムがスパっと入り、風のようなSEとともに、ギターが疾走を始める。メロトロンが溢れ出すのを合図にクールな音像へと場面が切り替わり、フルートがリリカルなメロディを奏で、アコギのアルペジオが入り、グッとファンタスティックなアンサンブルへ。柔和なトーンのムーグがしなやかにメロディを奏で、フルートが入って会話するように折り重なる。混声合唱のサンプリングとともに、フツフツとエネルギーを増加。フィナーレでは、スティーヴ・ハケットが乗り移ったかのようなギターが優美なメロディを奏でる。完璧なオープニング曲。2曲目は、一転して格調高いピアノではじまり、艶やかな弦楽器が重なり・・・。文句なしに素晴らしいサウンド!HOSTOSONATENの作品にやはりハズレなし。ファンタスティックなシンフォニック・ロックのファンは必聴の名作です。

  • SAMURAI OF PROG / TOKI NO KAZE

    イタリア/フィンランド/アメリカ出身の3人を中心とする多国籍シンフォ・グループ、あのスタジオ・ジブリの作品世界をモチーフにした19年作7th!

    フィンランドのプログレ・ファンジン『COLOSSUS』の編集者であり、雑誌主催のトリビュート盤でも活躍するフィンランド在住のイタリア人Marco Bernard(B)を中心に、MIST SEASONでも活躍するフィンランド人ドラマーKimmo Porsti、プログレ・バンドRESISTORも率いるギター/ヴァイオリン/フルート/ヴォーカルの米国人Steve Unruhによる多国籍トリオ・グループ。19年作7th。本作の特徴は何と言ってもあのスタジオ・ジブリの作品世界に触発された作品であること。コロコロと愛らしく鳴るピアノや、美しい詩情を湛えたフルート、悠久を奏でるように格調高いヴァイオリンらがデリケートに紡ぎ上げる、宝石のように輝かしく温かなファンタジーが滲むアンサンブルが素晴らしい!圧倒的なスケールで聴き手に押し寄せるシンフォニック・ロックをメインとしていた従来から、作品テーマを受けてより繊細な表現に力を入れている印象を受けます。リリシズムが零れ落ちるような演奏と共にピアノスト/シンガーの富山優子氏が日本語で歌う6曲目なんて、本当にジブリ作品で流れていてもいいような完成度で驚き。他にもジブリ諸作品で印象的だったモチーフが各曲に散りばめられていて、お好きな方なら聴きながら思わずニンマリとしてしまうでしょう。最終曲ではイタリア新鋭IL TEMPIO DELLE CRESSIDREの美声女性ヴォーカルEliza Montaldoの日本語による慈しみに溢れた歌声が感動を呼びます。いつもながら豪華ゲスト陣にも注目で、LATTE E MIELE、HOSTSONATEN、KARFAGEN、GLASS HAMMER他、北欧から南米まで各国から実力派が集結。従来の壮大なシンフォニック・ロックに、息をのむような深みある「静」の表現力が加わった傑作です。

  • RYSZARD KRAMARSKI PROJECT / LITTLE PRINCE

    ポーランド、MILLENNIUMのキーボード奏者によるソロ・プロジェクト、「星の王子さま」をコンセプトに据えフロイド直系のドラマチックなシンフォを聴かせる秀作!

    現ポーランドを代表するシンフォ・グループMILLENNIUMのキーボード奏者Ryszard Kramarskiによるソロ・プロジェクト17年作。タイトルが示すとおり『星の王子さま』をコンセプトに据えた作品となっており、そのサウンドはMILLENNIUMと同様ピンク・フロイド、特に『DARK SIDE OF THE MOON』を強く意識したメロディアスかつ劇的なシンフォニック・ロック。リック・ライトのプレイを思い出さずにはおれないセンシティヴな美しさと微かな陰鬱さが漂うシンセから、壮麗に流れゆくキーボード・ストリングスまで、音作りの要を担う自身のキーボードワークはさすがの素晴らしさ。ただ決して前には出過ぎずアンサンブルの中で有機的に音を紡いでいる姿勢がまた好印象です。一方メインでソロを取るMOONRISEのギタリストMarcin Kruczekによるギターも特筆で、ギルモアのプレイを忠実に再現したブルージーな泣きをたっぷり含んだ極上のソロを聴かせていて感動を禁じえません。女性ヴォーカルは清楚さよりは艶があってややアヴァンギャルドな表情も滲ませる実力派。フロイド憧憬のサウンドに深遠な奥深さを与えています。往年のフロイド憧憬を見せつつもそこに違和感なくエレクトロニクスを挿入してくるモダンなセンスも冴え渡ります。フロイド好きならこれはたまらないメロディアス・シンフォの好盤!

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    1980年に英国はノッティンガムシャーに生まれ、1歳の頃に病気により視力を失った盲目のマルチ・ミュージシャン&コンポーザーで、現在はキャメルのキーボーディストとしても活躍するPeter Jonesによるプロジェクト。15年リリースの2ndアルバム『STORY TELLERS: PART ONE』の続編となる18年作4thがついにリリース。オルガンとアコースティックギター、彼の伸びやかな美声をメインに紡がれる比較的落ち着いた爽やかな演奏でスタートし、やや作風変わったかな?と思いきや、シームレスに突入していく2曲目から来た来た来ました…!音の粒子を繊細に散りばめたサウンドメイクの中、彼方から幻想的なギターとシンセが立ち上がってくるこの感じ。やはり並ではない才能を感じさせます。トニー・バンクスかと思うファンタジックで華やかなシンセ&オルガンとピーガブ風のユーモラスなシアトリカル・ヴォーカルが素晴らしすぎる『FOXTROT』に入っていてもおかしくない完成度の3曲目で、もうワクワクしっぱなし!そうかと思うと、アンディ・ラティマーばりの堂々たる泣きっぷりの哀愁ギターが大炸裂するナンバーも聴かせ、さすがキャメルの一員たる存在感も発揮しています。これを全て自身で作曲&演奏していることに、改めて驚きを禁じえません。さらに特筆は、TMT以前に彼が在籍した2 TO GOでデュオを組んでいた美声女性ヴォーカリストEmma Paineのゲスト参加。2曲で、2 TO GO時代を彷彿させる美しいデュエットも聴くことができ大変感動的です。ギターがこれでもかと叙情的に歌うシンフォニックで劇的なエンディングも見事だし、今回もTMTでしか味わえないファンタスティック&マジカルな音世界が堪能できる傑作に仕上がっています。初期ジェネシスやキャメルのファンには問答無用でおすすめ!

  • SKE / 1000 AUTUNNI

    伊チェンバーの新鋭グループ=YUGENのキーボーディストによる初リーダー作、11年発表

    イタリアン・チェンバー・ロックの新鋭グループ=YUGENのキーボーディストによる初リーダー作。11年発表。YUGENと同様、高速変拍子をビシバシ展開するスリリングなアンサンブルを主体としながらも、本作は、ジャケットに刻まれた「一日千秋」という日本語の持つ美しさと儚さを見事に内包したような、抒情的な美学が随所に滲み出た作風が特徴。不穏さとシュールさを併せ持った室内楽器の響き、心を揺さぶる幻想的なキーボード、ヘヴィなロック・ダイナミズム、淡き幼少期を思い起こさせるような子供の声のSE…。柔らかさ/儚さ=「静」と、スリリングでダイナミックな展開=「動」による圧倒的なコントラストから、イタリアン・ロックの確かなDNAが感じられる傑作です。

  • KRZYSZTOF LEPIARCZYK / JAKZEZ JA SIE USPOKOJE

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    ポーランド・シンフォ・シーンの人気バンドLOONYPARKで活躍するキーボーディスト/コンポーザー、16年のソロデビュー作に続く17年作2nd。19世紀ポーランドの劇作家/詩人/画家Stanislaw Wyspianskiへと捧げられた作品で、彼の遺した詩の朗読を交えながら進行していくコンセプト作となっています。落ち着いた幻想的なトーンを基調に劇的な泣きのプレイも聴かせる表現力の高いギター、そして自身によるひんやりとした透明度の高いシンセ&凛としたタッチのピアノらが紡ぐ、いかにもポーランドと言える翳りのあるメランコリックなシンフォニック・ロックを鳴らします。下地としてあるのはピンク・フロイドなのですが、格調あるシンセのプレイを筆頭に独自の美意識を感じさせるアーティスティックなサウンドメイクが光っていて、容易に何々系とは言えない深みある音像に惹き込まれるような魅力を宿しています。MILLENIUMのヴォーカリストとドラマー、ALBIONのギタリストら実力派の参加も切なくも重量感あるサウンドの構築に大きく貢献。期待を裏切らない素晴らしいメロディアス・シンフォの逸品です。

  • PTF / WORLD[S]

    09年に結成されたヴァイオリン奏者の高島圭介を中心とする日本のプログレ・バンド18年作、「共感覚」をテーマに80分にわたって展開する大作3rd!

    09年に結成されたヴァイオリン奏者の高島圭介を中心とする日本のプログレ・バンド、18年作3rdアルバム。共感覚を題材にしたコンセプト・アルバムで約80分の大作となっています。何と言ってもこのヴァイオリン!鋭いタッチでスリリングに疾走するプレイで一気に緊張感を高まらせたか思うと、次の瞬間にはふっと表情が和らぎふくよかなトーンで天を駆けるように伸びやかなフレーズを奏でる、まさに緩急自在の名手ぶりを全編で披露していて素晴らしいです。音数多く攻撃的なパートではエディ・ジョブソンやダリル・ウェイ、スケール大きく聴かせるクラシカルなパートではSAGRADOのマルクス・ヴィアナあたりを想起させます。そのヴァイオリンと鮮やかなユニゾンを決めるキーボードも見事な技巧の持ち主で、芳醇に溢れ出すオルガン、凛と格調高いピアノ、シンセも駆使して豊かな色彩を描き出すプレイが圧巻。またそんな両者の躍動を支える、ヘヴィで野太いうねりを伴ったベースとタイトで力強いドラミングも特筆です。U.K.にも迫る技巧とテンションで駆け抜けるアグレッシヴなナンバーから、クラシックの高い素養を活かした清廉なシンフォまで、振れ幅自在に展開するサウンドに圧倒されること必至です。これぞヴァイオリン・プログレの新たな傑作!

  • TEE / TRANS-EUROPE EXPRESSION

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  • TOXENARIS / THIRD POLICEMAN

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    下記BANDCAMPページで視聴可能です。
    https://toxenaris.bandcamp.com/album/the-third-policeman

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