2018年10月10日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
スタッフ佐藤です。
今回は秋にこそ味わい深く響く(気がする)、情緒溢れるカンタゥトーレ作品をピックアップしてまいりたいと思います。
プログレ・ファンはもちろん、ロック・ファンやフォーク・ファンにもきっとお楽しみいただける名作揃いでお送りいたしますよ☆
数多くの伊ミュージシャンに影響を与えた巨匠カンタゥトーレですね。彼が育てたと言えるPFMのメンバーやフォルムラ・トレのA.ラディウスが参加した、あまりにも味わい深いカンタゥトーレ名盤。
ジェノヴァ出身、70年代にはサルデーニャ島に移り地中海音楽への接近を試みた不世出のカンタゥトーレ。島で隠遁生活を送っていた所を彼を慕うP.F.Mのメンバーに後押しされ、カムバックを果たした79年のライヴを収録。巻き舌ヴォーカルに痺れます!
これぞイタリア!と言いたくなる、熱くドラマチックに歌いこむ叙情派カンタゥトーレと言えば彼。訴えかけてくるような説得力あるヴォーカルがグッと胸に迫るんですよね~。
フォルムラ・トレ~イル・ヴォーロを率いた名ギタリストでありコンポーザーですね。この3rdソロ、哀愁たっぷりの低音ヴォーカルと情感豊かなアコギを軸とする味わい深いサウンドがじわっと滲みる逸品です。
聴き手の感情をかきむしる「詩情」と「ドラマ」。これぞイタリアと言える歌心いっぱいの傑作ですね。シンセサイザーのプレイからも西洋音楽の格調高さがみなぎってます。
キーボーディストとしても類まれなる才能に恵まれたカンタゥトーレによる75年作。多彩なキーボード群による重厚なアンサンブルと哀愁いっぱいのメロディーによるドラマティックなサウンドを聴かせます。本作録音直後に事故で他界してしまったのが惜しまれる、プログレッシヴなカンタゥトーレ名品。
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一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、イタリアのシンフォニックなカンタゥトーレ名作Gianni D’erricoの76年唯一作『ANTICO TEATRO DA CAMERA』をピックアップいたしましょう 。
のちにアメリカに渡り成功を収めたことで、彼の名前は知っている方も多いかも知れません。その彼のイタリア時代最後の作品である74年作3rd。感情の赴くままに発せられるような切々とエモーション溢れるヴォーカルと、その感情の起伏を引き立たせる渋くジャジーな演奏が秀逸な逸品です。
最初期のSTORMY SIXに在籍、ソロキャリアでは秀逸なカンタゥトーレ作品の数々を残してきた名ミュージシャンがCLAUDIO ROCCHI。センチメンタルな歌声、感情ほとばしるギター、深みのあるリリカルなピアノ。この溢れる叙情美をプログレ・ファンだけのものにしておくのはもったいない!
カンタゥトリーチェからは、彼女をピックアップ。当時日本でも紹介され、かなりの知名度を誇っていたそうです。フィル・マンザネラ、トニー・レヴィン、ジェリー・マロッタなど英国からの腕利きが多数参加した86年作!
伊バンドDALTONのヴォーカリストが亡き奥方への追悼を込めて制作した17年作なのですが、往年そのままの飾り気のない歌声が胸に迫る珠玉のカンタゥトーレ作に仕上がっています。これは70年代カンタゥトーレ名盤群と同列に聴かれるべき名品。
80年代より活動するイタリアのミュージシャンMox CristadoroがFabbio ZuffantiやFranco Mussidaらの協力を得て制作した17年作。Lucio Dalla、Franco Battiato、Claudio Baglioniなど名カンタゥトーレのナンバーを現代的なサウンドメイクでカバーした感動作となっています。
その他のカンタゥトーレ作品はこちらからチェックどうぞ☆
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偉大なるテノール歌手Tito Schipaを父に持つ、イタリアのキーボーディスト/ヴォーカリストによる74年作。繊細なギター・アルペジオと内省的で優美なヴォーカル&メロディによる弾き語りをベースに、バンド演奏とオーケストラがプログレッシヴなエッセンスを加えます。手数多くシャープでいてふくよかな温かみのあるドラム、「紡ぐ」という言葉がぴったりに切々と感情を表現するリリカルなギター、物憂い叙情を帯びたキーボード、格調高くクラシカルなストリングスからは、これぞイタリアン・ロックと言える聴き手の感情をかきむしる「詩情」と「ドラマ」が溢れています。20分を超える楽曲でのまるでクラシック!と言える鮮やかな構築美も見事。NEW TROLLSやFORMULA 3あたりの歌心いっぱいの楽曲が好きなら間違いなく気に入るでしょう。イタリアの歌心溢れる傑作。
80年代中期より、プログレ〜アンビエント〜オルタナ〜ハードコアなど時代と共に様々な音楽性のバンドに在籍し音楽活動を行ってきたイタリアのミュージシャンMox Cristadoroを中心とする新鋭バンドによる17年デビュー作。まず参加メンバーの豪華さに驚愕。奇才Fabbio Zuffantiに、PFMのギタリストFranco Mussida、YUGENのキーボーディストPaolo Bottaなど新旧イタリア・シーンを代表するミュージシャンが名を連ねます。内容も、カンタゥトーレの大御所Lucio DallaやClaudio Baglioni、Franco Battiatoなど往年の名ミュージシャンのナンバーを、現代のプログレッシヴな感性で蘇らせたユニークなものとなっています。オリジナルではシンフォニックなキーボード群をバックに抑えた表情で歌うL. Dalla「L’operaio Gerolamo」は、鋭いギターリフを中心に展開するモダンな質感のダークなシンフォ・ナンバーに、ピアノを基調に切々に歌われていたBaglioniの「Solo」は、メロトロンとヘヴィなギターをフィーチャーした重厚かつドラマティックなサウンドに、完成度の高い解釈で生まれ変わらせていて見事です。朗々と淀みなく歌い上げるスタイルからR. Coccianteを思わせるややダミ声で熱く歌い込むスタイルまで、各曲で多彩に声質を変化させて歌うヴォーカルも特筆。企画アルバム的な性格の作品ですが、原曲の良さを生かしつつモダンなダイナミズムとドラマ性を加えた、現代のイタリアらしいサウンドを堪能できる一枚です。
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