2017年8月10日 | カテゴリー:カケレコ中古棚探検隊,世界のロック探求ナビ
こんにちは。カケレコ・スタッフ増田です。
中古棚より「これは!」という作品をピックアップしてご紹介する「カケレコ中古棚探検隊」。
ようやく台風も過ぎ去り、太陽輝く灼熱の季節がやってまいりました。
爽やかな音楽で涼むのも良いけれど、ここはあえて情熱溢れるフラメンコのサウンドで夏らしさを楽しんでみませんか!?
ちなみにご存知の通り、フラメンコはスペイン南部のアンダルシア地方に伝わる伝統芸能。
我々のイメージでは赤いドレスを着たダンサーやフラメンコ・ギターのイメージが強いですが、実は『カンテ』と呼ばれる「魂の奥底から響くような歌唱」こそがフラメンコの神髄だそうです。
今回はそんなフラメンコをフィーチャーしたプログレを、中古棚より探してみました。
どうぞギターだけでなく、「歌唱」にも注目して聴いてみてください♪
まずは本場、スパニッシュ・プログレの中から3作品を紹介いたします!
フラメンコ・テイストのスペインらしさ溢れるバンドと言えば・・・やはりこのバンドですよね!
哀愁漂いまくりのスパニッシュ・ギター&ドラマチックなピアノ、気迫迫りつつも物悲しさを孕んだヴォーカル。
味わい深い伝統的なフラメンコ・スタイルかと思いきや、そこへスペーシーにうねるシンセサイザーが絡み合い、シンフォニックな広がりを感じさせます。
ダイナミックな展開もひたすらに胸を打つ、情熱的フラメンコ・シンフォ!
スペインの名ギタリスト、トーマス・ヴェガによる78年の1stソロ。
繊細かつメロディアスなフラメンコ・ギターを豊かなストリングスが彩り、フュージョン・タッチのテクニカルなエレキが舞う。
太陽まばゆい地中海の情景が浮かんできそうな、異国情緒感満載のスパニッシュ・ジャズ・ロック名盤です。
60年代に活躍したアングラ・ハード・グループSMASHのリーダーによる1stソロ。
アルバム前半は幻想的なヴォーカルに、アシッド感漂うヴァイオリンや異国感漂うシタールが飛び出すサイケ・フォーク。
後半はアヴァンギャルドな展開にジミヘンライクなファズ・ギター、叙情的なヴァイオリンにフラメンコ・ギターまで絡んでくるという盛り沢山な内容。
グァルベルトによる鬼気迫るカンテも見事!
次はスペイン以外からもチョイス!
なんと、まさかまさかのクイーン!
クイーンにもスパニッシュな曲はあるんです。
フラメンコに関わり深いスペイン以外のギタリストといえば、イエスのスティーブ・ハウが馴染み深いですよね。
特に彼がゲスト参加したクイーン「イニュエンドゥ」でのフラメンコ・ソロは強烈。
フレディ・マーキュリー存命中最後のアルバムということもあり、非常に壮大で魂のこもった作品です。
新鋭からも一作品をピックアップいたしましょう。
EL&Pやレ・オルメが好き?でしたら、このアメリカの新鋭は要チェックです。
プログレッシブなハモンドの旋律に絡み合う繊細なスパニッシュ・ギターの調べが新鮮!
最後に紹介するのはこの御大!
フラメンコ・ギターといったら名手パコ・デ・ルシアを語らずして終われない!
特にアル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリンと共演したこちらは伝説的名盤ですね。
三人の天才ギタリストによる、超絶技巧アコースティック・ギターの応酬!
手に汗握る臨場感、火花散る緊迫感……白熱のライヴ盤。
アンダルシアからの熱風を感じていただけたでしょうか?
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