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ローラ・ニーロ『ニューヨーク・テンダベリー』から辿る、「都会の孤独」を描いたSSW作品

こんにちは。スタッフみなとです。

今日は「都会の孤独」をテーマに作品をピックアップいたします。

地方でも都会でも、それぞれ「孤独」はあるかと思うのですが、音楽ではよく都会の方がが描かれているように思います。

色々な背景や事情を持った人が忙しく行き交う大都会で感じる、ひりひりとした孤独感。そんな情景をテーマにした作品たちです。

LAURA NYRO / NEW YORK TENDABERRY

都会の孤独といったらまずはこの人、ニューヨークはブロンクス出身のローラ・ニーロです。

幼いころに音楽に親しみ、ドゥー・ワップやジャズなど黒人音楽に熱中していた彼女の歌唱は非常にソウルフルでエモーショナル。

自身の激情をそのまま音にしたようなそのサウンドは、苦手な人も多いほどの激しさです。

生まれ育ち青春時代を過ごしたニューヨークで感じる孤独感や焦燥感を、ひりひりするような鋭い感受性で表現した『ニューヨーク・テンダベリー』は、なぜか時々引っぱり出して聴かずにはいられません。

「あなたは街のように見えるけど、私には宗教のように感じられる」…どんな思いで、若きローラはニューヨークで過ごしていたのでしょうか。

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ALLEE WILLIS / CHILDSTAR

ローラが青い感受性で都会を描いていたのに対し、アリー・ウィリスは一人きりで年を重ねた女性から見た都会を描いています。

こちらの74年作では、元天才子役の戸惑いと孤独をテーマにした表題曲をはじめとして、ジャケにあるような、長く都会で生活し働きながら人知れず涙を流している女性を悲哀たっぷりに歌っています。

「夜について考えながら昼を過ごしたのだけど、そしたら夜の間ずっと昼のことを考えて過ごすことになるって気付くべきだった」と、起きてから寝るまで常に独りでいる生活を実感たっぷりに歌います。

サウンドの方はR&Bプロデューサーのジェリー・ラゴヴォイがアレンジを手掛け、弦・管楽器が控えめに彩るポップスとなっており、アリーのちょとフニャフニャしたボーカルがとってもチャーミングです。

彼女はアース・ウィンド&ファイアーの楽曲など多数のヒット曲を作ったソングライターで、18年にソングライターの殿堂入りを果たしています。

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SUZANNE VEGA / SOLITUDE STANDING

都会の孤独と言えば、スザンヌ・ヴェガを忘れてはいけません。

ニューヨークで育ち、父親が作家だったこともあり9歳の時から詞を書き10代で作曲を始めました。

87年作の冒頭「Tom’s Diner」で、ダイナーで一人過ごす朝の情景をモノローグを繰り返すことによって淡々と描き、都会で生きる人の孤独を浮かび上がらせています。

「誰かが私を見ていた気がして顔を上げた/彼女はガラスに映った自分の姿を確認しているだけだった」と、「孤独」や「寂しさ」といった言葉を一つも使わずに、見事に「孤独」を表現。

アカペラながら、跳ねるようなリズムとスザンヌの毅然としたボーカルが心に残ります。

戸口に立つ孤独を黒い影が見えるほどに見つめた表題曲「Solitude Standing」も、ぞくぞくするような緊張感に満ちており素晴らしいです。

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JANIS IAN / BETWEEN THE LINES

こちらの楽曲は、具体的な「孤独」を描いています。

10代で早くもデビューし、天才少女と謳われたジャニス・イアン。

黒人少年と白人少女の恋を描いた内容の「Society’s Child」が60年代当時のアメリカに衝撃を与え、あまりに騒がれ過ぎたこともあり一時引退しますが、70年代半ばに復活し、今作は75年の復帰第二作です。

力強く澄んだ歌声と優しいアコースティック・ギターで、優しいメロディを奏でています。

悲しい内容の楽曲が多く、「冬の部屋」では冬を一人部屋で過ごす女性のやりきれない寂しさが描かれています。

「寂しくなったら隣の人の声を聞く/電話交換手が時刻を知らせてくれる/10セントあれば神様と話せる」などなど、孤独の情景をありありと歌うジャニス。

夜景から見える沢山の屋根の下には、こういう時を過ごしている人が沢山いるだろうな、と思わせます。

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次は男性アーティストです。

AL KOOPER / NEW YORK CITY (YOU’RE A WOMAN)

ニューヨークはブルックリン生まれ。

ボブ・ディランとのレコーディングやBS&T結成、レーナード・スキナードをプロデュースするなど、アメリカン・ロックの形成に大きく貢献したアル・クーパーは、69年からソロ作をリリースしています。

こちらは自身が生まれ育った街、ニューヨークをテーマにした71年作。

ニューヨークという大都会に焦がれながらも憎み、明かりに集まる蛾のように惹きつけられてしまう…そんな複雑な思いを、ピアノ弾き語りから始まってどんどんエモーショナルに上りつめる楽曲展開で見事に表現しています。

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LOU REED / TRANSFORMER

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドを離れ、デヴィッド・ボウイとミック・ロンソンとで作り上げた2作目のソロ作です。

性や人種、病歴や階級…様々にごった返す都会の裏街道。そこを孤独を抱えながら進む人たち、ひいてはリスナーに「ワイルドサイドを歩け」と繰り返すルー・リード。

「doo do doo do doo…」と耳について離れないドゥーワップ風スキャットが、孤独なはぐれ者の心に風を吹き入れてくれます。

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いかがでしょうか。少しでも楽しんで頂けましたら幸いです。

人を成長させもし、くたびれ果てさせもする「孤独」。音楽で味わってみるのも良いかもしれません。

LAURA NYROの在庫

  • LAURA NYRO / TIME AND LOVE: THE ESSENTIAL MASTERS

    ドラマティックな歌唱を持ち味とする米女性SSW最高峰の一人、00年編集の16曲収録ベスト

  • LAURA NYRO / ANGEL IN THE DARK

    晩年の94〜95年に録音された音源集、全16曲

  • LAURA NYRO / MORE THAN A NEW DISCOVERY

    記念すべき1stアルバム、67年リリース

  • LAURA NYRO / ELI AND THE THIRTEENTH CONFESSION

    ソウル/ゴスペルの素養を窺わせるドラマチックな歌唱が持ち味の米女性SSW/ピアニスト、68年発表の代表的傑作2nd!

    キャロル・キングやジョニ・ミッチェルとともに60〜70年代のアメリカを代表する女性SSW。68年作の2nd。キャロル・キングに通ずるR&Bやソウルからの影響が色濃い洗練された感覚、そしてジョニ・ミッチェルばりの奔放さや色鮮やかさとを併せ持つスタイルは、ただ一言、孤高。自由自在に転調やテンポ・チェンジを繰り返すソングライティングもまた鮮烈です。68年にこれほどまでに瑞々しくも崇高な作品が生まれていたとは。60年代の米ロック屈指と言える傑作。

  • LAURA NYRO / NEW YORK TENDABERRY

    69年作、最高傑作の誉れ高き3rdアルバム

    キャロル・キングやジョニ・ミッチェルとともに60〜70年代のアメリカを代表する女性SSW。69年作の3rd。自由奔放で瑞々しい2ndに比べ、オープニングから深遠なサウンドに驚きます。ニューヨークの喧噪がフッと立ち消え、スローモーションのモノクロへと景色が崩れていく中、静かに立ち上がるような静謐なピアノ。重厚かつ凛としたヴォーカル。録音当時、まだ22歳とは思えない、魂をえぐるような底知れる表現力はただただ圧倒的。前作『イーライと13番目の懺悔』と並ぶ代表作であり、60年代の米ロック屈指の傑作。

  • LAURA NYRO / GONNA TAKE A MIRACLE

    ゴスペル/ソウルの流れを汲むドラマティックな歌唱が魅力の米SSW、71年作

  • LAURA NYRO / MOTHER’S SPIRITUAL

    米女性SSW最高峰の一人、トッド・ラングレンが参加した84年作

  • LAURA NYRO / LIVE / THE LOOM’S DESIRE

    93年と94年のライヴを収録

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JANIS IANの在庫

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LOU REEDの在庫

  • LOU REED / ORIGINAL ALBUM CLASSICS(1972-1976)

    72/72/73/74/76年作収録

  • LOU REED / AMERICAN POET

    72年NY公演、全12曲

  • LOU REED / BERLIN

    73年リリースの3rd、最高傑作ともされる名盤

    73年発表、初期LOU REEDの最高傑作として名高い作品。ALICE COOPERやPINK FLOYDの『WALL』を手掛けた、ボズ・エズリンによる演劇歌劇風な作風。廃頽の街、ベルリンを舞台に、主人公と女性、ともう一人の男の三角関係がもつれて行くというストーリー。女性は誰の子かも分からない子供を産み、ドラッグに溺れてしまう。後半へ行くほど次第に狂気と緊張感が高まって行き、悲鳴や泣き声がストリングや炸裂音とともに螺旋を描いて昇ってゆく様を聞いていると、思わず普段は気にすることのない、深い世界の深淵を覗き込むかのような錯覚に襲われ、眩暈を覚えるかのような恐ろしさがあります。あまりにも表現力に富んでいるので、精神的に不安定な気分の方には正直お薦め出来ないほど。特異な妖気を放った大傑作です。

  • LOU REED / SALLY CAN’T DANCE

    74年ソロ4th

    • BVCM37729

      紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、内袋付仕様、定価2200+税

      盤質:傷あり

      状態:良好

      帯有

      帯に若干汚れあり

  • LOU REED / METAL MACHINE MUSIC

    75年発表の問題作

  • LOU REED / LIVE IN ITALY

    83年ローマでのライヴ音源、充実したメンバーによる圧倒的なパフォーマンスに心奪われる全14曲

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