2020年3月6日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: ブリティッシュ・ロックプログレ
スタッフ増田です。
荘厳なメロトロンやオーケストラの導入、また「コンセプト・アルバム」の製作にいち早く取り掛かり、英国プログレの礎を築いたグループといえばムーディー・ブルース。
今回はそんな英国プログレ真の原点、ムーディー・ブルースを起点に、荘厳で叙情的なメロディが溢れる英米のディープなロック作品をご紹介してまいります!
最初にご紹介するムーディー・ブルースのアルバムは、ちょうど50年前1970年にリリースされた彼ら6枚目のアルバム『クエスチョン・オブ・バランス』。次作『童夢』の影に隠れがちですが、こちらも全英1位を獲得した大ヒット作なんですよね。「Question」や「And the Tide Rushes In」など、ポップかつ気品たっぷりのメロディ溢れる名曲揃いの一枚!
後にディープ・パープルで活躍するグレン・ヒューズが在籍していたグループはご存知? ムーディー・ブルースのTHRESHOLDレーベルよりリリースされた70年作1st。2nd以降はハード・ロック色を強めますが、本作では、陰影に富んだ雰囲気と叙情性が滲むいかにも英国的なアンサンブルが堪能できる逸品です。ハイトーンの歌声も見事ですね。
THRESHOLDレーベルつながりでこちらもご紹介。ムーディー・ブルースのドラマーGraeme EdgeとガンのAdrian Gurvitzによる、極上のメロディアス・ロック・バンド!ムーディー・ブルースはもちろん、ELOのファンも是非!
クラシカルで荘厳なブリティッシュ・ロックなら、このドがつくマイナーなグループ74年作も良いですよ!内省的でメランコリックで、なおかつ格調高くハードで。この一曲、グッと来ますねえ。
こちらも超マイナーですが、これぞブリティッシュと言える陰影とくすんだトーンが味わえる名作。70年代ブリティッシュ・ロック・ファンならマスト・アイテム!
こちらは68年に録音されながらお蔵入りとなってしまった幻の音源。しかし内容は、初期ピンク・フロイドやキャラヴァンやムーディー・ブルースを彷彿させるサイケ/アート・ロックの逸品!しかも1曲ではキャリア最初期のスティーヴ・ハケットが参加!
次は米国ながら英国に通ずる繊細な叙情性がたっぷり詰まった作品をご紹介!サイケ・ポップを土台に、ムーディー・ブルースやイングランド『GARDEN SHED』に通ずる幻想性を加えたようなサウンド!?この米サイケ・プログレ、ブリティッシュ・ロック・ファンなら心ときめくこと必至ですよ~。
存在感あるストリングスとハープシコードによる気品ある演奏、陰影に富んだメロディ、哀愁溢れるヴォーカル&コーラス。米国産ながらムーディ・ブルースやファンタジーといった英国の叙情派グループを彷彿させるアンサンブルが素晴らしい!後にメロディック・ロック/AORの名バンドDAKOTAを結成するメンバーによる71年唯一作!
最後はオーストラリアの74年作。ムーディー・ブルースも彷彿とさせる幻想的で叙情たっぷりの歌メロに、EL&Pやリック・ウェイクマンのソロに通ずるファンタスティックなキーボード・アンサンブル。米NO.1ヒットも放ったMEN AT WORKの最初期キーボーディストがMAW以前にリリースしていたソロ作品なのですが、英国ロック・ファンは必聴!
いかがでしたか?皆様にぴったりの一枚が見つかれば幸いです!
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自主制作された作品やマイナーなレーベルからひっそりとリリースされた作品。そんな作品たちの中にもメジャー・クオリティな作品がゴロゴロ眠っているのが我らが英国ロックの深い森。VertigoやHarvestの人気作を聴き終えた後には、ドワーフでも出てきそうな森の奥の奥の方へと進んでみてはいかが?
ロジャー・チャップマン率いるバンド、ファミリーが設立したレーベルRAFTより74年年にリリースされた唯一作。声を張った力強い歌声、David Bowieを想わせるセンシティヴな歌声ともに魅力的な存在感あるヴォーカル。内省的でメランコリックなメロディ。バンドによるコシのあるハード・ロック・アンサンブルと、全編にフィーチャーされた艶のあるストリングス・アレンジとが見事にかみ合った、荘厳でドラマティックなサウンドが印象的。英国叙情が堪能できるブリティッシュ・プログレの名作。プロデュースは、ロジャー・チャップマン!
後にDEEP PURPLEで活躍するGlenn Hughesの在籍で知られるグループ。MOODY BLUESのJohn Lodgeのプロデュースで70年にTHRESHOLDレーベルからリリースされたデビュー作。MOODY BLUES、KALEIDOSCOPEなどに共通するサイケデリックでプログレッシヴなパートを軸に、LED ZEPPELINなどハード・ロックのエッセンスをブレンドしたダイナミックな展開が聴き所。幅広い楽曲を自在に歌い上げるGlenn Hughesのハイ・トーン・ヴォーカルは見事。2nd以降はハード・ロック色を強めますが、本作では、陰影に富んだ雰囲気と叙情性が滲むいかにも英国的なアンサンブルが堪能できます。ブリティッシュ・ロックの名盤。
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