2019年11月6日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。スタッフみなとです。寒くなってまいりましたね。風邪など召されませんよう…
さて今日は、「ブリティッシュ・アシッド・フォーク特集」というテーマで作品を取り上げてまいります。
どうぞお付き合いください。
まずはこちらから。
マイク・ヘロン、ロビン・ウィリアムソンという一筋縄ではいかない二人によるグループ。
宗教や神話をコンセプトに、シタールやハープシコード、フニャフニャなボーカルがゆらゆら揺れています。英国のストレンジなフォーク、代表格。
72年アシッド・フォーク大名盤『DREAMING WITH ALICE』で知られるマーク・フライ。
復帰第2作目となる11年作です。
ポロポロこぼれるようなピアノの音、アコースティック・ギターの優しい響き。そして変わらぬ「心ここにあらず」なボーカル。
別次元に連れていかれるようなアルバムです。
のちにJONESYを結成するJones兄弟在籍のバンド、71年唯一作。
フォーク・ロックだったり、サイケデリック・ロックだったり、ハード・ロックだったり…、煮え切らなすぎるところが愛おしい!
どんよりとしたアシッド・フォーク・ナンバーもありますよ。
元カレイド・スコープの中心メンバー、96年作。
アコースティック・ギターやピアノに、おぼろげなシンセサイザーが被さり、頼りなげなボーカルが響きます。
アコギによる素朴なバッキングをベースに、ストリングスやフルートが美しい旋律を奏でるブリティッシュ・フォーク・ロック。
時折静寂を破るファズ・ギターが、叙情的なメロディーとの相克を魅せる作品です。
英国北部のウェスト・ヨークシャー州リーズ出身、男性デュオを中心としたグループ。
今作の特徴は、様々な民族楽器を駆使した風変わりで幻想的なアンサンブルです。
コンガやボンゴのポコポコしたリズム、フルートやサックスのユラユラした響き…頭のネジが1本ずつ緩んでいくような、まどろみ英国アシッド・フォーク。
気だるいアコースティック・ギターのストロークと虚ろな男女ヴォーカル&夢見心地のメロディーというスタイルの英国アシッド・フォーク・グループ。彼らのラスト・アルバムとなった75年作の4th。リコーダーやフルートによる幻想性がまた絶品の味わい。
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
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最高傑作と評される71年作。英国に伝わる童謡を元にして制作されたブリティッシュ・フォーク作品で、ファンタスティックな中にも、どこか物憂げな雰囲気や暗さがあるのが、いかにも英国的。ドリーミーかつ深みのある歌声と格調高いメロディには、「孤高」と言えるような芯の強さがあります。傑作です。
71年発表の1stアルバム。フォーク、クラシック、現代音楽がごちゃ混ぜになったサウンドは唯一無比。フィーメール・ヴォーカルによる格調高く美しい曲に酔いしれていると、突然穏やかな空気を切り裂くヴァイオリンの狂気のフレーズにただただ驚き。これはかなり一筋縄ではいかないアルバムです。ヴァイオリン、フルート、オーボエなどのクラシカルな楽器も、このバンドにかかれば全く別次元の発音器。伝統や時代を超越したサウンドは驚異的です。これぞ孤高の名作。
廃盤、紙ジャケット仕様、8cmCD付き仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック1曲、定価3200+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
帯に若干色褪せあり
22曲入りベストアルバム。完全未発表の「TWO OF A KIND(BBC音源)」「BOB DYLAN’S BLUES」など、レア音源満載。
71年作の1st。ISBを想わせるマーティン・コッカーハムの屈折したヴォーカルと透明感溢れるトラディショナルな佇まいのバーバラ・ガスキンのヴォーカルとの対比が個性的。調子っぱずれなヴァイオリンなど、2nd、3rdに比べアシッド臭漂うサウンドが印象的。
72年作。バーバラ・ガスキンの美しい歌声が際立つ2作目は、英国的でポップなメロディをロック色の強いサウンドで展開した彩り豊かな至福の1枚。
HATFIELD AND THE NORTHにコーラス参加することになるBarbara Gaskinを擁した英国トラッド・フォークの名バンドの73年2nd。FAIRPORT CONVENTIONのDave Mattacksなどをバックに従えた本作は、TUDER LODGE、MELLOW CANDLEと並んで英国トラッド・フォークの「三種の神器」と言われる名盤であり、ジャズ寄りのアプローチやフルート、チェロなどで彩るサウンド、10分を超える楽曲の採用やRENAISSANCEを髣髴とさせるプログレッシブなアプローチなど引き出しが多く、英国然とした儚げな雰囲気も持った傑作です。
盤質:傷あり
状態:良好
若干スレあり、小さいケースツメ跡あり
MELLOW CANDLE、TUDOR LODGEとともに「英国フォーク三美神」と呼ばれるブリティッシュ・フォーク・ロックを代表するグループ。オリジナル・アルバムは、3枚ともに英フォーク/トラッドを代表する名盤で、透明感溢れるバーバラ・ガスキンの歌声、リリカルなアコギを中心にフルートやストリングスをフィーチャーした英国的叙情性豊かなアンサンブルなど、どこをとっても気品に満ち溢れるサウンドは絶品。
盤質:無傷/小傷
状態:良好
2枚中1枚傷あり
GRAHAM HEMINGWAYとANNE HEMINGWAYによるフォーク・デュオが70年に発表した唯一の作品。幽玄なアコースティック・ギターの調べ、ダルシマーの物憂げな響きが完全に「あちらの世界」なアシッド・フォーク。朴訥とした男性Voとクリアなハイトーンが美しい女性Voによるハーモニーはあまりに素晴らしく、必死に「こちら側」にとどまろうとしても、2、3曲聴き進めるともう完全に目も虚ろで、気持ちよく「あちら」の住人になってしまいます。英アシッド・フォークを代表する傑作。
JohnとShirleyのTurk夫妻を中心とする男2女2の4人組ブリティッシュ・フォーク・バンド。70年のライヴ・アルバムに続き72年にリリースされた1stスタジオ・アルバム。躍動感のあるドラムとよく動くメロディアスなベースによるリズムをバックに、アコギやマンドリンがメロディアスなアルペジオやリードを奏で、グロッケンシュピールやリコーダーが陽光のようなキラメキを添えるアンサンブルが印象的。清楚な女性ヴォーカルと誠実さが伝わるバリトン・ヴォイスの男性ヴォーカルによるハーモーニーもいい感じです。メロウ・キャンドルのフォーク・ロックな曲やトレイダー・ホーンあたりが好きなら気にいるはず。明朗なサウンドが心地いい快作です。
英国の2組の夫婦によるグループ、75年作。控えめにかき鳴らされるアコギにエレキがファジーに絡んだところで、フルートがふわりと加わっていき、素朴な男女ボーカルが宙を漂います。耳に心地よいのですが、ミニマムなギターワークがトラッド調のメロディーに少し尖ったポップさを加えており、独特の味わいを醸し出しています。トゥリーズやスティーライ・スパンをもっと軽やかに、ポップにした感じです。A面は自作曲、B面はトラッドのカバー。
英国北部のウェスト・ヨークシャー州リーズ出身、男性デュオを中心としたグループ。今作の特徴は、様々な民族楽器を駆使した風変わりで幻想的なアンサンブルです。12弦ギターがかき鳴らされ、コンガやボンゴのポコポコとしたリズムにのって朴訥としたボーカルが響き、その上をフルートやリコーダー、テナーサックス、チャンターなど多様な管楽器が浮遊感ある音色で縦横無尽に行き来します。聴いていると頭のネジが緩んでしまうような、不思議な音楽体験が得られます。トラッド色はあまりなく、少し陰りのあるストレンジなメロディーが次から次へと押し寄せて来る様子は、FORESTやDR. STRANGELY STRANGEにも近い、まどろみヒッピー・フォークと言える作品です。
70年にVertigoレーベルよりリリースされた2ndアルバム。一聴した感じでは、ヘロヘロのヒッピー・フォークだった1stに比べ、バンド演奏がカチッとまとまり、ロック的な要素が増しています。あのゲイリー・ムーアもゲスト参加してますし。ただ、よ〜く聴くと、相変わらず音をはずしまくりのリコーダーや素人丸出しのオルガンが「心ここに在らず」な雰囲気を醸し出しています。「しっかり歌いなさい」としかりたくなるほど弱々しいヴォーカルも実に愛らしい。「いなたさ」全開、英国フォーク・ロックの愛すべき傑作。
71年にDERAMレーベルより発表された彼ら唯一の作品。いきなりBYRDSの「SO YOU WANT TO BE A ROCK N ROLL STAR」のカヴァーを持ってくるあたり、アメリカン・フォーク・ロックへの思い入れが伝わってきますが、2曲目からのオリジナル曲もBYRDSそのままのようなハーモニーを活かしたフォーク・ロックでびっくり。オリジナリティという点では今ひとつですが、英国然とした叙情的なメロディー・ラインの美しさや抜群のコーラス・ワークなど、曲の完成度だけを取れば本家を凌ぐ瞬間もあるような素晴らしい出来栄え。
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