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哀愁の南十字星(フォー・モーメンツ)

セバスチャン・ハーディー

PHCR4207() 【94年発売CD】

定価1748+税。

評価:47 3件のレビュー

マリオ・ミーロのエモーション溢れるギターを聴くと、オーストラリアの雄大な自然風景がイマジネーション豊かに立ち上ってきます。それを優しく支える幻想的なメロトロン・ストリングスの調べもまた絶品。豪プログレの頂点に位置する名盤ですね。

オーストラリアを代表するプログレ・グループ、邦題「哀愁の南十字星」という邦題が全てを物語る、雄大でメロディアスなシンフォ傑作、75年1st

ヨーロッパ大陸から遠く離れた南半球はオーストラリアから登場したグループによる75年デビュー作。当時若干20歳のMario Milloによる甘く切ないギターは泣きメロを連発し、雄大なオーストラリアの大地を想起させる不自然さの無いバンド・アンサンブルはドライに響き、大陸の朝焼けを想起させる映像的なメロトロン・ストリングスの幻想で魅了する、全てが完璧なランドスケープを描き切った大傑作です。邦題「哀愁の南十字星」というタイトルが全てを象徴するような、緩やかな時の流れを感じるシンフォニック・サウンドであり、プログレッシブ・ロックを語る上で外すことの出来ない名盤です。

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曲目リスト

アーティスト名と曲名を元に、CDデータベースから曲目を自動取得しています。ボーナス・トラックなどが反映されず、実際のCDとは曲目が異なる場合がございます。ご了承ください。

1. グローリー・シャル・ビー・リリースト
2. 夜明け
3. ジャーニー・スルー・アワ・ドリームズ
4. エブリシング・イズ・リアル
5. ロザンナ
6. 哀愁の南十字星

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  • TAI PHONG 『TAI PHONG』

    ベトナム系フランス人兄弟を中心とするフレンチ・プログレの代表的グループ、75年デビュー作

  • PULSAR 『HALLOWEEN』

    フロイド、クリムゾンからの影響を取り込んだ、アーティスティックなフレンチ・プログレの傑作、77年作

  • HAPPY THE MAN 『CRAFTY HANDS』

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  • FOCUS 『AT THE RAINBOW』

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レビュー一覧

評価:5 オーストラリアのプログレ作品と言えばコレです(1 拍手)

yes_90125さん レビューをすべて見る

1975年と言えば、まだAir SupplyやMen At Workもメジャーになっていなかったし、オーストラリア発のアーティストとして知られているのはBee GeesとOlivia Newton-Johnくらいだったのではないかと思う。
80年代以降のアーティストの活躍を知っている音楽ファンはそんな印象を持っていないと思うが、当時はプログレどころかオーストラリアの音楽シーンそのものがあまり注目されておらず、ロック未開地、ロック後進国的な位置付けだったような気がする。

そんな時代のオーストラリアに登場したのがSEBASTIAN HARDIE。
その後もいくつかのバンドが紹介されてきていると思うが、オーストラリアのプログレ・バンドと言えば、やはり最初に頭に浮かぶのはSEBASTIAN HARDIEなのではないだろうか?
半世紀近く前に発売された作品にも関わらず、ファンにそれだけ強い印象を残しているデビュー・アルバムが本作。
もちろん、未開地探索的なマニアック嗜好で評価されているわけではない。
テクニカルな部分を前面に押し出すタイプではないけれど、Mario Milloの甘いギターとキーボードの美しいメロディはいかにも日本人好み。
彼らが残した2枚のアルバム(その後、再結成されて新作を発表している)はどちらも甲乙つけがたいが、まずはこちらから・・・。

ナイスレビューですね!

評価:5 プログレの美味しいところ。(0 拍手)

easy livin’さん レビューをすべて見る

昔から普遍的な良さで名盤として間違い無いプログレ初心者も安心の1枚。プログレ聞いてみたいけどどれが無難か解らない人への最初の道しるべ。キングレコードがユーロピアンロックコレクションシリーズ第一回目以前から知られズバリ有名。タイフォン1st、2ndと同様に日本人受けする一家に1枚のプログレ、これイイジャンで全てカタがつく万人納得の良さです!名盤としての礎。

ナイスレビューですね!

評価:4 闇なき哀愁(0 拍手)

purebluesさん レビューをすべて見る

オーストラリア出身プログレバンドの1st。1975年作。

初めてこのアルバムを聞いたとき、なんとなく違和感を感じた。それまで聴いていたクリムゾンやフロイドとは違う何か。その正体がずっとわからなかった。

だが、今ならわかる。このバンドには闇がないのだ。
70年代のプログレバンドには何かしら得体のしれない「闇」があり、それが何とも言えない魅力であった。フロイドやVGGなんてもう真っ暗闇であったわけで、そこから出てくる音楽に夢中になったわけである。

しかしこのバンドときたら、やたらポジティヴなのだ。
泣きのギター、哀愁のメロディ、見事なアンサンブル。それらから感じるのは英国ロックにあった深い森ではなく、広大な砂漠に沈む夕日の美しさであったりする。1曲目のイントロなんて「宮殿か?!」と一瞬色めき立つのだが、数秒で全く違うことに気付く。同じメロトロンなのに...
結局はオーストラリアという彼らの出自が要因なのだと思う。慟哭や血涙ではなく、希望と感動の涙。それもまた、いつのまにか大好きになった。

ナイスレビューですね!