2022年2月16日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
日に日に日が伸びていますが、朝はまだ霜が降りて一面真っ白です。すでに夏の暑さが待ち遠しいです。今回は多くの若者が集まってきたサイケデリック・ロック発祥の地、サンフランシスコで誕生したサイケ作をピックアップいたします!
サンフランシスコと言えばやっぱりシスコ・サイケ!まずはシスコ産正統派サイケ・バンドの67年デビュー作。他のシスコ勢と比べるとセールス的にも知名度的にも成功しなかったバンドですが、実力という点ではすでにデビュー作の時点で、他のバンドを寄せ付けない完成度!
そしてシスコ・サイケといえばJEFFERSON。伸びやかに躍動するギターやベースのアンサンブルと、どこかエキゾチックなグレイス・スリックの歌声がたまりませんよね!
そんなJEFFERSONらにも先んじてステージにLSDやライト・ショウを持ち込んだ「シスコ・サイケ」の元祖と言えるのが彼ら。後に「フォーク・ジャズ」を生み出すダン・ヒックスが在籍していたことでも知られています。カントリー・テイストとアシッド的酩酊感が混ざり合ったサウンドが流石ですね…。
こちらも69年のシスコ・サイケ名作。後にブルー・チアーに加わるゲイリー・リー・ヨーダー&デナー・パッテンのツイン・ギターをフィーチャーしたヘヴィ・サイケ・バンドですが、ドロドロとした雰囲気はなく、サザン・ハードに通ずる陽気でキャッチーなサウンドを聴かせてくれます。
BLUE CHEERといえば元祖HR/HMと言えるヘヴィ・サイケでおなじみですが…あれ!?ストーンズみたい!?メンバーチェンジを経てルーツ色濃厚なサウンドに変化したBLUE CHEER解散前最後のアルバム。
ヘヴィなハード・ロックに接近しつつ、いかにも西海岸らしい爽やかさと哀愁も湛えたサウンドが実にグッと来るな~。ヨーマ・コウコネン&ジャック・キャサディがジェファーソン・エアプレインを脱退した直後に制作された74年作。
実はサンタナもサンフランシスコで結成されたバンド。情熱的なラテン・パーカッション、地を這うグルーヴに官能的でエモーショナルなギター。このデビュー作の1曲目から既に、「ラテン・ロック」のスタイルが完成されていますよね!
「シスコ出身の3人組でブルーチアーなどを連想してしまうが、それほどサイケでも大音量でもいない。ダルというかストーンした感じがあり、そこがなんかスルメのように、聴きかえすたびに癖になる感じである。」by HAPPYSADさん
マイナーだけどジェファーソン・エアプレインやクイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスにも負けてないじゃないか。オープニングの揺らめくコーラスワークからアシッド感溢れる絶品サイケデリア!
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60年代後期、米西海岸で沸き起こったサマー・オヴ・ラヴを象徴する彼らの2nd。67年2月リリース。歌唱、ルックスともに圧倒的な存在感を放つGrace Slickが本作より加入。メインヴォーカル時にとる、一度聴いたら耳から離れないほど強烈なビブラート歌唱。バックヴォーカルとしても男性陣と見事に溶けあった流麗なコーラスワークを聴かせてくれます。歌唱もさることながら、Graceがもたらした最大の功績は、自身作「White rabbit」に顕著であるように、バンドにサイケデリックな要素を持ち込んだこと。そうしたバンド的な意義、そして西海岸サイケデリック・カルチャー全盛期の象徴としての時代的な意義。その互いを兼ねそなえた大名盤。名曲「Somebody to Love」収録。
サンフランシスコ出身、ブルージーなサイケデリック・ロック・トリオ。69年作の1st。スロー〜ミディアム・テンポの引きずるように重たいリズム、ソウルを感じる雄弁なブルース・ギター、エモーショナルなシャウトが存在感抜群のヴォーカルによるアンサンブルは一体感抜群。畳みかける部分と「間」の部分との駆け引きが絶妙。こりゃかっちょ良い!ブルース・ロック・ファンは聴いて損は無い好グループです。
64年に結成され、グレイトフル・デッドやジェファーソン・エアプレインに先駆けた「シスコ・サイケ」の草分け的存在として名高いグループ、69年唯一作。西部劇風の衣装を身に纏い、いち早くステージにLSDやライト・ショウを持ち込んだグループとのことで、一体どんな奇抜なサウンドが飛び出すのかと思いきや、曲調は意外にもカントリーやブルーグラス・テイストを取り入れた爽やかなフォーキー・ロック。しかしながらよくよく聴いていくと、ヴォーカル&コーラスはどこか心ここにあらずだし、演奏もなんだかフワフワしているし、突如フリーキーなサックスが入ってきたりするし…。後半からはリズムが不安定に変化する実験的な楽曲「Doubtful Walz」や7分に及ぶダウナーなジャム「Alabama Bound」など、アシッド臭漂う楽曲が増加。軽快な中にも散りばめられたサイケな実験性、流石はシスコ・サイケのレジェンド…と唸らされる、サイケ・ファンには堪らない名盤です。
67年にイリノイ州はシカゴで結成されたサイケデリック・バンドの68年リリースの2作目。本作制作時、バンドはサンフランシスコを拠点に活動していて、録音もサンフランシスコで行われました。まったりとしたフォーク・ロックを基調に、チープなオルガン、ツリーチャイムのキラキラした音やストリングスなどのアレンジが光り、妖しい万華鏡の音世界を生み出します。高音担当のメンバーがいるコーラス・ワークも特筆。1曲目から揺らめくやや呪術的なコーラス・ワークで酩酊感たっぷり。マイナーですが、ジェファーソン・エアプレイン、クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスなどシスコを代表するバンドにも負けない好グループ!
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