2011年7月1日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ:
皆さん、こんにちは。
芹沢聡一郎です。本日はいよいよ夏到来!7月1日ですね!
今日はココに、カケレコの直近一ヶ月に売れた新品CDのカケレコ・チャートをご紹介…!
カケレコ・チャートは、カケレコのお客様ならでは!の不思議な唯一無二チャート!
皆さんからの評価が高いアイテムばかりですので、まだ未知のアイテムがあれば、是非チェックしてみて下さい!
ユダヤ人メンバーがいるボストン出身のプログレ・グループ、72年作、無国籍プログレの逸品、傑作です!
ボストン出身のプログレ・グループ、72年作。主要メンバーにユダヤ人が居て、ユダヤの伝統音楽のエッセンスを感じさせるのと、ヴァイオリン奏者、サックス&フルート奏者が居るのが特徴。音を聴いてびっくり。これは素晴らしいです。ジャズの素養を感じさせるシャープ&タイトなリズム隊が変拍子を自在に操りスピーディーにめくるめく展開。ヴァイオリン、サックス、フルートがフィーチャーされていて、時にユニゾン、時にそれぞれがリードを取り、ダイナミックかつしなやかなサウンドを繰り広げます。ちょっとクリス・スペディングを彷彿とさせるような音数少ないながらセンス抜群のギター、どこかジェスロ・タルのイアン・アンダーソンを彷彿とさせるヴォーカルも印象的。ユダヤの伝統音楽のエッセンスといっても土臭さや聴きづらさはなく、もの悲しく艶やかなトーンが全体を覆っています。アメリカ的な単純明快さはなし。無国籍プログレの傑作。素晴らしい!
これでもかと叙情性溢れるファンタスティックな北欧シンフォ、名作!
スウェーデンのメロディアス・シンフォ・グループ。05年のデビュー作。FLOWER KINGSのTomas Bodinによるプロデュース。アコギのアルペジオをバックに、キーボード、フルート、ピアノ、エレキが控えめながらリリカルなフレーズを奏でるファンタスティックなアンサンブルがなんとも素晴らしい。夢見心地の優美なメロディも絶品に一言。1音1音の響きを確かめるように丁寧に編み上げた精緻でいて暖かみ溢れるアンサンブル。アルバム全編を貫く叙情性。メロディ好きにはたまらない逸品です!(一部ノイズが入っている箇所がありますが、マスターに起因するものです)。
これでもかと叙情性溢れるファンタスティックな北欧シンフォ、名作!
スウェーデンのシンフォニック・ロック・グループ、08年作2nd。柔らかく広がるメロディアスなキーボード、流麗なピアノ、繊細なタッチのアコギ。ヘヴィさは無く、手工芸品のように丁寧に音を編んだファンタスティックなアンサンブルが持ち味。ただ、緩さは無く、キメのパートでのドラマティックさと優美さは、GENESISにも負けていません。親しみ溢れる歌声のヴォーカルと優美なメロディ、そして卓越したコーラス・ワーク。とにかくアンサンブルのどこを切っても、叙情性がとめどなく溢れ出ます。70年代の作品と言われても分からない、温かみ溢れるサウンドもアンサンブルの魅力を一層引き出しています。北欧シンフォの名作。2枚組。
ベルギー産オルガン・ロック、70年作、CRESSIDAやTRAFFICのファンにオススメ!
WATERLOOやIRISH COFFEEなどと共に、70年代初期に活躍したベルギーのグループ。原盤はレアで数万円で取引される70年作。優美でポップなメロディ、叙情溢れるコーラス・ワークによる60年代的なパートと、CRESSIDAなどVERTIGO勢に通ずるオルガンやフルートをフィーチャーしたプログレッシヴなパートとが印象的なオルガン・ロック。レーベル解説には、初期JETHRO TULL、TRAFFIC、MOODY BLUES、CRESSIDAのファンにオススメ、と書いてありますが、確かにその通り。60年代サイケ・ポップの残り香と、ジャズ、クラシック、ハード・ロックのエッセンス。好作品です。
全員がセッション・ミュージシャンというイギリスの技巧派バンド、70年の唯一作、グルーヴィーかつ格調高い逸品
全員がセッション・ミュージシャンというイギリスの技巧派バンド、70年の唯一作。タメが効いていてスケールの大きなリズム、グルーヴィーに弾き倒すオルガンからリリカルなピアノまでセンス抜群の鍵盤、艶のあるクリーン・トーンのカッティングがカッコ良すぎるギター!R&Bフレイヴァーいっぱいにグルーヴィーなんですが、土臭さはまったくなく、格調高くしなやかなのが印象的。映画音楽のような管楽アレンジも見事。う~ん、素晴らしい。印象的なジャケットはキーフ。デジパック仕様。
クラシック・ギター&サックス&フルート奏者を中心とするグループ、クラシカル&ジャジーなインスト・プログレ
クラシック・ギター&サックス&フルート奏者のYoel Schwarczを中心とするプロジェクト・グループ。71年にRCA VICTORよりリリースされた作品。繊細に紡がれるクラシック・ギター、荘厳なハモンド・オルガン、美しい調べを奏でるフルートによるクラシカルなパート、ジャジーなドラム&ベースにオルガンが淡くむせぶジャズのエッセンスあるパート、格調高くチェロをフィーチャーした室内楽的なパートなど交錯するクラシカル&ジャジー&フォーキーなインスト・プログレ。
これでもかと叙情性溢れるファンタスティックな北欧シンフォ、名作の1st&2ndに継ぐ、大傑作3rd!
スウェーデンのシンフォニック・ロック・グループ、2010年作3rd。もう1曲目のイントロから必殺!コロコロとしたトーンの愛すべきリリカルなピアノではじまり、ハーモニカがそっと叙情を添えるイントロ。こんなファンタスティックで郷愁を誘うサウンドってそうそうありません。そして、透明感と親しみやすさに溢れたヴォーカルがハートウォーミングなメロディを伸び伸びと歌う。キーボードが柔らかく広がり、哀愁のオルガンが入り、そしてドラムがビートを刻み出すと、もうこのグループから溢れる叙情が聴き手の全身を幸せいっぱいに満たします。左から右からと聴き手を包み込むコーラス・ワークも見事!2曲目も躍動感いっぱいのイントロからもう素晴らしすぎます!心躍るリズムをバックに、ヌケの良いトーンのギターがどこまでも上っていくように美しいメロディを奏で、キーボードとコーラス・ワークが空間をパーっと広げる。フックのあるメロディがまたなんという素晴らしさ!3曲目も賛美歌のようなイントロからグッときてしまいますし、このまま行くとレビューがとんでもない長さになりそうです。1st、2ndも傑作&カケレコのベストセラーでしたが、本作もそれを上回る極上のメロディとアンサンブルに溢れた大傑作!凄い作品です。
エストニアのジャズ・ロック・グループ、2010年作4th、ずばり名作!カンタベリーのファンは是非
エストニアのジャズ・ロック・グループ、2010年の4thアルバム。手数多くシャープでアグレッシヴなリズム隊、流麗なフェンダー・ローズ、たおやかに飛翔するサックス!リズム隊の硬質さとエレピや管楽器のしなやかさとのバランスが絶妙。カンタベリー・ミュージックの遺伝子を受け継ぐ正統派グループ!これは素晴らしい作品です。ジャズ・ロックのファンにはかなりオススメ!痺れますよ。
英国出身72作、オーケストラも導入したスケールの大きなオルガン・ハード・ロック
THE ENDから発展し、FUZZY DUCKへと繋がる英国出身ハード・ロック・グループ。1st、2ndの後、スペインのみでリリースされた72年作。6部構成14分に及ぶ組曲が聴き所。ハードなギター・リフと歪んだオルガンをバックに、絞り出すようなシャウト・ヴォーカルが炸裂するイントロから熱気ムンムン。エコーに包まれたコーラスとプリミティヴなパーカッションによる幻想的なパート、クラシック・ギターが爪弾く端正なパートを挟み、オーケストラがフィーチャーされ雄大なクライマックス・パートへと登りつめていく構成は見事。終始タイトに引き締ったリズム隊もポイントです。ダークな英オルガン・ロックを土台に、牧歌性や幻想性など英国ロックの魅力もあって、聴き応え充分。スケールの大きな快作!ボーナス・トラック1曲。
カプリコーン・レーベルからの75年作2nd、英国スタイルのハード・ロック逸品!
オールマン・ブラザーズでお馴染みのカプリコーン・レーベルより75年にリリースされた2nd。サザン・ロックの名作が多いカプリコーン・レーベルの中では珍しいブリティッシュ・ロック的なサウンドが聴き所。ヌケの良いギター・トーンの中から滲み出る叙情性。ポール・ロジャーズを彷彿とさせるスモーキー&ソウルフルなヴォーカル。バッド・カンパニーあたりのサウンドが好みの方は是非!アメリカンなスピード感やキレ味とブリティッシュ・ロックの陰影との豊かな融合。これはカッコ良いです!
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!