2021年2月3日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
スタッフ佐藤です。
キャラヴァンと言ったら、何といっても金字塔『グレイとピンクの地』ですが、実はそれと同じくらいに1stアルバムが好きです。
ジャケの雰囲気通りの黄昏時を感じさせる哀愁のオルガン・ロックが、時々無性に聴きたくなってしまうんですよね。
カンタベリー・ロックの一作品としてよりは、哀愁オルガン・ロックとして、プログレ・ファン以外にも広く聴かれてほしい一枚です。
今回は、そんなキャラヴァン1stから出発して、同じく69年にリリースされた英国オルガン・ロックをちょっぴりディープに探ってみたいと思います。
まずは、キャラヴァンの出発点となったこのナンバーで、黄昏のオルガン・サウンドをお楽しみください♪
60年代末期らしい愁いを帯びた英国叙情と柔らかな牧歌性が絶妙にバランスしたサウンドは、カンタベリーの原点であると同時に英ロックの良心。
それにしてもこのオルガン、ほんっといい音してて堪んないなぁ~
同じ69年には、先日めでたく紙ジャケリイシューされたこのオルガン・ロック名品も発表されていますね。
しゃれこうべジャケとしては、STILL LIFEの唯一作と双璧と言えるのがこのオルガン・ロック作。
そのサウンドは、CRESSIDAの叙情的なオルガン×BLACK SABBATHの凶暴なギター・リフって感じの、ヘヴィでアングラ臭漂うオルガン・ロック。
こんな作品が69年に生まれていたとは、いやはや英国ロック道奥深し…。
もう一枚はブラック・サバスのあの方の従兄弟が参加している、とっておきのマイナー・オルガン・ロック盤をご紹介!
本作には不参加ながら、サバスのトニー・アイオミが一時期在籍していたグループ。
このアルバムでは、アイオミの従兄弟がギターを弾いているんです。
アングラ感満点のジャケは怪しさプンプンですが、中身はヴァニラ・ファッジのアート性とクレシダの哀愁を掛け合わせたようなオルガン・ロック好盤!
いかがだったでしょうか。
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英マイナー・レーベルMIDDLE EARTHより69年にリリースされた唯一のアルバム。重く引きずるようなリズムにクラシカルなオルガンが乗るサウンドは、これぞ英国オルガン・ロック。同じくMIDDLE EARTHよりリリースされたARCADIUMと比べ、カビ臭い地下スタジオを想起させるアンダーグラウンド然とした陰鬱なサウンドが持ち味。
ボーナス・トラック2曲
盤質:無傷/小傷
状態:
カタログに若干ウォーターダメージ・ケースツメ跡あり
イギリス・バーミンガム出身のサイケデリック・ロック・グループ、69年唯一作。ブラック・サバスのトニー・アイオミが短期間在籍していた事で知られていますが、サバス結成のため一度のギグのみで離脱。その後はアイオミの従兄弟Paul Eastmentがギターを務めています。いかにもB級サイケ的な謎のジャケに反して、内容はヴァニラ・ファッジや初期パープルのようなアート・ロックに近い、かなり真っ当なオルガン・ロック。サイケ的な浮遊感やお遊び要素も多少残してはいますが、決してチープではなく重厚に歪んだハモンドの溢れ出すようなハーモニーとささくれ立ったファズ・ギターのコンビネーションは聴き応え抜群。時にジョン・ロードの如き濃厚インプロビゼーションや、CRESSIDAを彷彿とさせる寂しげなヴォーカルとの哀愁漂うアンサンブルも披露して、英国オルガン・ロック好きなら間違いなく楽しめるであろう好盤です。
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