2012年3月30日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: ロック&ポップス
こんにちは、カケレコ店長の田中です!
スワンプ・ロック/SSW探求コーナー『沼へ行く』。
今回の第四回をはじめる前に、1?3回目までをおさらいしておきましょう。
・第一回「パブ・ロッキンなゴキゲン哀愁ソウルフル・ヴォーカル」
・第二回「サザン・ソウルのメロウネスがにじむスワンプSSW」
・第三回「カントリー・フレイヴァーが胸に染みる南部SSW」
そして、今回の第四回目は・・・「LAスワンプ人脈と英スワンプ沼へ行くの巻」!
八重樫『フッフン…店長!』
店長『あ、八重樫さん、どうもです!前回までで、南部出身のミュージシャンを中心に、ブルース、カントリー、ゴスペルなどのルーツ・ミュージックとロックが結びついて芳醇なスワンプ・ロックが生まれたことがよく分かりました!』
八重樫『フッフン…そんじゃ今日は、スワンプ・ロックのメインストリーム、LAスワンプとブリティッシュ・スワンプ沼にでも行ってみるか。」
店長『いよいよ、エリック・クラプトンたち、イギリスのアーティストが登場ですか!』
八重樫『フッフン…んじゃ、早速いくぞ。LAスワンプを語る上ではずせないのが、デラニー&ボニーとレオン・ラッセルだな。まずは、デラニー&ボニーからいくぞ…フッフン!』
店長『あ、クラプトンが参加したライヴ盤は聴いたことがあります。米南部出身の夫婦デュオでしたっけ?』
八重樫『フッフン…そういうこと。子供の時から聴き慣れていたブルース、カントリー、ゴスペルをロックにブレンドしたアーシーな音を生みだして、LAで人気になったんだな。その噂をジョージ・ハリスンが聞いてテープを入手し、エリック・クラプトンやデイヴ・メイスンに渡ったってわけだ…フッフン!」
店長『そこから、英米のミュージシャンがダイナミックにつながっていくわけですね!そんで、クラプトンが・・・』
八重樫『まぁまぁ、焦らず、まだまだLAをつまみに、店長、白扇(←寄居の地酒)もう一杯!…フッフン。」
店長『(う?む、クラプトンやデイヴ・メイスンの話なら入っていけるんだが。)』
八重樫『んで、「沼へ行く」の第二回でメンフィスのソウル・レーベルSTAXについて話したよな。デラニー&ボニーは、STAXで録音したはじめての白人ミュージシャンってのもポイントなんだな…フッフン!』
店長『なるほど、スワンプ・ロックの背景にサザン・ソウルがあるってことがここでも分かりますね。』
八重樫『フッフン…そういうこと!んじゃ、早速、一枚聴いていくよ。そのSTAXレーベルで録音した『HOME』にしよか。第二回で話したスティーヴ・クロッパーたちSTAXのセッション・ミュージシャンも参加しているぞ…フッフン!』
店長『う?ん、乾いてるんだけど陰影のあるグルーヴ感!いいな?。これぞサザン・ソウルと言えるホーン・セクションがたまりませんね。』
八重樫『だろ?クラプトンがハマっちゃうのも分かるよな。ブラインド・フェイスの69年全米ツアーの前座でデラニー&ボニーを起用して、クラプトンはリード・ギターで参加するほど入れ込んじゃって、彼らのイギリス・ツアーまで企画したってわけだ…フッフン!』
店長『イギリス・ツアーには、クラプトンやジョージ・ハリスンやデイヴ・メイスンや、ストーンズのメンバーもステージに上がって演奏したんですよね。』
八重樫『フッフン…すごいメンツだよな。そんじゃ、クラプトンたちが参加したライヴ盤を聴いてみるぞ…フッフン!』
店長『こんなライヴを目の当たりにしたら、英ロック・シーンにもアーシーなサウンドが広まっちゃうわけですよね。』
八重樫『フッフン…そういうことだな。んで、1970年、英ロック・シーンに記念すべき3作品が生まれたわけだ。いち早くLAに渡り録音したデイヴ・メイスン『アローン・トゥゲザー』、ジョージ・ハリスン『オール・シングス・マスト・パス』、エリック・クラプトンの1stソロだな。」
店長『米南部音楽と合わさったアーシーなサウンドが、英ロックの最先端となった瞬間ってわけですね!』
八重樫『そういうこと!んじゃ、早速、クラプトンの1st、聴いてみるぞ…フッフン!』
八重樫『んで、この3作品のバックを務めたのが、デラニー&ボニー周辺のメンバーたちで、その大親分がレオン・ラッセルというわけだ…フッフン!彼らの多くは米南部出身者で、音楽的な成功を求めてLAに出てきて、レオン・ラッセルを中心に、コミュニティを形成していたってわけ。』
店長『ジム・ゴードン(ドラマー)、カール・レイドル(ベース)、ボビー・ウィットロック(オルガン)たちですか?』
八重樫『なんだ、知ってたのか・・・フッフン。はじめにデラニー&ボニー&フレンズとして名を上げ、ジョー・コッカーのマッド・ドッグス&イングリッシュメンでウッドストックの舞台に立ち、クラプトンとのデレク&ザ・ドミノスとして、いよいよロックのメインストリームに躍り出たってわけだ。』
店長『おぉ、大出世!』
八重樫『それをプロデューサーとして裏で仕切っていたのがレオン・ラッセルだな。ジョー・コッカーのプロデュースをレオンに頼んだイギリス人プロデューサー、デニー・コーデルと一緒にシェルター・レーベルを立ち上げ、満を持して発表されたソロが『レオン・ラッセル』ね。』
店長『(レコードのクレジットを眺めながら)わぉ、クラプトンにジョージ・ハリスンにリンゴ・スターにスティーヴ・ウィンウッドにミック・ジャガーにチャーリー・ワッツにジョー・コッカーに、参加メンバー、凄すぎですね。』
八重樫『LAのコミュニティには、他にも重要なミュージシャンがゴロゴロいるぞ。その中で、一人上げるとすれば、ジェシ・エド・デイヴィスだな。レオン・ラッセルと同じオクラホマ出身で、タジ・マハールのライジング・サンのリード・ギタリストとして名を上げ、数々のセッションに参加したミュージシャンズ・ミュージシャンだ。レオン・ラッセルやジム・ケルトナーなどがバックアップした2ndソロ『ウルル』を聴いてみるぞ…フッフン。』
八重樫『おい、店長!(ピシパシッ)』
店長『うっ、ん? ふ?、イントロのスライドで痺れて、今まで固まってしまったようです・・・。』
八重樫『ったく、んじゃ、これ聴いたら死んじゃうんじゃないか?ジェシがプロデュースしたロジャー・ティリソンの作品、聴いてみるぞ。これもLAスワンプの名作だな…フッフン!』
店長『てて?(←驚いた時のここ埼玉県北部地方の方言)。木漏れ日感もあって、良すぎますよ、これ!』
八重樫『んじゃ、最後にディープな作品をひとつ。今日も白扇飲み過ぎちゃったな。一曲、シミジミとかけちゃうよ。』
店長『うわ?、レオン・ラッセルから渋みをとって、ザ・バンドのリチャード・マニュエル的繊細なリリシズムを加えたって感じですね。これは、たまらない。っていうか、八重樫さん、こういう綺麗な曲、似合いませんよ!』
八重樫『もう教えてあげんぞ…フッフン!』
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第一回「パブ・ロッキンなゴキゲン哀愁ソウルフル・ヴォーカル沼へゴーの巻」
第二回「サザン・ソウルのメロウネスがにじむスワンプSSW沼へゴーの巻」
第三回「グラム・パーソンズ?俺たちを忘れるな?カントリー・フレイヴァーが胸に染みる南部SSW沼へゴーの巻」
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ディランとアル・クーパーを合わせたようなアーシーな弾き語りあり、ニール・ヤングばりの叙情的且つエッジのあるフォーク・ロックあり。流麗さとブルージーさが絶妙にバランスした佳曲ぞろい。
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冒頭からこれぞスワンプ・ロックという跳ねまくりの演奏とソウルフルでパワフルなヴォーカルが炸裂。ドン・ニックスがアレンジを手掛けた75年作!
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Linda Ronstadt、Herb Pedersenといった面々が参加の爽快なカントリー・ロック74年作。流れるようなスティール・ギターも気持ち良い!
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