順さんのレビュー
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NICK MASON / FICTITIOUS SPORTS
唯一無比の渾身作（2 拍手）
ピンク・フロイドのドラマー、ニック・メイソン名義のリーダー作。
基本的にドラマーがリーダー・アルバムを作る時に苦慮するのが作曲。
それを見事に乗り越えた作品ではないだろうか。
その意味ではイギリス人のロック系ではなく、
アメリカ・ジャズ界の才女、カーラ・ブレイを採用した点が成功している。
フロイド風のドラマチックな曲あり、中国風の曲ありとユーモアのセンスも抜群。
ワイアットを捉えたドキュメンタリー
『Little Red Robing Hood Robert Wyatt』では、
当時の経緯をカーラ・ブレイが語っている。
ニックとカーラとの話し合いの中で、
ニックはヴォーカリストを俳優のユル・ブリンナーを指名したとか。
翌日、この案は前言撤回されてロバート・ワイアットに決まった。
それを聞いたカーラはホッとしたと。
如何にもイギリス人らしいニックのジョークだったのだろう。
そんなエピソードを頭に入れて聴くと、
別の楽しみ方も出来る傑作。
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NEIL ARDLEY IAN CARR MIKE GIBBS STAN TRACEY NORMA WINSTONE / A SHAKESPEARE BIRTHDAY CELEBRATION IN MUSIC
文学が薫る音の祭典（0 拍手）
1974年4月、ブリティッシュ・ジャズ界の重鎮が一同に会し、シェイクスピア生誕を記念したコンサートを開いた。マイク・ギブス、ニール・アドレー、スタン・トレイシー、そしてイアン・カーらが曲を提出し、カー、トレイシーはもとより、ケニー・ウィラー（トランペット）、ノーマ・ウィンストン（ヴォイス）などのソリストを迎えた一大音楽祭典を収録。またポール・バックマスター（チェロ）などのストリングスを擁するところなど、いかにも英国流と呼べる作風に仕上げられている。文豪シェイクスピアに捧げた本作品は、ブリティッシュ・ジャズの入門編として聴いてみたい方にもお薦めです。その時は、ちょっと濃いめに入れた紅茶でも飲みながら。
