SHAM001(SHAMBLEMATHS) 【2016年発売CD】
デジパック仕様。
キング・クリムゾン、マグマ、ゴング、果ては『ウォール』期のピンク・フロイドまでをぶちこんだサウンド、ただただ強靭。このノルウェーの新鋭、ずばり大注目!
ノルウェー出身、ギター/サックス/VoのSimen A. EllingsenとベースのEirik M. Husumの2人によるデュオ。2016年のデビュー作。キング・クリムゾンの「Great Deceiver」を鋭角&ヘヴィにしたようなパートを軸に、不穏なピアノや男女混声コーラスをフィーチャーしたマグマやユニヴェル・ゼロ的アヴァンギャルド&ジャズ・ロックを散りばめつつ、アコースティックに「歌」を聴かせるパートでは、『アニマルズ』『ウォール』あたりのピンク・フロイドを彷彿させたり、ハモンド・オルガンが疾駆するパートはイタリアのヘヴィ・シンフォみたいだし、三部作期のゴングばりのスペーシー&テクニカルに唐突に展開したり、いやはや恐るべしなテクニックとアイデア。奔放に展開する予測不能っぷりとアンサンブルの強度は特筆ものだし、時にBIG BIG TRAINを彷彿させるようなメロディはフックあるし、ヴォーカルの表現力も見事。70年代プログレのファンはニンマリする瞬間がこれでもかと続くはず。メロトロンもたっぷり。これはずばり傑作です。
まず、冒頭27分間の大曲「Conglomeration」から、2パートお聴きください。
不吉な予感めいたピアノの導入、マグマの混成合唱隊のような呪術的なコーラス、そしてギターとサックスの強烈なリフが一気になだれ込み、怒涛のアンサンブルを繰り広げます。
特に2分半頃からの流れが最高にクールです!
ハードなソロギターのあとの奔放なサックス・プレイ、駆け巡るシンセサイザー、そして清涼感あるアコギと美しいコーラスで一息ついたと思ったら、待ち構えていたようにサックスとドラムが激しく鳴らされ・・・これはまるでプログレやジャズ・ロックの美味しいとこどりの見本市、そしてMAGMA、UNIVERS ZERO、EGGに影響を受けたと公言している通り、まったく先の読めない禍々しくアヴァンギャルドなサウンドです。
しかし続く「A Failing Ember」「Stalker」では、流麗なアコギが響き初期ジェネシスを想起させる叙情的なパートも多く、その懐の深さには驚くばかりです。
いったい彼らは何者なのでしょうか?
SHAMBLEMATHS(シャンブルマテス)
ノルウェーはトロンハイム、Simen Å. ELLNGSEN、Eirik M. HUSUMによるデュオ。
00年代前半、2人が学生だった頃にFALLEN FOWLとして活動を始めました。
ノルウェー中部に位置する港町。
中世にはノルウェーの首都として栄えたそうで、現在ではノルウェーで4番目に人口の多い都市です。
歴史的な美しい街並みと、大学の多い学術研究都市として栄えています。
トロンハイム (トリップアドバイザー提供)
立ち並ぶ大学のなかでも工学系ではノルウェー最難関、ノルウェー科学技術大学(NTNU)の准教授でもあるのが、中心人物のSimen Ådnøy Ellingsen。
量子物理学、政治学が専攻とのこと。
ベースのEirik Mathias Husumは、NTNU時代からジャズやフォーク、ワールド・ミュージックなどの様々なバンドで研鑽を積んでいたようです。
↑ジャズ・フォーク・バンド、Svermereでの14年の演奏。ベースを弾いています。
SHAMBLEMATHSとは、歴史あるトロンハイムという都市で、知的な感性を持った2人が吸収、消化した様々な音楽が結晶化したアルバムなのでしょう。
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