madmen1956さんのレビュー
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WATCH / SEVEN
到達点か（2 拍手）
必ず同じテーマで作品を作る作家がいて、一見すると毎回何も変わらない印象なのだが、良く見ると変化のない中に濃密な宇宙が次第に広がってきているのを感じ、驚いた事があったのを今回の新作を聴いて思い出した。あえて大作指向を避けて一聴してシンプルな楽曲に聴こえるが、一音一音のそれぞれの音がとても意味を持ち有機的で美しく、深みがある。楽曲の中の静と動のコントラストも気負いが無く、それでいて奥行、拡がりが感じ取れる。例えれば300馬力の車と50馬力の車で同じ時速100キロで走る余裕の差みたいな力量感をこのアルバムの各楽曲から聴くことが出来る。ずっと自分達の音を追い求めてきた彼らの、もはや〇〇タイプと呼ぶのも失礼な程に完成された現代プログレッシヴ・ロックの一つの到達点ではなかろうか。
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TRIP / TIME OF CHANGE
じっくりと再評価（1 拍手）
ドラムのフリオ・キリコの注目度が非常に高い、トリップですが、このアルバムは非常に良い出来のクラシカル・ジャズ・ロックを聴くことが出来る素晴らしい作品です。キリコのドラムも後のアルティみたいな神経質なまでの緊張感もなく、心地よいですし、何と言ってもキーボード奏者の力量にビックリしました。ピアノはジャズのフィーリングがセンス良く、イタリアらしい明るさに満ちており、オルガン、シンセ共にプログレの王道をゆく的確な使用で、ヴォーカルの良さとも混ざり合って良き時代のイタリアン・ロックの音を全身に浴びる事が出来る非常に高水準な作品である事を再認識しました。是非じっくりと聴いてみて下さい。
