ROBERT WYATTのおばさんが切り盛りしていた下宿屋、ウェリントン・ハウス。そこに集う詩人や芸術家崩れとの交流を通して、ロックやジャズ、文学に深く傾倒していたカンタベリーの鬼才達…。
カンタベリーにあったグラマー・スクール、「サイモン・ラングトン・グラマー・スクール」の在籍生であった、MIKE RATLEDGEの同級生のBRIAN HOPPERとその弟、HUGH HOPPER。HUGHの同級生のROBERT WYATT。そしてその一学年下のDAVE SINCLAIR。と、後のカンタベリー・シーンの重要人物たちが複数名在籍した脅威の学校と、WYATTの両親が住んでいたヴィクトリア朝時代の14室(!)もある邸宅(通称、ウェリントン・ハウス)が、カンタベリー発祥の母体となったと言っても過言ではないでしょう。
ウェリントン・ハウスには、オーストラリアから流れ着いた、DAEVID ALLENがおり、彼等はアメリカの戦後現代文学のビートニク運動に深い影響を受け、モダン・ジャズ、現代音楽を聴き、ポエトリー・リーディングをするそのビート・スタイルの青春に明け暮れたのです。その中から生まれたWILDE FLOWERSは、SOFT MACHINEというビートの第一人者、WILLIAM S BURROUGHSの小説名からその名を取った奇妙なバンド名で、その名を轟かせる事となります。ここでは、シーンを彩った代表的バンドをご紹介。どのバンドもどれかのバンドと繋がっている…。そんなカンタベリーの花園をどうぞご探索下さい。
全てはここから始まった。多彩多才なカンタベリー・ミュージック最初の起爆点!メンツを見れば一目瞭然、ソフト・マシーン、キャラヴァンへとつながっていくカンタベリー・ミュージックの原点が鮮明に記録された初々しい、原初の混沌音楽…。
WILDE FLOWERSのメンバーに、DAEVID ALLENやMIKE RATLEDGEが合流した形で誕生した、カンタベリー・シーンを実質的に牽引した基幹バンド。サイケデリック・ロック、モダン・ジャズ、ビート文学、現代音楽等様々な要素を融合した稀有の音塊。
SOFT MACHINEの優れたドラマーであったROBERT WYATTが結成したバンド。その牧歌的でありながらも、どこか儚さを感じさせる歌声を印象づけた、永遠の名曲。BEATLES並みのメロディの普遍性と、ほのぼのと哀感のあるWYATTの歌声が甘くほろ苦い。
ジェントルでさり気なく甘く穏やかな歌声が、ファズ・オルガンの上をビロードの上の水滴のように転がりながら反転する、RICHARD SINCLAIRのこのメロディ・ラインこそ、ザッツ・カンタベリー。DAVE SINCLAIRによるファズ・オルガンも聴き所。
元CARAVANのRichard SinclairとSteve Miller、元MATCHING MOLEのPhil Miller、後にNATIONAL HEALTHで活躍するPip Pyle等により結成されたジャズ・ロック・バンド。複雑な楽曲構成、変拍子を用い、稀有なポップ感覚を両立させた珠玉の名演集。
Steve Hillageも在籍していたバンドURIELを母体として発足、名キーボーディストDave Stewartが率いたEGG。キーボード・トリオ編成による、Dave Stewartのプレイが大きくフューチャーされた個性的なサイケデリックオルガン・ロックの傑作です。
フィル・マンザネラのカンタベリー派を中心とした伝説的存在、75年の唯一作から。ソフト・マシーンから多大な影響を受けたサウンド/志向を持ちつつ、従来の空間/音響感覚を意識したサウンドとチャールズ・ヘイワードの硬質なサウンドが融合。
HATFIELD AND THE NORTHとGILGAMESHの中心メンバーが結成。その内容はDave Stewartの存在感を感じさせる、HATFIELD AND THE NORTHの音楽性を、よりジャジーにしたような作風であり、4曲の大作から成るカンタベリー・ジャズ・ロック集大成!
後にHATFIELD AND THE NORTHのメンバーと共に、NATIONAL HEALTHを結成することになるジャズ・ロック・グループ。Alan Gowenのジャズ・フレーバーを散りばめたキーボードを中心にしたアンサンブルで聴かせる、スリリングで自由度の高い作風。
JOHN CALEやBRIAN ENOらとの「JUNE 1 1973」を挟み、前作にも参加したオリー・ハルソールを共同プロデューサーに迎えて制作された充実の6作目から。ロック、バラードからボサノヴァ、トロピカルな曲まで、SSWとしてのKEVIN魅力全開の作品。
David Allenを中心に結成され、個性的な浮遊感を持ったサイケなスペース・ロックを確立した彼ら。「Radio Gnome Invisible」と題されたシリーズの第3弾であり、3部作の完結編に位置づけられる本作は、執拗な反復が支配する圧巻の音圧世界。
Richard Sinclair加入の第二期キャメル77年作から。ジャジーでスムージー幻想的なクロスオーバー・サウンドが紡ぎ出す、絹のように滑らかな歌世界が、彼らのサウンドを更なるステージへ押し上げました。CAMELのPOP路線への兆し溢れる一曲。
SOFT MACHINEと同じWILDE FLOWERSを母体にRichard Sinclairらによって結成されたグループであり、カンタベリー・ジャズ・ロックシーンを代表するグループの71年3rd。彼らの代表作との評価も高いその内容は、淡いサイケデリック・ロックの質感と、Richard Sinclairの甘く響くボーカル、Dave Sinclairの各種キーボードによるマイルドなアンサンブルが上質に響くカンタベリー・シーン屈指の名盤であり、英国然とした湿り気を帯びた雰囲気とSOFT MACHINEよりもポップ且つメロディアスな音楽性が素晴らしい1枚。20分超の大作も採用し、プログレッシブ・ロックならではのスリリングなインタープレイを見せ付けながらも、やはりナイーブでセンチメンタルな叙情に溢れた傑作です。
Steve Hillageも在籍していたバンドURIELを母体として発足、名キーボーディストDave Stewartが率いたイギリスのプログレバンドの70年デビュー作。その内容はキーボードトリオ編成による、Dave Stewartのプレイが大きくフューチャーされた個性的なオルガンロックを基本に、サイケデリックな質感を併せ持つアートロック作品となっています。実験的要素も強く出ていますが、複雑に練り上げられた楽曲群はやりすぎなほどの変拍子の嵐であり、音楽的なポテンシャルの高さはかなりのものです。後のNATINAL HEALTHやHATFIELD AND THE NORTHなどに通じるサウンドメイクも見られ、また、それらのバンドにはないDave Stewartのアグレッシブなプレイが堪能できる作品。4楽章からなる20分超えの大曲も収録したオルガンロックの傑作です。
解説:デイヴ・スチュワート、定価1942+税
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
帯無
帯無、カビあり
後にHATFIELD AND THE NORTHのメンバーと共にNATIONAL HEALTHを結成することになるカンタベリー・ジャズ・ロックグループの75年作。その内容はAlan Gowenのジャズ・フレーバーを散りばめたキーボードを中心にしたアンサンブルで聴かせる作風であり、テクニカルなインタープレイやユーモラスな質感が素晴らしい名盤です。NATIONAL HEALTHにも参加するAmanda Personsのスキャットはよりジャジーな色合いを楽曲に与え、Phil Leeのギターはへヴィーさと甘くマイルドなサウンドを行き来し、NUCLEUSのベーシストでもあったJeff Clyneと技巧的なMike Travisのリズム・セクションはスリリングなアプローチで迫ります。HATFIELD AND THE NORTH諸作と並んで名作と言えるでしょう。
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
帯有
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
帯有
David Allenを中心に結成され、個性的な浮遊感を持ったサイケデリックなスペース・ロックを確立。メンバーの出入りの多さからその人脈図は幾重にも枝分かれし、ファミリーバンドも多く存在し、プログレッシブ・ロックシーンに留まらず、エレクトロシーンなどにまでその影響を与えるグループの74年作。「Radio Gnome Invisible」と題されたシリーズの第3弾であり、3部作の完結編に位置づけられる本作は、サイケデリック・スペース・ロックバンドとしてのGONGの集大成的な一枚であり、バンドの代表作との評価も高い名盤。特に、執拗な反復の上でDidier Malherbeのサックスが響き、Steve Hillageのサイケデリックなギターが空間を支配する様は圧巻です。
紙ジャケット仕様、20bitデジタル・リマスター、定価2700+税
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
帯無
帯無、目立つカビあり
元CARAVANのRichard SinclairとSteve Miller、元MATCHING MOLEのPhil Miller、後にNATIONAL HEALTHで活躍するPip Pyleにより結成され、Steve Millerが脱退、KHANを経たDave Stewartが参加したカンタベリー・ジャズ・ロックバンドの代表格の74年デビュー作。HENRY COWのJeff ReighやRobert Wyattも参加した本作は、メンバーの確かな技巧に裏打ちされた複雑な楽曲構成や、変拍子を用いたテクニカルなインタープレイを持ちつつも、カンタベリー独特の質感、メロディーの味わい、ポップ・センス、ユーモアを散りばめた極上のファンタジアを描く傑作です。
カンタベリー・シーンを代表するグループであり、SOFT MACHINEで4枚のアルバムに参加後脱退したRobert Wyattにより結成。独特のポップセンスを持った音楽性が魅力の72年デビュー作である本作は、元CARAVANのDave Sinclair、元QUIET SUNのBill MacCormick、後にHATFIELD AND THE NORTHに参加するPhil Millerといったビッグネームが集い製作された名盤であり、非常にポップな魅力に溢れたユーモラスなジャズ・ロック作品という趣です。インプロヴィゼーション色も強く現れており、淡いサイケデリアを描きつつ進行する様はとても個性的。大きくメロトロンが取り上げられている作品としても有名な名盤です。
2枚組、12年新規リマスター、ボーナス・トラックとして「O Caroline」のシングルverや20分を超える未発表スタジオ音源を収録、DISC2には71年12月/72年1月のスタジオ・セッション音源、72年1月/4月のBBC音源を収録(現在スリップケースは付いていません)
ジャケットにケース形状上によるケースツメ跡、折れなどがある場合がございます。ご了承ください。
紙ジャケット仕様、DSDマスタリング、定価1800+税
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
帯有
紙ジャケット仕様、DSDマスタリング、定価1800+税
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
帯有
若干圧痕あり
カンタベリー・シーンの重要グループであるHATFIELD AND THE NORTHとGILGAMESHの中心メンバーが結成したジャズ・ロックバンドの78年作。Dave Stewart、Phil Miller、Neil Murray、Pip Pyleというキャリアのあるメンバーに加えてGILGAMESHのAlan Gowen、CARAVANやSOFT MACHINEとつながるJimmy Hastings、そしてGILGAMESHにも参加しているAmanda Parsonsなどゲスト人も強力。その内容はDave Stewartの存在感を感じさせる、HATFIELD AND THE NORTHの音楽性をよりジャジーにしたような作風であり、4曲の大作から成るカンタベリー・ジャズ・ロックの集大成といえる圧巻の傑作です。
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