マイルス・バンドで活躍した天才ギタリスト、ジョン・マクラフリン。彼が当時のジャズ界きってのテクニシャンと共に結成したグループ、マハヴィシュヌ・オーケストラは、その強靭かつドラマチックなフュージョン・サウンドで当時のロック〜プログレ〜ジャズ・ロック、そしてジャズの領域にまで大きな影響を及ぼしました。鬼気迫るインプロヴィゼーション、スリリングでスピード感溢れるアンサンブル。そんなジャズの高度なテクニックと、ロック的ダイナミズムが結びついた流麗&エネルギッシュな「フュージョン・ロック」。マハヴィシュヌ・オーケストラから世界中に伝搬した、ジャズ・ロックの新しい潮流を巡ってみることにしましょう。
クリムゾン『太陽と戦慄』やEL&P『恐怖の頭脳改革』がリリースされるなどプログレ黄金期の73年に、「ジャズマンをなめんなよ」とばかりにジャズシーンからロックシーンに叩きつけられた挑戦状と言える傑作!
マハヴィシュヌと並び「フュージョン・ロック」を語るうえで欠かせないのが、ジョン・マクラフリンと同じくマイルス・バンドに参加した鍵盤奏者チック・コリア率いるRETURN TO FOREVER。彼の奏でるたおやかなエレピ・サウンドは、カンタベリー界隈など英国のジャズ・ロックにも大きな影響を与えました。
マハヴィシュヌ・オーケストラとツアーを行い、彼らの音楽から曲作りのインスピレーションを得たというジェフ・ベック。今作はマハヴィシュヌの『黙示録』をプロデュースした、ジョージ・マーティンを迎えた英ロック勢からの回答。
前作までのフュージョン色をより強めた作品。この圧巻のテクニカル・フュージョン・ロックのサウンドに大きく貢献したのが、アラン・ホールワーズのギター。それもそのはず、ジョン・マクラフリンと彼とはライフタイム時代のバンド仲間!
卓越した演奏で往年の英ジャズ・ロック・ファンをも唸らせた、英フュージョン・ロック・バンド。リターン・トゥ・フォーエバーが持っていたラテン音楽の要素の変わりにワールド・ミュージックの要素とピンク・フロイドのプログレ感を融合。
ブライアン・オーガー、キース・ティッペットの作品に名を連ねる英ジャズ・ロック界の名ギタリスト、ゲイリー・ボイル。彼もまたジョン・マクラフリンのギター演奏の影響下にありました。マハヴィシュヌやブランドXと並ぶ名バンド。
英国の次はマハヴィシュヌを生んだ米国から。リターン・トゥ・フォーエバーのギタリスト、アル・ディ・メオラやサンタナの作品にも参加した名パーカッション奏者、76年のソロ作品。しっかりと構築された楽曲、硬質なタッチのテンション溢れるギターに、突き抜ける疾走感が光る必聴盤!
プログレ〜フュージョン界を縦断するアメリカの名キーボード奏者。スリリングなムーグ・シンセ、外連味たっぷりなハモンド・オルガン、格調高くもテンションいっぱいのピアノなど、キーボードがこれでもかと躍動する米フュージョン/プログレの傑作!
これ本当に米国産?まるでユーロ・ジャズ・ロック!炸裂するジョン・マクラフリンばりの硬質なギターを中心にエキセントリックに疾走するジャズ/フュージョン・ロック!このテンション凄まじい・・・。
シャープかつ軽快に駆け抜けるリズム隊を土台に、ギター、エレピ、管楽器が流麗かつテクニカルなフレーズを交差!流麗かつキレ味鋭いケベック産ジャズ・ロック名作。
イタリアを代表するプログレ・バンド、フォルムラトレのアルベルト・ラディウス、ガブリエル・ロレンツィによるテクニカルなグループ。エキゾチックな伊シンフォ・サウンドとフュージョン・サウンドをスリリングなアンサンブルへと昇華。
「3兄弟と言えばジェントル・ジャイアント?おいおい、スペインの俺らのことも忘れないでくれ。」ブランドXと比べても一歩も引かないテクニカルかつ流麗なジャズ・ロック傑作。
スウェーデンにマハヴィシュヌやブランドXに対抗できる超絶ジャズ・ロック/フュージョン・グループが居たとは!ジャケはB級ハード臭ぷんぷんだけど、スリリングでエッジの立ったギターが躍動するアンサンブルは実に痛快!
こちらもスウェーデンのグループ。北欧らしい透明感あるクールなジャズ・ロックを聴かせていたかと思ったら、突如マハヴィシュヌばりのスリリングなバカテク・アンサンブルが炸裂して仰天!特にマクラフリンに通じる知的な凶暴さを持ったこのギターのカッコよさと来たら!
スロバキアを代表するグループで、キーボードとギターによる圧倒的にアグレッシヴかつスリリングなバトルが持ち味の彼ら。ブランドXやリターン・トゥ・フォーエヴァーもびっくりな超絶技巧、クラシカルな高速ユニゾンが最高にスリリング!
現代ジャズ・ロックを語るうえで今や避けて通ることのことのできなくなったインドネシア・シーン。こちらの新鋭グループは、まるで『太陽と戦慄』をマハヴィシュヌがカヴァーしたような圧巻のテンション!
インドネシアのロック・バンドGIGIを率いるギタリスト。ジョン・マクラフリンからの影響感じる滑らかで奥行きのあるギター・プレイ、トニー・レヴィンをはじめとする豪華なゲストの巧みなアンサンブル。もはや辺境ジャズ/フュージョンとはとても言えない圧倒的な完成度!
スペインはバルセロナ出身、ギター、サックス、ドラムのFortuny3兄弟を中心とするグループで、70年代半ばにバルセロナのライヴハウスZELESTEを中心に起こったジャズ/アヴァン・ロック・ムーヴメントの代表格。75年にEdigsaよりリリースされた1st。後には民族音楽的なサウンドを確立しますが、デビュー作録音時は、マイルス・デイヴィスやウェザー・リポートなどエレクトリック・ジャズ/フュージョンにメンバーが傾倒していたようで、テクニカルかつ流麗なジャズ/フュージョン・ロックが特徴。手数多くシャープなドラム、よく動くベースによるキレ味鋭いリズム隊をバックに、左CHではギターがジョン・マクラフリンばりのゴリゴリとアグレッシヴなギターを炸裂し、右CHではエレピがテクニカルかつ浮遊感あるフレーズで音空間を広げます。そして、中央で柔らかにむせぶソプラノ・サックス。それにしても圧倒的なテクニックで、英ブランドXやアイソトープと比べても一歩も引かない超絶インプロを聴かせています。合間にはフラメンコ・ギターによるフォーキーなナンバーや、エキゾチックなパーカッションをバックにサックスがたゆたうナンバーあり、地中海&カタルーニャ地方ならではの香りも添えます。ジャズ/フュージョン・ロックとしてユーロ屈指と言って過言ではない名作。
ピーター・ガブリエルやジョン・アンダーソンやスタンリー・クラークやビリー・コブハムらのサポートでも知られるアメリカ出身の名キーボーディスト兼ギタリスト。ブルース・スプリングスティーンとのバンド、Eストリート・バンドとして活動した後、そのバンドのドラマーらと組んだソロ・プロジェクト。76年作2nd。スリリングに駆け抜けるムーグ・シンセ、伸びやかに外連味たっぷりに奏でられるハモンド・オルガン、格調高くもテンションいっぱいのピアノなど、キーボードがこれでもかと躍動するサウンドが印象的。手数多くシャープなリズム隊も特筆。前作に引き続き、フュージョン/アメリカン・プログレの傑作です!
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
米東海岸はペンシルヴァニア州フィラデルフィア出身のジャズ/フュージョン・ロック・グループ、ATLANTICよりリリースされた72年唯一作。音を聴いてびっくり、これ本当に米国産?まるでユーロ・ジャズ・ロック!オープニングから、エッジの立ったジョン・マクラフリンばりの硬質なギターが炸裂し、ベースはイエスのクリス・スクワイアばりにゴリゴリだし、ドラムは鋭角かつ安定感抜群だし、そこに管楽器とエレピが入ると途端にユーロ・ロック的な陰影を帯びて、でも、ギターとリズム隊は相変わらずゴリゴリで、そこが「ジャズ・ロック>フリー・ジャズ」で、いや〜、すごいテンション!サックス、エレピ、ギターが鋭角なソロを応酬して、どこまでも突っ走ります。ギターが炸裂するエネルギッシュなジャズ・ロックが好きなファンは間違いなく悶絶必至の名作!
キーボード/ギター/ベース/ドラムという4人編成のスウェーデン出身ジャズ・ロック・グループによる74年デビュー作。シャープでキレの良いクールな表情とファンキーなノリを合わせ持ったジャズ・ロックを基本としますが、突如牙をむくように荒々しいギターとキーボードが熱量高く畳み掛ける、マハヴィシュヌ・オーケストラばりの緊張感みなぎる超絶技巧アンサンブルが炸裂したりと、油断ならないスリリングなサウンドが持ち味。特にギターはマクラフリンに通じる知的な凶暴さを持っており、ハード・ロックすれすれの切れ味鋭くヘヴィにのたうつプレイが圧巻です。時おり挿入されるオリエンタルな旋律もセンス抜群。これぞユーロ・ジャズ・ロックの隠れた名品。
イタリアを代表するプログレッシブ・ロックバンドFORMULA TREのAlberto RadiusとGabriele Lorenziを中心に、現在もシーンで活躍するスタジオ・ミュージシャンを加え結成されたグループの75年2nd。デビュー作がボーカルのメロディーを大切にしながらテクニカルなアンサンブルで聴かせる作風であったのに対して、本作ではインスト・セクションの充実が図られており、フォーク、ジャズ・ロック、フュージョン、シンフォニック、ロックが混在した彼ら独自のスリリングなアンサンブルを提示。もちろん叙情性に富んだボーカルも健在の傑作となっています。
ブルージャケ
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
カビあり・ケースツメ跡あり
1975年リリースのアイソトープのサード・アルバムにて最終作。またもやベースとキーボードが替わりツイン・キーボード体制に。従来のスタイルに構築性を持ち込み、より洗練されたプログレッシヴ・ジャズ・ロックを展開。プロデュースはロビン・ラムレー、モーリス・パートがゲスト参加したこともあってか、この直後にデビューするブランドXに先駆ける技巧と洗練と意外性が入り交じった円熟の演奏を聴かせる。(レーベルインフォより)
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
ケースツメ跡あり
75年作、BECK BOGERT & APPICE解散後に発表された全編インストゥルメンタルで構成された初のソロ・アルバム。変則リズムにカッティング・ギターがファンキーに絡む「You Know What I Mean」、トーキング・モジュレーターを通したギターが引っ張るレゲエ調BEATLESナンバー「She's A Woman」、George Martinによる優美なオーケストレーションと絡み合う奔放な早弾きギターがかっこいい「Scatterbrain」等々、ヴォーカル不在を感じさせない華々しく表情豊かなJEFF BECKのギターは、Jimmy Pageに「ギタリストの教科書」と言わしめたほど。軽快なリズムを弾き出すMax Middletonによるフェンダー・ローズ・ピアノや、Richard Bailyによる切れ味鋭いドラミングも強力、スリリングなアンサンブルが楽しめます。最も著名なギター・アルバムにして、全ロック・ファン必携の名盤。
定価1631
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
帯有
盤キズ多めにあり、若干カビあり
マイルス・バンドで活躍した天才ギタリスト、ジョン・マクラフリンとドラマーのビリー・コブハムに加え、ヤン・ハマー(key)、リック・リアード(b)、ジェリー・グッドマン(vln)と、当時のジャズ界きってのテクニシャンによって結成されたフュージョン・シーンを代表するグループ。代表作と名高い73年の傑作2nd。ぶっといトーンでゴリゴリとフルピッキングで弾き倒すマクラフリンのギターと、鬼気迫るグッドマンのヴァイオリンとのユニゾンが放つ緊張感と迫力は唯一無比。ドラムも凄まじくって、ジャズドラマーらしい圧倒的な手数とシャープネス、さらにツェッペリンのジョン・ボーナムばりの重量感もあって、ただただ「超人的」。そこに流麗に切れ込むヤン・ハマーのエレピ、アグレッシヴに動くベースも超絶的だし、とにかく「テクニカルな緊張感」という点では、最高到達点と言えるアンサンブルを聴かせます。ジャンルを超えて音楽シーンに衝撃を与えた70年代屈指の大傑作!
定価2812
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
帯無
帯無、カビあり
オリジナル・メンバーのKevin Ayers以来のギタリスト、Allan Holdsworthが加入し、『6』『7』と推し進めてきたフュージョン色をより強めた作品。75年作の8thアルバム。Karl JenkinsとMike Ratledgeによる叙情性と浮遊感のあるキーボード・ワーク、そしてその上をテクニカルに疾駆するHolldsworthの流麗なギター。John MarshallのドラムとRoy Babbingtonのベースによるロック的ダイナミズムに溢れたソリッドなリズム隊も特筆もの。圧巻のテクニカル・ジャズ・フュージョン・ロック!Holldsworthの唯一の参加作となった傑作。
デジパック仕様、2枚組、リマスター、DISC2には75年10月11日 のライヴ音源収録!
レーベル管理上、デジパック側面部に折れ線がある場合がございます。ご了承ください。
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
ケースツメ跡あり、カビあり
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
若干ケースツメ跡あり
盤質: | 無傷or小傷 | 傷あり | 全面に多数傷
状態: | 良好 | 並(経年) | 並(一部不備) | 不良 |
カナダはケベックのジャズ・ロック・グループ。78年作1stと81年作2ndとをカップリングした2in1CD。シャープでテクニカルなドラムと手数多くハイ・ポジションで動きまくるベースとによるキレ味鋭いリズム隊を土台に、ギター、エレピ、管楽器が流麗かつテクニカルなフレーズを交差させる。ファンタスティックな柔らかさと圧倒的なテクニックとによるサウンドは、かなりの完成度。これは素晴らしいグループです。ジャズ・ロックのファンは間違いなく気に入る名グループ。オススメです!