77年の唯一作『PICTURES』で知られるスイスのプログレ・グループ。唯一作リリース前の75年にホームレコーディングされた音源(約39分)をDISC 1に、76年地元スイスでのライヴ音源(約45分)をDISC 2に収録した発掘音源集。07年に配信用音源として公開された音源のCD化。まずは、スタジオ・デモから。キース・エマーソンの外連味とトニー・バンクスのファンタジーとをブレンドしたような魅力的なキーボードと、イエスを彷彿とさせるゴリゴリと疾走感いっぱいのベースを中心とするめくるめくダイナミックでアグレッシヴなアンサンブルが印象的。唯一作でのアヴァンギャルドなテイストはなく、正統派のファンタスティック・プログレ。これを聴いてグッとこない70年代プログレ・ファンはいないでしょう!音質も素晴らしい。続いてライヴ音源。サックス奏者が加わり、ジャズ・ロック/アヴァン・ロックなテイストが強まり、伊ロックに通ずる手数多くダイナミックでテクニカルな演奏が堪能できます。この後、P.F.M.やACQUA FRAGILEのプロデューサーの元、作品を残すのも納得の実力。素晴らしい!
EL&P(EMERSON LAKE & PALMER)/BRAIN SALAD SURGERY
73年5th、70年代英国ロック屈指の名盤であり、それまでの彼らの集大成を最高の形で結実させた一枚!
790円(税込869円)
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一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、スイスのプログレ・バンドISLANDが77年にリリースしたシンフォ/チェンバー・ロック史上に燦然と輝く名盤『PICTURES』をピックアップいたしましょう。
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約40分ぶっ通しの超・大作。(8 拍手)
あんちょびさん レビューをすべて見る
70年代初期に結成、77年に唯一作をひっそりと残して活動を終えたアイランド。
技巧系でも変な難解さを感じさせない部分が好きで気に入っているバンドだが、
その彼等のアルバム制作前のデモ音源とあってはこれは聴くしかない(笑)
『ピュロン』と”いかにも”なタイトルだが、後の唯一作同様に変な難解さは無し。
内容は、ややダークで酩酊感のあるシンフォ・プログレが約40分間続く組曲。
曲が長い、という点では確かにファン以外には取っ付きづらいかもしれない。
(しかも明確な区切りが無い。ほぼぶっ通しと言ってもいい)
しかし、『ピクチャーズ』を聴き彼等を好きになった人なら必ず気に入る筈だ。
ジャケの作りがやっつけな気もするが(笑)、楽曲の質はデモの域を超えている。
ライヴ音源はやや音が悪いが、楽曲の再現具合に驚かされる。
奇跡の発掘音源集!!(6 拍手)
MKさん レビューをすべて見る
胸が躍った。何故なら、この音源の存在を私は今まで全く知らなかったからである。何でも、07年に配信用音源として公開された音源のCD化したもので、彼らの唯一作リリース前にホームレコーディングされた音源やライヴ音源を収録したものらしい。数あるプログレ作品のなかでも、個人的には5本の指に入るであろう『PICTURES』。彼らが奏でた音なら私は全て聴きたい。単純にそう思う。