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SPEECH

STEAMHAMMER

RR4139WZ(REPERTOIRE) 【91年発売CD】

評価:50 1件のレビュー

A面22分を使った壮大な組曲はまさに世界初「ハードロック組曲」!?プログレ志向のハード・ロック・バンドですが、スリリングなリフにダークな世界観はメタル的でもあります。

72年作4th、かつてなくプログレッシヴな構築美が光る名作

傑作「MOUNTAINS」に引き続き、72年にドイツのみでリリースされた4thアルバム。ブルージー&ヘヴィかつ英国的叙情性に溢れた彼らの持ち味そのままに、A面すべてを使った組曲など、前作以上にプログレッシヴな構築美を聴かせる名作。

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評価:5 Steamhammer、最終作にして、最高作!!(3 拍手)

ひろきさんさん レビューをすべて見る

Steamhammerのこの作品、"Speech"をカケレコリスナーさんはどのように評価するでしょうか。"Junior's Wailing"に見られるように、blues feelingを全面に押し出しているバンドカラーを期待すると見事に裏切られることになります。しかし、この裏切られ方は大歓迎です。これほどdark & heavyな音を1972年に創り出していたとは驚きです。まさに究極点にまで達しているほどの内容です。
このアルバムにはわずか3曲しか収録されていません。1曲めの"Penumbra"のPart 1, "Entrance"は不気味といった言葉がピタリと当てはまるようなbowed bassから始まります。あのRenaissance時代のL. Cennamoさんとは思えないほど、音質は全く異なっています。 ここまでいくと、もうlead bassといっていいほどの動き方をしています。リーダーであるM. Pughさんのギターも冴えまくっています。Part 2の"Battlements"から突然流れてくるリフを聴いて、「あぁ!これは!!」と思わず呟いてしまうかもしれません。というのもArmageddonのalbumに収録されている"buzzard"の原型となるリフをここで聴くことができるからです。全編通してArmageddonとの音的類似性をかなりの部分で確認できます。
実はKeith Relfさんもこのアルバム制作に関わっていて、2曲めの"Telegram"の中間部ではYardbirdsの名曲、"Glimpses"を想起させる展開があります。しかもこのボイスはKeith Relfさんに間違いありません!ぜひこれは皆さんで確認してください。
ドラム担当はM. Bradleyさんですが、残念なことにこのalbumが完成し、mixing
段階中に亡くなってしまいます。死因は白血病です。彼のドラミングもここでは以前のSteamhammerでは見られないほどのテクニカルなプレイが展開され、最終曲の"For Against"では彼のベストプレイを堪能することができます。もし彼がこのような事態にならなければ、彼らを取り巻く状況もいい意味で変わっていたかもしれません。
いずれにせよ、この時代にしか絶対に生み出されなかった作品のひとつであることは疑いの余地がありません。Martin Pugh、Louis Cennamoさんは現在も活動されているようです。ぜひ、二人がもう一度 力を合わせてSteamhammerとしての5作目を完成させてほしいと願っています。

ナイスレビューですね!