はじめまして、カケレコへようこそ! ログイン
ネットショップなのに、試聴機が!? スタッフがテーマ別にCDをセレクト&レコメンド!
美しいフランス語のイントネーションとほの暗い耽美サウンドがあなたを包み込む、幻惑のフレンチ・プログレ入門編
フレンチ・ロックの大きな特徴は、イタリアのような土着的な民族性とは対照的な、薄闇(または暗黒)に包まれるような耽美性にあります。美しいフランス語の響きを生かした語り口調のヴォーカルによる演劇性、アンサンブルに見る内省的でアーティスティックな感性、そして、激しいインプロヴィゼーションに表れる攻撃性や即興性。
演劇的なシンフォニック・ロックから、暗黒の即興演奏で畳みかけるジャズ・ロックまで、宇宙に漂っているかのような浮遊感&気だるさとともに美しいメロディが奏でられる耽美なフレンチ・プログレの傑作群をここにご紹介いたしましょう。
シーンと静まりかえった夜長。深遠なるフレンチ・ロックの世界をじっくりゆっくりとご堪能ください。
75年2ndのB面組曲(タイトルトラック)より。YESを彷彿とさせる構築美や美しいコーラス・ワーク、ジャズ・ロックアンサンブルに加えてKING CRIMSONの屈折したヘヴィネスまで織り交ぜて聴かせてくれる名曲。
ベトナム系フランス人を中心に結成されたグループの75年デビュー作より。ストレートなハード・ロックに甘んじない構築力と演奏力、プログレッシブ・ロックとしての旨みにあふれた名曲。どこを切っても美しいメロディーが滲み出します。
大作1曲のみを収録した77年3rdより。メロトロンの幻想はKING CRIMSONの静的な部分を想起、ロングトーンで静かに広がるキーボードや流れるような無理の無い展開はPINK FLOYDのような麻薬的魅力を放出。夢想の中に落ちていくような感覚が味わえます。
CAMEL系の名グループ、79年1stより。フルート奏者を擁して、変拍子を織り交ぜながらジャジーなアプローチを聴かせる、ファンタジックなシンフォ・ロック。冷ややかながらも肌触りの良いキーボードのロングトーンがマイルドな雰囲気を演出。
73年唯一作より。ソウルフルなRose Podwojnyの歌声とJean Pierre Alarcenのエモーショナルなギターを中心にしたアンサンブルに、ジャジーなオルガン、メロトロンも使用し、シンフォニック・ロック然としたサウンドを作り出しています。
最高傑作と言われる77年作より。GENESISの影響を受けながらも、ガブリエルとは違ったダークでアクの強い演劇性を持ったChristian Decampsのヴォーカルが強烈。ドラマチックな仕掛けに溢れたシアトリカル・ロックはフランスならでは。
73年作の3rdより。ヤニック・トップが加入。重厚かつエキセントリックなバンド・アンサンブルとオペラ風の男女混声コーラスが爆発的なエネルギーを放つ、あのマグマ・サウンドが確立。唯一無二のインパクト。
76年4thより。超絶ヴァイオリニストDedier Lockwoodと、Yochk'o Sefferとの凄まじいインタープレイが聴きものです。超絶技巧を余すところなく堪能出来るテクニカル・ジャズ・ロックの最高峰。
「Radio Gnome Invisible」シリーズの幕開けとなった73年作より。David Allenの音楽性を象徴するような、トリッピーで摩訶不思議なスペース・サイケサウンドが魅力的。
76年2ndより。耽美で広がりのある世界観はGONGなどのスペース・サイケデリック・ロックにも通じるものですが、澄み切った音像は彼らならではの個性であり、今にも消え入りそうな儚げな世界を構築しています。
78年唯一作より。中期KING CRIMSONを髣髴とさせるヘヴィーなギターに、咽び泣くようなシアトリカルな語り口のヴォーカル、アナログ・シンセサイザーを加えたヘヴィー・シンフォ。フランスらしい冷ややかな響きが印象的。
82年唯一作より。STYXのようなアメリカン・プログレハード的な垢抜けたものを目指しつつも、零れ落ちるように、CAMELのマイルドさやSTEVE HACKETTのような叙情的ギターワークなど、70年代の名残が感じられる所がポイント。
ATOLLと同じEURODISCレーベルから76年にリリースされたデビュー作。スティーヴ・ハケットとスティーヴ・ハウからの影響を感じさせつつも、繊細なタッチのとろけるようなトーンや、歌うようにエモーショナルなチョーキングがオリジナリティを放つギターが実に魅力的。
タイ・フォンのキーボード奏者が結成したフレンチ・シンフォニック・ロック・バンド、77年の唯一作。他のタイ・フォンのメンバー(Khanh Mai、Tai Sinh、Jean-Jacques Goldman)の参加も特筆。フランスらしい独特の色彩感覚を持ったアーティスティックなシンフォ傑作です。