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華やかなキーボード・サウンドと爽快なコーラス・ワーク、英プログレに対するアメリカからの回答
日本ではプログレ・ハードとも呼ばれ、英国以上に華やかなキーボード・サウンドと爽快なコーラス・ワーク、明朗快活なメロディが際立つ音楽性で人気を獲得しているアメリカン・プログレ。シーンとして定着したのは、KANSAS、JOURNEY、BOSTONなど英国プログレの影響を受けたグループが次々にデビューした1970年代半ば。彼らはGENTLE GIANTを髣髴とさせる変拍子を組み込んだ緻密な曲展開やコーラス・ワーク、YESやGENESISを彷彿とさせる叙情的なキーボード・サウンドなどを導入し、アメリカ本来のルーツ・ミュージックであるカントリーやブルースなどと自然な形で融合されることで、独自のサウンドを確立しました。
一方で英国プログレの叙情性をより純粋に追及したETHOSやPAVLOV'S DOGといったグループも存在。メロトロンやフルートを効果的に使用したドラマティックなサウンドは、英国への憧憬に満ち溢れています。
大国アメリカから数多く生まれたプログレッシヴな作品群の中から英プログレ名作にも負けない魅力を持った作品をご紹介いたしましょう。
アメリカン・プログレと言えば、まずはこれでしょう。ポップなメロディーと抜けの良いバンド・アンサンブル、分厚いコーラス、そしてシンフォニックなヴァイオリンやキーボードが一体となったドラマティックな大作。
ハマると抜け出せないDavid Surkampの個性的なハイトーン・ボーカルは是非お試しいただきたい。湿り気のあるメロトロンや、ヴァイオリン、フルートを加えたアンサンブルは、ブリテイッシュ・ロックを髣髴とさせるロマンティックな叙情に満ちた逸品。
75年デビュー作より。英国然とした湿り気と気品を持ったファンタジックなシンフォニック・ロック。メロトロンやチェンバリンを駆使した儚げなサウンドとアコースティック・ギターによるGENESISのような御伽噺の世界。
後にCAMELへ参加することになるKit Watkinsを中心としたグループ、78年2ndより。CAMELのようなシンフォニック・ロックのマイルドさと、GENTLE GIANTを髣髴とさせるようなテクニカルなアプローチが絶妙にブレンドされた独特の叙情が魅力。
75年作より。クラシカル且つレトロなシンフォニック性を感じるキーボードと、やたらとせわしないドラム、管楽器を巧みに利用したアプローチ。最大瞬間風速のように過ぎる超絶技巧にはただただ驚愕の一言。
78年作より。メロトロンの名盤として知られる作品。硬質なギターとベースはYES系の構築美、ドラムはKING CRIMSONの緊張感、キーボードはGENESISのファンタジックさ、と英国憧憬が滲み出たサウンドは魅力的。
81年作より。Steve Hackettを髣髴とさせるメロディアスなギタープレイと、キーボードのふくよかさで聴かせるインストゥルメンタルによるシンフォニック・ロック。CAMELとGENESISを併せたような爽やかな叙情がじんわりと浸透します。
75年唯一作より。耳に残るキャッチーなメロディーと爽やかに重なるコーラスワークがとても印象的。華やかなキーボードとハードに攻めるギター、そして甘みを持ったメロディーはKANSASに引けを取らない魅力に溢れています。
77年唯一作。GENESISからの影響を露骨に表現しており、ダブル・キーボード編成でTony Banksを髣髴とさせるヴィンテージなサウンドを聴かせる一方で、本家GENESISにはないスペース・ロックのような広がりと浮遊感のあるアナログ・シンセサイザーが個性的。
73年〜75年にかけて録音された未発表作品より。クリムゾンやEL&Pの影響を感じるシンフォ・プログレ。(インストゥルメンタル)。洪水のように次々と鳴らされるメロトロンから溢れ出る叙情性には、ノック・アウト必至!
79年作より。英シンフォ・プログレ、カンタベリー、ドイツ産シンセ・ミュージックなどからの影響が感じられるグループ。変拍子を多用しながらも静謐な感覚が一貫しており、HATFIELDを髣髴とさせます。英国プログレに通ずるリリシズムも印象的。
この作品はヤバい、ヤバすぎます!ユダヤ人メンバーが居るボストンのグループ。ヴァイオリン、サックス、フルートをフィーチャーし、めくるめくしなやかに展開。無国籍プログレの大傑作!
イエス『リレイヤー』ってカッコ良いよね。そんなあなたに一押しなのが、これ。AL DI MEOLAやSANTANAの作品にも参加した名パーカッション奏者による76年作ソロ。突き抜ける疾走感!超ハイテンション・ジャズ・ロック!
クリムゾンのイアン・マクドナルドのプロデュースでデビューした米シンフォの隠れた名盤。ジャケからして秘宝臭ぷんぷんですが、音もイエス&ジェネシス直系のファンタスティック・プログレでたまりません!
米プログレの隠れ名盤として知られる73年作。ダブルメロトロン、マリンバ、フルートなど多彩な管弦打楽器をフィーチャーしたGENTLE GIANTに近い音楽性を披露。繊細なヴォーカルや陰影に富んだくすみ感のあるアンサンブルからも、英プログレからの色濃い影響が感じ取れます。