OSKAR1116CD(OSKAR) 【2020年発売CD】
デジパック仕様。
これはビックリしました。まさかロシアのLittle Tragedieに比肩する完成度のクラシカル・プログレが、現代ギリシャに生まれるとは...!
ギリシャの新鋭シンフォ・グループVERBAL DELIRIUMで活躍中のキーボーディストによる2020年ソロ作。いやはやこれはビックリしました!バンド+ヴァイオリン×2/ヴィオラ/チェロの弦楽カルテットという編成ですが、バンドとストリングスの共演という趣はなく、両者が不可分に結びついた緊張感みなぎる本格派クラシカル・シンフォニック・ロックが溢れ出してきて冒頭から圧倒されます。クラシカルな格式をまといながらロックのエネルギーをほとばしらせて突き進む2〜3曲目の流れはまるでロシアのLITTLE TRAGEDIESだし、息をのむほど格調高い弦楽の調べをバックに憂いある男性ヴォーカルが歌う曲はウクライナのOBIYMY DOSCHUも想起させる美しさ。リーダーによる本職のクラシック奏者と遜色ない表現力のピアノに、ラティマーばりの泣きのギターまでもフィーチャーされて、もうクラシカル・シンフォの極致と呼びたくなるサウンドに終始落涙必至です。70年代から含め「クラシック+プログレ」の上位に位置付けたいレベルの傑作!
ALCO FRISBASS/LE MYSTERE DU GUE PUCELLE
フレンチ・プログレ新鋭、22年3rd、PICCHIO DAL POZZO+KING CRIMSONと言うべきアーティスティックなメロトロン・プログレ傑作!
1,990円(税込2,189円)
ドイツ出身のリコーダー奏者Volker Kuinkeを中心に結成されたシンフォ・グループ、2021年リリースの3rdアルバム!
2,390円(税込2,629円)
現ノルウェーを代表するシンフォ・グループ、まるでYESと北欧トラッドが出会ったかのようなサウンドを繰り広げる20年作5th!
2,690円(税込2,959円)
トレース『鳥人王国』から出発、クラシカルな美旋律に彩られたキーボード・プログレ探求!
R.V.D.リンデンを擁するオランダのトレース『鳥人王国』を起点に、美旋律溢れるクラシカルなキーボード・プログレを探求☆
『不思議音楽館』の新鋭プログレ版をカケレコが勝手にお送りしちゃいます☆
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最近、こればかり繰り返し聴いているのです(10 拍手)
yes_90125さん レビューをすべて見る
ピアノ・ソロで始まり弦楽器が加わる1曲目は、広い草原をひとりで行くジャケット・イメージをそのまま音にしたような儚さと物悲しさ、そしてギリシャならではの上品さを纏い、この1曲目を聴いただけで傑作を予感させる。
2曲目以降はバンドが加わりロック色が強い曲もあるが、やはりピアノと弦楽器の演奏がメインとなっており、クラシカルな装いは変わらない。
それでも、2曲目の終盤から徐々に疾走感を高め、間断なく続く3曲目の各楽器のバトルや、へヴィーな展開で聴かせる8〜9曲目はスリリングだし、2曲目や4曲目の愁いあるヴォーカルも良い。
クラシック好きとしては5曲目も外せないし・・・つまり捨て曲はないということ。
曲の配し方などアルバムの構成も良く考えられており、何度も繰り返して聴いてしまう魅力を持っている好作品となっている。