STEELEYE SPANの歌姫、MADDY PRIORが前作から矢継ぎ早で同年(78年)に発表したソロ二作目。前作のIan Andersonから一転、本作ではプロデューサーにDavy Rohl(MANDALABAND)を迎えて制作。イントロやサビなど要所要所にシンフォニックなキーボードがフィーチャーされ、透明感や壮大感を多彩なアレンジで演出しています。ほかにもファニーな雰囲気漂うアップテンポ・ナンバー「Ali Baba」など、MADDY PRIORの多彩な魅力がより顕著になった作品。才女っぷりが遺憾なく発揮されています。
Sandy DennyとTrevor Lucasを中心とする英フォーク・ロック・グループ、70年発表の唯一作にして名作!
1,690円(税込1,859円)
舩曳将仁の「世界のジャケ写から」 第八十三回:MADDY PRIOR『WOMAN IN THE WINGS』
音楽ライター舩曳将仁氏による連載コラム「世界のジャケ写から」。世界のプログレ作品より魅力的なジャケットを取り上げ、アーティストと作品、楽曲の魅力に迫ってまいります。
英フォーク界の名プロデューサー、サンディ・ロバートンが手掛けた名盤をピックアップ!
英国フォーク界の中で、フェアポート・コンヴェンションやニック・ドレイクを手掛けたジョー・ボイドと並ぶ存在のサンディ・ロバートン。彼が手掛けた数々の名盤をピックアップしてまいります。
ケルトやアイリッシュ音楽のエッセンスを感じるフォーク/プログレ特集!
幻想的なケルト/アイリッシュ・ミュージックを取り入れた作品をピックアップ!
「そしてロックで泣け!」第三回 マディ・プライア「ディープ・イン・ザ・ダーケスト・ナイト」
世間ではあまり知られていないが、聴いたら思わず涙がホロリ、もしくは嗚咽をあげて泣きむせぶ、そんなロックの隠れた「泣ける名曲」を紹介。お相手は、叙情メロディとネコをこよなく愛する音楽ライターの舩曳将仁。
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 盤に研磨跡あり
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トラッドから踏み出す意思を感じる(4 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
マディ・プライアの喉を聴かせる、というより、彼女の曲づくりの妙を聴かせる意図なのが明らかです。カケレコさんのレビューで「アリ・ババ」が紹介されています。これはテンポのよいロックンロールで、途中の中近東風演奏が笑わせます。ミスター・ビッグの「ザンビア」を思い出してしまいました。ほかに「イン・ファイティング」では覚えやすいコーラスを持つ、いわゆるポップ曲にチャレンジしています。トラッドの内側に閉じこもるつもりはないわ、というプライアの意思を感じてしまうのでした。
ギターがところどころで活躍します。ペダル・スティールのBJコールが起用されているのも珍しいです。ところでマディ・プライアの声は、アニー・ハズラムに似ていやしませんか。ルネサンスとバックの音が全然違うので、今まで気づきませんでした。
わたしはスティーライ・スパンもマディ・プライアもつまみ食い程度のユーザーなので、あまり踏み込んだことが書けません。舩曳将仁の紹介が理解の助けになりました。舩曳さん、ありがとうございます。2024.04.08