ATO0142(ATO) 【2012年発売CD】
ペーパーケース仕様。
ジャケは渋谷系みたいだし、ルックスはオシャレ大学生風ですが、音はサザン・ソウル〜スワンプのDNAを継いだ濃厚グルーヴィーだし、女性ヴォーカルはジャニス級だし、何このグループ!?
アラバマはアセンズ出身、黒人女性ヴォーカルにバックは白人男性3人という編成のルーツ・ロック・グループ、2012年デビュー作。1曲目から、強烈にしなるような米南部ならではのグルーヴが炸裂で、これはもう60〜70年代のサザン・ソウル〜スワンプ・ロックのファンは悶絶必至。シンプルながらゴリっと生々しく豊かすぎるトーンのギター、もったりと後ノリかつズシリと重量感もある鉄壁リズム、そして、アレサ・フランクリンやジャニス・ジョップリンのDNAを継ぐパワフルかつソウルフルでエモーションたっぷりの女性ヴォーカル。この音の濃厚さにして、ルックスは爽やか大学生スタイルでびっくりですが、確かに90年代インディー・ロックを通過したようなザラついた感触やカフェ・フレイヴァーなんかもあったりして、これ野外ライヴで聴いたら最高ですよ。ライヴで鍛え上げられたようなグループは強靭だし。ジャケもルックスも音と合ってないし、なんとも素っ頓狂ですが、音の図太さは凄いです。強烈にオススメの傑作!
現代ブルース・ロック/サザン・ロック・シーンを代表する天才ギタリスト、デレク・トラックス率いるルーツ・ロック・バンド、09年の傑作!
カレン・カーペンターやキャロル・キングを引き合いに絶賛を受けるパキスタン生まれ/英国育ちの女性SSW、2012年2nd
70年代の米南部ソウル〜SSWのDNAを次ぐ00年代ルーツ・ロック特集
ザ・バンドにはじまり、ロック・ミュージシャンによる米ルーツ・ミュージック探求の旅路。現代にも綿々と続くその旅路で芳醇な音を紡ぐ00年代のSSW達をピックアップ。
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若者らしく勢いのあるブルーズ・ロック(3 拍手)
たすけさん レビューをすべて見る
まっすぐにドスンと落ちてくる音です。わたしはどちらかと言えばフックや傾斜ある音が好きなのに、はすに構える隙さえなく胃のあたりに入ってきました。追究しているのは、60年代のソウル、ブルーズ。しかし過剰にウェットなところはなく、乾いた疲労感を漂わせています。感触としてフリーに近いものを感じました。必要最小限な音しか鳴っていませんで、そのストイックさが新人らしくないところです。
ブリッタニーの表現力あるボーカルが核。さらにエッジの効いたギターと淡々としたピアノが色付けで、ドシャドシャとしたリズムが現代的です。上手いR&Bの王道路線を目指しているかと言えば、それも違う気がします。ところどころで、わざとノイジーに演奏している気配があり、ブリティッシュ・ロック魂も感じ取れるのです。5.You Ain\\\\\\''t Alone や11. On Your Wayの後半部分は、無重力空間に放り出される感覚がしました。
写真を見ると全く飾り気のない若者たちです。活気を呈する米国南部のシーンにまた楽しみが加わりました。