元イエス〜エイジアのスティーヴ・ハウと元ジェネシスのスティーヴ・ハケットを中心とするプログレ・バンド。86年の唯一作。プロデュースはジェフ・ダウンズ。言わずと知れた名ギタリストの2人ですが、メロディアスなバンドを経てきた彼ららしく、あくまで歌に比重が置かれていて、2人が紡ぐエレキ、アコギ、ギター・シンセが織りなす重厚かつ伸びやかなギター・オーケストレーションを中心に、アメリカナイズされたタイトなリズム・セクションとハイ・トーンのヴォーカル、フックに富んだメロディが爽快に躍動するプログレ・ハードが印象的です。アルバムの幕を開ける「When The Heart Rules The Mind」は全米14位の大ヒット。
「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ」 第五十回 あしたのイエス 文・市川哲史
音楽評論家/ライターの市川哲史氏によるコラム「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ」。今回は、現ラインナップで唯一70年代からのメンバーであるスティーヴ・ハウの存在を中心に、イエスというバンドを考察します!
スタッフが様々なテーマに沿ってオススメ作品を取り上げ、世界のロックをカケハしていく「日々是ロック」。今回のテーマは『プログレ・ハード』!
帯【有】 解説【-】
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ 軽微な圧痕あり
ハウ&ハケットのツイン・リードが所狭しと駆け巡る、本家プログレ勢によるプログレ・ハードの傑作!伸びやかなハイトーンヴォーカルも素晴らしい〜
盤質: | 無傷〜傷少なめ | 傷あり | 傷多め
状態: | 良好 | 並 | 不良 |
※ ケースツメ跡あり、側面部に色褪せあり
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ダブルSteveの双頭ギターバンド(3 拍手)
waterbearerさん レビューをすべて見る
YESのSteve HoweとGenesisのSteve Hackettの「ダブルSteve」在籍した唯一の作。
分裂したばかりのASIAのGeoff Downesがプロデュースし「第2のASIA」「第2のASTRA」を狙ったとしか思えない作風。音的にはASIAよりハードでKeyは洗練されてそぎ落とされた印象。VoはNWOBHM最高のヴォーカリストと絶賛された(?)Max Bacon。彼のVoはその出自からしてもHR/HM寄りなので、マーケティング的にはそっちなんだろう。これもやはりASIA的な売り方だなぁと思ったら、やはりクレジットにはBrian Laneの名。
軽快なハードポップなM1、ミドルテンポで哀愁を感じるM2はシングルカットされたのでMTVなんかでもOAされた。LPだとA面にHowe、B面にHackettメインのインストが1曲ずつ挟まっている。ちなみにHackettの曲のほうは、ご存じのとおり「Please Dont Touch」のセルフカバーである。
個人的にはアコースティックな響きが草原を思わせるToe The Line、ラストのImaginingのシンコペーションのリズムからからハードに畳みかけるリフがおしゃれとしか言いようがないセンスが実にたまらない。
このバンドが短命に終わった理由はどちらもカラーが違うバンド出身、プレイスタイルというところが足を引っ張ったのだと思う。エゴのぶつかり合いでバンドは収束したパターンだろう。結果的には残念だったがアルバムはキラキラしている。セールス的にも悪くなったはずだし、これはこれで良作。