GEM75(FLAWED GEMS) 【2012年発売CD】
アルバム未収のシングル音源やライヴ音源など4曲収録。
「イエスなど英プログレ」 meets 「CSN&Yなどウェストコースト・ロック」 in オランダ!
ヤン・アッカーマンがフォーカス以前に在籍していた1stが有名なオランダ産プログレ・グループ。1stからメンバーが総入れ替えとなった72年作の2nd。ヴォーカル兼フルート奏者、ベース兼オルガン/ピアノを含む4人編成。細かく手数多くもふくよかなトーンのドラム、
ハイ・トーンキャッチーなヴォーカルと豊かなハーモニー、エッジの立ったトーンで鋭角に切れ込むスリリングなギター、そして、変拍子のキメのパートを折り込んだスピーディーかつ緊張感ある展開。オープニング・ナンバーから、初期イエスやフラッシュあたりを彷彿させるスピード感いっぱいでキャッチーなプログレ・ハードにじっと拳を握りしめてしまいます。2曲目はジャジーなギターとパーカッシヴなリズムが光るオリエンタルなムード溢れるナンバーで、3曲目は、ユーロ・ロックらしい翳りに満ちたリリカルなピアノとエモーショナルな歌声が胸に迫るバラード。バラエティーに富んだ楽曲を軽やかにまとめる演奏&アレンジ力は特筆もの。英プログレとウェストコースト・ロックを見事にブレンドしたフックに富んだ好作品です。
英米に負けじとヘヴィ&ソリッドだったり、ヨーロッパならではのプログレッシヴな感性を秘めていたり、個性豊かなユーロ・ブルース・ロックの名作を集めました!
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謎の多い2ndアルバム。(5 拍手)
あんちょびさん レビューをすべて見る
カズ・ラックス、ヤン・アッカーマンがいた事で有名なバンドの2nd。
イエスの3rd辺りに近い一曲目でわかるように、1stとは方向性が全く異なる。
1stにあった”強すぎる渋み”が無くなった点は、自分には聴き易くなって◎。
メンバーが流動的な中での収録だったようで、『ジレンマ』は”Rudy de Queljoe”なるGt在籍時の楽曲。
ボーナス収録されている『ヴァージン』と『モビリア』はカズがまだいた71年のシングル曲で、
Gtは上記のRudy de Queljoeと”John Schuursma”の二人となっている。
『コンパニオン』の詳細は不明だが、71年とあるのでこの二人がいた頃の演奏と思われる。
『シー・オブ・デライト』は、1stに収録されていた大曲のシングル版。やはり本編とはノリが違う(笑)
「これだ!」という決定打はないけど、B級ロック / プログレが好きならオススメ。
ボー・トラでアッカーマンっぽいギター聴けます。(1 拍手)
らじおすたーの喜劇さん レビューをすべて見る
オランダ物の共通点として「媚らない人懐っこさ満載メロ」があげられます(稀に歌謡曲っぽさ、オカズばっかの締りのないDr.、妙なヨーデル・ヴォイス等もありますが...)。代表選手としての私の一押しはSOLUTION、初期KAYAK、EKSEPTIONあたりです。
このバンドの1stはアッカーマンがいることで逆に避けてしまっております。彼のGr.がアート・ロック系に絡んでいるんじゃないか?といった勝手な妄想からですが(実際、どうなんでしょうか?)。
アッカーマン脱退後ということと、更にカケレコ・レヴューでの「プログレ・ハード&初期イエス+フラッシュ」と云った文句に誘惑されて購入してしまいました(笑)。再発レーベルも例のトコロだしね。
1曲目のヒープ張りのコーラスに「お?」となったあと、オランダ物特有のクラシカル+ジャジーなメロの波状攻撃に「おぉっ!(汗)」となりました。オルガンもすこぶるグッ度満点ですし、フルートもさりげなさ良好。ラスト曲なんかは英国ミルクテイーの詰め合わせ。こりゃイケる!でした。
プログレ・ビート・ロック系、ハード一歩手前といったややこしいところが魅力の傑作と云えるでしょう(何言ってんだかわからんなぁ)。