P2014/DDD/QR04(QUATERNA)
クラシックを学んだ女性key奏者率いるブラジル産シンフォグループ94年作!リコーダー/クラムホルンをフィーチャーした古楽パートに心洗われ、厳粛なグレゴリアンチャントに圧倒され、疾走するヘヴィシンフォに興奮する40分弱の組曲が特に圧巻!
作曲も手がける女性キーボード奏者Elisa WiermannとドラマーClaudio Dantasの2人を中心とするブラジルのシンフォニック・ロック・グループ、94年リリースの2nd。デビュー作では5人編成だったバンドからギター、ベース、ヴァイオリン奏者が抜け2人ユニットに。本作ではギタリスト、ベーシスト、リコーダー/クラムホルン奏者がゲスト参加しています。そんな変則的なバンド編成を一切感じさせない演奏の一体感とファンタジックな躍動感に満たされているのが本作。クラシックの高い素養が滲むオルガンに、バロック音楽の風格を漂わせるハープシコード、ファンファーレのように輝かしいシンセサイザーと作品のクラシカルで壮麗なカラーを一手に担うキーボードと、メロディアスなフレーズを流麗に弾きこなすギターを中心に、格調高いクラシカル・シンフォニック・ロックを織り上げていきます。中でも注目は、Elisa Wiermannの高度な音楽性と作曲能力を示す40分弱に及ぶ組曲「QUASIMODO」。リコーダーとクラムホルンが活躍する典雅な味わいの古楽アンサンブルパートから、重厚なオルガンとグレゴリアン・チャントの厳粛な歌声が印象深いパートへ。そして一転ゴリゴリとリズムセクションが躍動し始めアグレッシブなヘヴィ・シンフォへと突入していくパートと、シンフォファンならばこのイマジネーション豊かに展開するめくるめくシンフォ絵巻にきっと息をのむはず。チャント以外は全編インストゥルメンタルですが、描写力に長けた雄弁な演奏がそれを全く気にさせません。ロシアのLITTLE TRAGEDIESやハンガリーのRUMBLIN' ORCHESTRAのファンには是非オススメしたい一枚!
UNREAL CITY/IL PAESE DEL TRAMONTO
ムゼオやレ・オルメのDNAを受け継いだ70年代ヴィンテージスタイルのイタリアン・ロック新鋭、2015年作2nd
1,590円(税込1,749円)
IL CASTELLO DI ATLANTE/ARX ATLANTIS
93年デビューのイタリア新鋭、まるで「ジェネシス meets レ・オルメ」と言える幻想的なサウンドを聴かせる2016年作6th
1,690円(税込1,859円)
溢れんばかりの叙情美とメロウネスが魅力、ブラジル新鋭プログレ特集!
質の高いプログレ・シーンを形成してる現在のブラジルに注目☆
netherland dwarf のコラム『rabbit on the run』 第11回 QUATERNA REQUIEM / O Arquiteto (Brazil / 2012)
「ミュージシャンの視点からプログレッシブ・ロック作品を捉える」ことをコンセプトに、同じ時代を生きる世界中の素晴らしいプログレッシブ・ロックアーティストたちの作品を幅広く紹介するコラム。担当は、MUSEAからデビューした日本のアーティストnetherland dwarf!
時に優雅に時にエネルギッシュに舞うヴァイオリンをフィーチャーした世界の新鋭プログレを特集!
同郷ブラジルのSAGRADOをよりハード&アグレッシヴにしたかのような傑作ハード・シンフォが登場!重量感たっぷりの力強いアンサンブルの中をあまりにも壮麗なヴァイオリンが舞う、その気高き演奏に思わず息をのむこと必至!
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