ヴィンテージな感覚と歌心に満ちたイタリアン・ロック新鋭グループ、2012年デビュー作。クラシックの素養を感じさせる気品あるキーボードや格調高いタッチから叙情がこぼれ落ちるピアノ、スティーヴ・ハケット譲りの繊細さと気品あるリリシズムが光る歌うギター、たおやかなフルートによるイタリアらしい歌心に溢れたアンサンブルが印象的。ラヴ・ロックとも言えるようなエモーション豊かで表現力あるヴォーカルと丁寧に紡がれたしっとりと美しいメロディも心に響きます。手数多くせわしないドラムは時折バタバタしますし、全体的には「洗練」とまではいかず決して演奏が巧みではありませんが、とにかく「歌」を聴かせよう、ドラマティックな演奏を聴かせようというバンドの想いがアルバムのどころ切っても誠実に伝わってきて胸にきます。くぐもったサウンド・メイキングも70年代の発掘盤のようで、クラシカルな伊ロックのファンには是非とも聴いてほしい好グループ。
イタリア新鋭13年デビュー作、たおやかなアコギ、こぼれ落ちる凛としたリリシズム、爽やかなポップ・センス、ずばり名作です!
2015年プログレ/シンフォ注目の新譜特集【イタリア新鋭編】
90年代以降にプログレ新鋭シーンが盛り上がり、00年代に入っても注目の作品が続々とリリースされています。その勢い衰えず、次々と優れたプログレ新譜が届く2015年。入荷した注目作をピックアップいたしましょう。
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